京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2022/03/25
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静原に関わる全ての皆様,無事に閉校式を終えることができました。ありがとうございました。

人権教育の取組

「人権教育」の取組(「京都市人権教育指導資料集」より)
 人には,人間らしく生きる権利「人権」があります。「21世紀は人権の世紀である」と言われていますが,人が人として尊重されることを,21世紀は目指しています。それは,前の20世紀が,それとは反対に,「戦争の世紀」であり,人権が大切にされない世紀であったことを反省し,国際連合において世界人権宣言が採択されたからです。採択されたのが,12月であったため,12月が「人権月間」と呼ばれるようになりました。
 小学校においても,人権を大切にする教育を行っています。その取組は,「人権教育」と呼ばれています。具体的には,「女性差別」をなくすための「男女平等教育」,「障害者に対する差別」をなくすための「総合育成支援教育」,在日韓国・朝鮮の人々に対する「民族差別」をなくすための「外国人教育」,「同和問題」の解決を目指した「同和問題指導」などの取組が行われています。それぞれの取組の内容や児童の変容については,冊子にまとめたものを,後日配布させていただく予定をしています。
○「男女平等教育にかかわる学習」 
 女性の地位向上と男女平等を目指した国際社会の取組は,昭和50年の「国際婦人年」を契機に大きく展開されてきました。京都市においては,昭和57年に「婦人問題解決のための京都市行動計画」の策定を始め,平成14年には,「きょうと男女共同参画推進プラン」さらには,平成15年に,市民や事業所とのパートナーシップのもと,男女共同参画社会づくりを総合的かつ計画的に推進する新たな指針として「京都市男女共同参画推進条例」を制定し取組の推進を図っています。学校教育においても,男女が共に男女共同参画社会の担い手として尊重,協力し合いながら,健康で明るい家庭,社会生活を営むことのできる能力や態度の育成を図る取組を行っています。
○「総合育成支援教育にかかわる学習」
 国連は,昭和56年を「国際障害者年」とすることを決議し,各国において障害者福祉を推進するよう提唱しました。これを受けて,国においては,昭和57年に「障害者対策に関する長期計画」や平成7年「障害者プラン(ノーマライゼーション7か年戦略)」を策定し,平成16年には,「障害者基本法」が改正され,障害を理由とした差別をしてはならないことが明記されました。京都市では,障害のある市民の社会への「完全参加と平等」の実現を図るため,昭和58年「国際障害者年京都市行動計画」を策定,平成4年には,社会情勢等に即して改正を加えた「国際障害者年第2次京都市行動計画」,平成10年には,同計画の重点施策実施計画として「京都市障害者いきいきプラン」を策定し,取組が進められてきました。学校教育においては,障害についての理解や認識を深める学習を進めるとともに,互いの人権を尊重し合いながら,共に成長し合える態度の育成を図っています。
○「外国人教育にかかわる学習」
 昭和23年国連総会において「世界人権宣言」が採択され,我が国においても「国際人権規約」をはじめとする人権に関する条約が多く批准され,在住外国人の法的地位と権利擁護のための法的整備が進められています。京都市においても,平成9年に『京都市国際化推進大綱』を策定し,本市にくらす外国籍の人々を国籍の異なる市民であるという意味で「外国籍市民」と位置づけ,全ての人々の人権を尊重し,「共に生きる社会」の実現を図る取組を推進しています。学校教育においては,平成4年に『京都市立学校外国人教育方針〜主として在日韓国・朝鮮人に対する民族差別をなくす教育の推進について〜』を策定し,平成11年には『指導の重点』にも「外国人教育」の項が設けられ,各学校において外国人教育の取組が一層進められてきました。今日の国際化の進行と,人権の確立した社会の構築を目指す世界的な潮流の中で,全ての児童・生徒が民族や国籍の違いを認め,相互の主体性を尊重し,共に生きる国際協調の精神を養うことは極めて重要です。同時に,とりわけ在日韓国・朝鮮人に対する民族差別をなくすことを目指すという視点も,今後の外国人教育の取組を充実していく上で,重要なことです。
○「同和問題にかかわる単元の指導」
 同和問題にかかわる単元の指導は,小学校では昭和49年度,中学校では昭和50年度に社会科の教科書(小学校では第6学年)に同和問題にかかわる内容が取り上げられた時から始まります。これを契機に,小学校では社会科の時間を中心に,中学校では社会科の時間や「学級活動」の時間を中心に同和問題指導が続けられてきました。この間,指導法の工夫・改善が繰り返され,児童・生徒に同和問題に関わる正しい認識を育ててきました。

