京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/06/21
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学校教育目標「心豊かに、自ら学び 自ら考える子」の育成

校長室から 冬休み号

 早いもので,今年も残すところあと1週間余りとなりました。私も池田東小学校へ来させていただいて早9ヶ月が過ぎました。その間,子ども達や保護者の皆様,多くの地域の方々と出会いました。出会いを振り返り,池田東小学校に来させていただいて,本当に良かったと思っています。
 さて今回は,2つで1つのもの探し,「1+1=2」というのは普通ですが,「1+1=1」ということもありますよ,というお話をします。
 それにはどのようなものがあるのでしょうか?
 例えば,「カギとカギ穴」。カギ穴にぴったりカギを差し込むことができたら,大きな扉や宝箱も開くことができます。また,逆にカギをかけると大切なものを守ることができます。どちらか片方では,持てる力を発揮することができません。まさしく,1(カギ)+1(カギ穴)で1つの機能を発揮します。「1+1=1」です。
 ほかにどのようなものがあるのでしょうか?
「ボルトとナット」,「ビオラの弦と弓」…。ボルトとナットは1つに結ばれることによって,ビルや橋,船や建物など,大きなものと大きなものをつなげていくことができます。ビオラやバイオリンに代表される弦楽器は,本体についた弦を弓で弾くことにより,美しい音色で音楽を奏でることができます。
 これら2つの結びつきによって,素晴らしい力を発揮したり,全く新たなものが生まれたりすることができるのです。
 また,このようなケースもあります。
C+О₂=CО₂「炭素+酸素=二酸化炭素」(はいた息に含まれる気体で無色)
S+О₂=SО₂「硫黄+酸素=二酸化硫黄」(火山ガス等の臭いのある気体で有毒)
2H₂+О₂=2H₂О「水素+酸素=水」(身近な液体で,生活に欠かせないもの)
Si+О₂=SiО₂「ケイ素+酸素=石英」(鉱物の一種。ガラスの材料で白色)
 これらは2つで1つになる結びつきを表したものです。ここにあげたものには,すべて「酸素」が含まれています。けれども,「酸素」と結びつくものによって性質も形も違うものが生まれてきます。その中には人間にとって有益なものも生まれれば,有害なものも生まれてきます。同じ「酸素」でもそれに関わるものによって全く違ったものが,その結果としてできてきます。
「私たちの心」と「出来事」との間にも,これと同じような関係があるように思います。出来事と出会う私の心の捉え方や受け止め方,関わり方が変わってくることによって,生み出されるその結果も変わってくるように思います。
 今年いただいた出会いの数々を思い出しながら,自分の心のありようや関わり方を点検していきたいと思います。皆様には,本当にお世話になり,ありがとうございました。来年もよろしくお願い申し上げます。

校長室から 12月

 「夢や願い」を実現すること。これは人生の中で誰もが願ってやまないことだと思います。「このような仕事につきたい」「このような人生を送りたい」「あの人のようになりたい」等・・・。ささやかな夢から大きな夢まで,人はさまざまな夢を心に描いて生きています。 
 しかし,自分が描いた「夢や願い」を本当に人生の中で実現している人は,決して多くはいないでしょう。幼い頃や多感な青年時代に描いた「夢や願い」も,困難な現実や厳しい試練に出会う中で潰えてしまう。また,日々の要請に応えることにのみに追いまくられ,汲々としている中でいつの間にかあきらめてしまう・・・。これはよくあるお話です。
 では,「夢や願い」を実現するために,何が大切なのでしょうか。もって生まれた能力や才能? 運や出会い?・・・はたしてそれだけでしょうか。
 ここで,一つの実験のお話をしたいと思います。その実験は,一つのトマトの苗からどれくらいのトマトができるのか。生命のもっている可能性を最大限に引き出す実験を生命科学者の野澤重雄博士(1913〜2001)が行った実験です。野澤博士は,特別な水耕栽培装置を使って,一つの生命の中にどれだけの力が眠っているのかを,トマトの苗でその秘密を調べる実験をしました。
 ふつうは,一株のトマトには数十個の実しかなりません。しかし,生命力が最大限に発揮されるように,成長を妨げるもの(土の中のばい菌など)をできる限り取り除いてトマトの苗を育てたところ,なんと一つの苗から約13000個ものトマトの実がなったのです。それは,もはやトマトの木という方が正しいでしょう。このトマトはハイポニカトマトと呼ばれています。もちろん普通の温室ではなく特別な水耕栽培が可能な実験室で行われた結果です。爆発的なマジカルパワー(不思議な力)が生命の中には眠っていることを野澤博士の実験は教えてくれています。
 さて,この爆発的なマジカルパワーが眠っているのはトマトだけではないように思います。一人一人の子どもたちの中にも,トマトに匹敵するような一人一人のかけがえのない可能性が眠っているのではないでしょうか。
 子どもたち一人一人の中にかけがえのない可能性が眠っていることを教えられたことがあります。先日11月19日(木)に山科川土手沿いの周回コースを使って,伏見東支部の10小学校20チームで競う山科川駅伝(大文字駅伝支部予選会)が行われました。ご存知の方も多いとは思いますが,この大会の上位2校に大文字駅伝大会の参加資格が得られる大会です。
 この大会では,スタートからフィニッシュまで子ども達が一生懸命タスキをつないで走る姿を見ることができます。今年も本当に全力を出し切って走っていました。池田東小学校のAチームは,その中で3位を争いながら,抜きつ抜かれつの大接戦をしました。大健
闘の4位でした。Bチームも何校かのAチームも抜いて,ゴールインしました。最後に走るタイムトライアルでも層の厚さを感じさせる優秀な成績でゴールインしました。
 一生懸命頑張る姿に,応援している保護者の方や地域の方も「子ども達から元気をいただきました。」とおっしゃっていました。本当に感動的な駅伝大会でした。
 一生懸命頑張るだけでなく「最後まであきらめない心」が,毎日の練習で一人一人の中に培われてきていることがわかります。一人一人の可能性は本当に素晴らしいものと思います。大会終了後に選手20名が集まった中で一人一人の感想を聞いていると,「ここには来ていないけど,仲間のみんながいたからここまで頑張れた。」と言った選手の声も聴けました。   
 特別なことをして優勝を勝ち取るのでなく,5・6年の仲間全員と雨の日も体育館で練習して成し遂げた成果でした。
 この世の中は,決して人間の成長にとってプラスのものばかりがあるわけではありません。ハイポニカの爆発的なマジカルパワーがこの中で,常に発揮できるわけではなく,夢を実現しようとする強い磁石のような心が初めから備わっている人もいないでしょう。
 しかし,子どもたちの頑張る姿を見る中で,冒頭に書いた「夢や願い」を実現するためには,「一生懸命頑張り,決してあきらめないこと」「ピンチに負けない強い心を育てること」「仲間の大切さ」「日々一歩一歩の努力」「お互いを思いやること」「感謝の気持ち」などが大切なことを教えてくれます。そして何よりもコツコツ続ける「時間の大切さ」を思います。
 「いのちは一つかけがえのないもの」一人一人の夢や願いが花開くことを願っております。
 一粒のトマトの種が持つ秘密,大切に育てていきたいですね。


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