最新更新日:2024/05/31 | |
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良薬は口に苦く、出る杭は打たるる習ひ
本校では全校人権学習の取り組みとして年に1回、団体鑑賞を実施しています。
今年度は7月7日(木)午後から、京都府長岡京記念文化会館においてミュージカル鑑賞を行いました。作品名は『げんない』(わらび座)です。この作品は、平賀源内を主人公としたミュージカルで、平賀源内の多才さ、彼の持つ大きな夢、また立ちはだかる困難などを描いています。非常に素晴らしい演技、舞台設定、演出で生徒たちは熱心に最後まで鑑賞していました。 事前のLHRでは平賀源内の人物について資料を使い、各学年のクラスごとで学習をしました。 「厳しい時代の中で夢を追う自由と向き合い続けた源内に『好きなことを貫け』と背中を押されました」、と代表の大西綾乃さんがお礼の言葉を述べてくれました。人生とは何か、自由に生きることの素晴らしさ、夢を持つことの大切さを考えさせられた作品でした。 写真はわらび座の方から頂いた色紙と、上演終了後生徒の代表が劇団の方への挨拶と花束贈呈をしたところです。 続いて、恩田校長からのコメントです。 七夕に皆で鑑賞した『げんない』。 わが国では、これまで、目立たず他の人と同じ様に行動する事が、いい事とされてきました。もしかして、これがわが国を苦しめている原因そのものなのでしょうか。 あなた方が今苦しんでいる理由は、出る杭になろうとしてないからじゃないですか? 夢をもって生きたいけどそうじゃないからじゃないですか? 「現実は厳しい」ということは「夢をあきらめる」のと同じではないはずです。出る杭になって打たれるのは嫌だし、じゃあ黙って目立たないように無難に生きていく。 今やロボット技術や人工知能は急速に進化しました。そうなると「まじめで素直」という資質だけでは、安価に長時間働くロボットや処理速度の速い人工知能に勝てなくなったのです。夢を思いに、そして言葉にして、どうか皆さん、勝手に探究していこうではないか。モノでも、仕組みでも、概念でも、生き方でも、失敗を恐れず新しい「試作品」をつくろうではないか。いまこそ、「やったことがないことをあきらめず、おもしろがって探究する」人が必要だと、強く感じた「自立する18歳の日」にふさわしい貴重な時間でした。 わらび座の皆さんに心より敬意を表します。 学校長 恩田徹 |
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