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児童期の心理的特徴と子育て(中学校)

〜保護者のための子育て・子育ちハンドブック(京都教育大学)より〜
 日本の中学校の数は,2010年度では,1万815校,生徒数は約355万8000人です。戦後の中学生の数のピークは1962年の約732万8000人であったので,現在は当時の半数以下になっています。
 中学校の学習は,1時間単位を50分とし,年間の総授業時数は,各学年とも1015時間です。[小学校6年生の総授業数…980時間]学習する教科としては,国語,社会,数学,理科,音楽,美術,保健体育,技術・家庭,外国語(通常は英語)があります。
 他に道徳,[総合的な学習の時間],特別活動があります。私立の学校の一部では,道徳の代わりに宗教の授業が行われています。特別活動は,学級活動,生徒会活動,クラブ活動,学校行事から成っています。クラブ活動の盛んな学校も多くあり,生徒たちが朝練習や土日の練習に汗を流している光景をよく見かけます。中学校になって気分を一新し,学校生活をエンジョイし[中1デビュー]をする生徒もいます。
 その一方で,教科担任制,学校規模の大きさ,学習内容の多様さと難易度アップ,クラスメイトとのつき合いの難しさなどにより,中学校入学後にストレスをためて不適応になったり,[いじめ]や不登校者数の急増が見られたりする現象は[中1ギャップ]と呼ばれています。[中1ギャップ]を防ぐために,小中連携を強める取組が現在行われています。
 小学校高学年から思春期に入り,性に対する関心が強まったり,身体の急激な成長に戸惑いを抱いたりすることもあります。同性の親が子どもの悩みや不安を聴いてあげたり,同年齢や少し年上の生徒が相談にのってあげたりするのもよいでしょう。また,思春期は第二反抗期に該当します。第二反抗期の特徴としては,自我の発達に伴い自己主張が強くなり,親や教師などの周りの人たちに反発したり,拒否的な行動をとったりします。[自分探し]の時期であり,苦悩しながら自分を見つめ直します。[反抗期]という表現をネガティブに受け止めてしまうのではなく,親から自立していく[心理的離乳]の1つのステップだと考えればよいでしょう。親は子どもとの距離を置いて見守り,対話を拒まず,必要な時にはアドバイをしたり,問題点を指摘したりするという姿勢が求められています。
 かつての進路指導は,より広い概念としての[キャリア教育]に改められ,小学校から行われるようになりました。進学や就職のための指導だけでなく,人間としての[生き方][在り方]を考えさせ,職場体験やインターンシップ活動を通して,将来の展望を持たせ,職業的自己実現を図る学習です。親の職業についての理解が十分にできていない子どもも多いので,親の職場に子どもを訪問させることもよいでしょう。何のために働くのか,働くというのはどういうことなのかを考えさせて,職業観や勤労観を身に付けさせることが中学校の時期には大切です。それを通して,学ぶことの意義を見いだすことになります。

児童期の心理的特徴と子育て(高学年 小学5・6年生)

