京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/06/18
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学校教育目標「心豊かに、自ら学び 自ら考える子」の育成

校長室より 2月号

校長室より・・・・・母と子のかかわりが変わるきっかけ
 「母と子」は,本当は深く結びついているはずなのに,ねじれるとほぐすのは難しい。そのことについて,自分自身の体験を皆様にお伝えしようと思います。ちょっと昔の話ですが,中学生の時の私と母親との会話から始めたいと思います。
 母は私に「孝は(普通の少年と比べて)変わっている子や。」「2人の妹と比べてみても,やっぱり変わっている。」とよく言っていました。
「どこが変わっているのや。」という私に
母は,「それは,常識がないからや。」と返してきます。
 私の方も売り言葉に買い言葉で,「常識がない・・。誰が常識つくったん。常識よりも,もっと大切なものがあるのとちがうの。」と言って母に反発します。
 その私に,「そらきた。そこが変わっているところや。」と言って返してきます。
 そんな根も葉もない一言に私は反発して思春期を送っていました。心の中はさびしく母親となかなか心の交流が持ちにくい少年時代を送ってきました。
 私の家は西陣織物の関係の仕事をしていて,父も母も仕事が忙しく,子どもの夕食の世話は祖母が切り盛りしていました。確かに母の言うことを聞かず,よく喧嘩をしていました。心底納得しないと動かない性格でした。
 そんな二人の関係が,私が大学生の時に,友達をよく我が家に連れてきたことから変わってきました。大学のクラスには下宿生が多く,友達から「お前の家の手料理を食べさせてくれよ。」と言ってせがまれたり,自分から我が家に連れて来たりもしました。母は,一生懸命に手料理をつくってくれました。
 弾んだ会話が終わり私の友達が帰った後で,母から私の友人についての話が始まります。
「あの子は話し方もスマートだし,きっと出世する。」とか,またあるときは,「お前も変わっているけど,あの子も変わっている。」などと友人のことを評価します。そんな日が続きましたが,嫌がらず忙しい中,手料理をつくってくれました。母も,若い人たちと話をするのは結構楽しそうでした。
 そんな中で,母も自分が描いていた若者像が変化してきて,「若者にもいろんな子がいるのだ。」ということが納得できたようでした。そうすると私をみる目も徐々に変化してきて,「変わっている」という範疇から「いろいろいる中の一人」という具合に変わってきます。
 すると今度は,私が母をみる目も変化してきました。「母は家族のことを思い考えている人」ということがやっと理解できました。当たり前のことに気付くのが遅いくらいでした。
 恥ずかしい話を書きましたが,今では大晦日の日に,兄弟家族全員が集まって食事をすることができるようになりました。
 相手の見方が変わるそのきっかけをつくること。一度ねじれたかかわりでも,時間をかけて願いを深めればもっと今以上に結び合える。ちょっぴり心を裸にする勇気がいりますが。
 だから,現実から逃げずに,きっと未来の「あるべき姿」を信じて,わが子と関わってください。私のように大学生になってから初めて「母親は家族のことを考えている人」と気付く晩生(おくて)の人間もいるのですから・・・。きっと結び合う時はやってきます。

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