京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/06/14
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学校教育目標 ≪未来に向かってしなやかに伸び続ける≫

94名の巣立ち

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今日の卒業式で94名が卒業式を終えて巣立っていきました。良い卒業式でした。一人ひとりの顔は笑顔だったり、泣き顔だったり・・・いろいろでした。学校を巣立つ気持ちがいろいろな表情になって現れていました。巣立つ生徒に思いを込めて、最後のメッセージを「式辞」で述べました。これからの道をしっかりと歩んでほしいと思います。

                 「式 辞」 

 校庭の木々の芽が膨らみはじめ,自然は春のささやきの中で,新しい生命の誕生を謳歌しようとしています。只今,西陵中学校 第31回 卒業生 94名の皆さんに,卒業証書を授与いたしました。卒業生の皆さん,卒業おめでとうございます。
 平成20年4月4日に西陵中学校は,94名の新入生を迎えました。入学してからの3年間に心配する時期はありましたが、今や立派に成長してくれました。修学旅行の引率は教員にとって毎年、不安なものですが、昨年の九州方面でのペーロン体験や長崎市内の班別学習会の様子、またスペースワールドや宿舎での皆さんの行動をみていて、その不安は一蹴できました。その後の学校行事においても今日卒業する皆さんは3年の月日を通して成長した姿を後輩の1・2年生に見せてくれました。3年生として西陵中学校の伝統を引き継ぐ役目を十分に果たしてくれたと思っています。
 さて、その成長し卒業していく皆さんに2つのお話しをします。1つ目です。
昨年の3月11日に東日本大震災が発生しました。その震災による影響で東北地方は甚大な被害を受けたのは誰もが知っているところです。福島原子力発電所の危機的な損壊から、日本中で節電の要請が相次ぎました。その節電の最中に、電力会社からの15%節電の要請を根拠がはっきりしていないという理由で断った自治体があるということをテレビのニュースで知りました。その当時の社会風潮からそのニュースに驚いたものですが、あとから考えると、節電について十分な検証をせず、鵜呑みすることに警鐘をならしたものではないかと思いました。このことは何が起こるか分からない不確定な時代に必要な示唆を与えています。京都市の高校で次のような勉強の仕方を説いているところがあります。その勉強の仕方とは、「なぜ?という疑問をもって物事を見つめる」「物事をさまざまな角度から見る」「根拠や理由の確かさを確認し正しく判断する」「筋道の通った表現をする」という4つの段階を踏む勉強法です。 卒業生の皆さん、これからの皆さんの歩もうとする道は、これまで歩んだ道のりよりもはるかに長い道のりです。先ほど紹介した勉強の仕方を参考に、これから歩む道のりにおいて人の言葉を鵜呑みにせず、自分の持てる知識や考えを総動員して判断し、有意義で充実した日々を送ってほしいと願っています。2つ目です。
 皆さんは ダーウィンという人物を知っているでしょうか。ダーウィンは生物学者で進化論という学説を唱えました。その学説の中で、地球の歴史において生き残った生物は、強いものではなく、弱いものでもない、その環境や社会にうまく適応したものが生き残ると述べています。私たち人間を含めて、いま生存している様々な生物は長期間かけて環境に適応しながら徐々に変化してきたのです。環境に適応しきれない生物は姿を消していきました。現在の社会の情勢は、どんどん加速度的に変化しています。刻々と変化する社会に皆さんが身を置き、目の前に現れた課題を解決するにはどうすべきかを前向きに考えて行動するという、その時々の状況に適応していく、まさに「生きる力」の発揮が必要となっています。この「生きる力」をもって不確定と言われる社会に適応し、しっかりとした歩みで進んでくれることを期待しています。しかしその歩みは一人で進めるものではありません。私たちは1人では幸せにはなれません。友人や周りにいる人々と繋がりながら共に生きることに私たちは幸せを感じるのです。家族や友人、広くは周囲の人々と共にこれからの社会に適応し、しっかり歩んで幸せになってほしいと願っています。これら2つの話しを皆さんの頭の片隅において、これからの大事な、大事な道を歩んでください。
 保護者の皆様、本日のお子様のご卒業を心から御祝い申し上げます。お子様の成長に私たち教職員一同は懸命に取り組んでまいりましたが、至らぬことも多かった事と存じます。最後まで本校の教育活動に多大のご理解とご支援を賜りましたことに心から厚く御礼申し上げます。
 最後になりましたが、ご来賓の皆様には本日の卒業証書授与式にご多用の中、ご臨席たまわりまして,高いところからではございますが心より御礼申し上げます。今後とも,地域の皆様の本校教育へのご支援とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
 それでは、卒業生の皆さん、これからの皆さんの歩む道が光りと熱にあふれ、前途洋洋であることを心から祈って私の式辞を終わります。


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