小学5・6年生では, 児童会などの自治活動の担い手として活躍します。上級生として,下級生の面倒を見るといった様々な場面でリーダーシップを発揮するようになります。一人っ子の世帯が増えたので,学校での縦割り活動は,近年,重視されています。
 学習内容が高度になり,教科の好き嫌いが明確になってきます。性差が見られ,男児では算数・理科・体育が,女児では,国語・音楽・家庭科などが好きな教科に挙げられています。家庭での学習は,1〜2時間程度は必要です。教科によっては,復習だけでなく,少しだけでも予習が必要となる場合があります。意味の分からない言葉や読み方の分からない漢字を国語辞典や漢和辞典を使って調べることもお勧めします。
 思春期の入り口にあたり,第二次性徴が始まります。男児の精通や女児の初経(初潮)が起こるとともに,男性的あるいは女性的な体つきになっていくという変化が起こり始めます。しかし,第二次性徴の発現には,かなり個人差があり,早い子どもも遅い子どもも戸惑いをいだくことがあります。同性の親として,ご自身の経験を踏まえて語り合うことが求められます。養護教諭の先生に相談することもよいでしょう。
 男児では変声が起きることが多く,音域が下がったり,声がかすれたりして,歌を歌うことを避けたがる傾向が見られ,音楽が嫌いになってしまうこともあります。無理をして声を出さないようにすることも必要です。
 小学5・6年生頃から,第二次反抗期に入ります。親や教師,権威に対する反抗が起こりますが,個人差が大きく,ほとんど反抗的な行動を示さない子どももいます。保護者は,腹を立てて叱責することもありますが,側で見守りつつ,必要な場合は,アドバイスをするのが良いでしょう。視点を変えれば,自己主張が強くなる時期だと言えます。親から自立したいという気持ちが表れ始め,心理学でいう「心理的離乳」の時期です。
 クラスの中では,男女間で対立が起きることがよくあり,さらに同性の間でもいくつかの小グループに分かれて対立することもあります。些細なことがきっかけで,「いじめ」が起きることもあります。持ち物を隠す,殴る,蹴る,裸にする,冷やかす,悪口を言う等の行動がありますが,女児の「いじめ」は,男児に比べると,仲間はずしや無視と言った心理的な「いじめ」が多く,担任の先生でも気付かないことがあります。加害者は,遊びやふざけ,からかいと言った認識で,「いじめ」という行動の問題性を自覚していないことが多く見られます。小学生の「いじめ」は,学年の進行とともに増加していく傾向があります。
 「いじめ」を受けた子供は,口数が急に少なくなったり,元気がなくなり食欲が低下したり,不眠になったりすることがあります。登校しぶりや学力低下がみられることもあります。家庭で我が子が「いじめ」を受けていたことが分かった場合は,すぐに担任の先生に相談するとともに,「全力であなたを守ってあげる」というメッセージを子どもに伝えることが大切です。
 不登校も,高学年の子どもでは多く見られます。文部科学省は,「不登校は特定の子どもに起きるのではなく,どの子どもにも起きうる」という考え方に立っています。2010年度の文部科学省の「児童生徒の問題行動生徒指導上の諸問題に関する調査」によれば,不登校者数は,小学1年で1076人,小学3年で2621人,小学5年で5775人,小学6年では,7433人,中学1年で2万2052人となり,学年の進行とともに増加していき,中学生になると急増します。小学校の不登校の場合,そのきっかけとしては,不安などの情緒的混乱が一番多くて30.2%,次いで無気力が20.4%,親子関係をめぐる問題が19.1%と続きます。
 不登校の始まり,(登校しぶり)のサインは,頭痛・腹痛・体調不良などの身体的変化,遅刻・無断欠席,学習意欲・学力の低下,忘れ物の増加,無口や友人と遊ばなくなるなどです。登校しぶりの段階で,対処すれば悪化を防ぐことができます。担任や教育相談担当の先生,スクールカウンセラー(中学校に配置されています,要請すれば小学校も相談することができます)に相談すると良いでしょう。

児童期の心理的特徴と子育て[低学年(小学1・2年生)]

多くの子どもたちは,小学校に入学すると新しい環境に戸惑いを持ちつつ,学習や遊びを通して友達との交流を拡げ,やがて学校生活を楽しめるようになります。
小学1・2年生では,学習規律を身に付けさせることが大切です。家庭学習では,毎日30分から1時間は机に向かい,宿題は当日のうちにきちんとやり遂げるよう,保護者は見守りたいものです。
 1年の前期では,国語で仮名文字の学習を行いますが,筆順も正しく書けるように,家庭でもサポートしましょう。算数では,10までの数や1桁の数の足し算や引き算といった基礎的事項を確実に習得することが,後期以降の学習につながっていきます。漢字の学習では,1年生で80字,2年生で160字を学ぶことになります。仮名文字と同様に,筆順も含めて正しく書けるようにしましょう。
 「夜型」の子どもが増えていますが,早寝早起きができるように生活リズムを整えましょう。1時間目からの学習に頭脳が活性化した状態で取り組むためには,午前7時には起床し,朝食をきちんととり,排便も行って登校できるようにしましょう。
 小学校に入学する前に,利き手が左手の子どもに矯正をさせたいと考えている保護者もいます。利き手は3〜4歳頃に現れ,6〜7歳頃に確立し,10%前後が左利きです。鉛筆や箸を持つ時に,指導や叱責を行いがちです。道具は右利きの人が使用することを前提として作られていることが多く,左利きには使いづらいこともあります。しかし,無理な矯正はかえって子どもに混乱を引き起こすことになります。矯正によるストレスで不安が高まることもあります。両手利きの子どももおり,道具によって右手左手を使い分けています。左利きも個性だと捉えた方が良いでしょう。
 幼稚園や保育所で集団生活になじまなかった場合や「ちょっと気になる」状態が見られた場合は,その旨を担任の先生に話をしてみてください。

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