この絵は申年に因んで石川善一画伯が描かれた「伯牙絶弦之図」です。猿は厄除け,招福に関係し道案内の神であるそうです。『伯牙絶弦』について,頂いた解説から一部ご紹介します。「伝説的な琴の名手伯牙(はくが)と最良の聴き手だった鐘子期(しょうしき)の故事に基づく成語。伯牙が山あるいは水のイメージを思い浮かべて琴をひくと,聴き手の鐘子期は,必ずそのイメージを当てたとされる。鐘子期が死去すると,またとない理解者を失った伯牙は琴を壊し弦を断ち切って二度と演奏しなかった。いかに人には生きていく上で知己(自分の理解者)が大切であるかということを心しなければならない。」除厄,招福を祈願した石川画伯の人生訓です。
人間関係が希薄になる今の時代にこそ,大切にしたい言葉です。