最新更新日:2020/03/27 | |
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そったく7月号より
先日,周山中学校区地生連(地域生徒指導連絡協議会)総会が開催され,京北地域の子どもたちの健全育成に携わる,学校関係者・PTA・地域の皆様が一堂に会し,京北の現状と本年度の事業について交流し合いました。
地生連は,昭和58年に全市の中学校単位で発足しました。私がちょうど教壇に立った頃で,その頃はいわゆる「校内暴力」「荒れ」の全盛期でした。喫煙・シンナー・深夜徘徊・非常ベル・爆竹・窓ガラスなどの器物破損・ケンカ・対教師暴力などが日常的に多発し,私たち教師は連日の深夜に及ぶ生徒指導・家庭訪問で身も心も疲れ切り,本務である授業の準備もままならぬ中,よく分かる授業・一人ひとりを落ちこぼさない指導が出来ぬまま,授業が分からないから,学校が面白くないからさらに荒れる,という悪循環の時代でした。より「強い力」が求められ,力で制圧しようとする「管理主義教育」という言葉も生まれました。 そんな中,私たちは真に子どもたちを変えていけるのは,子どもたち自身の力である事,それを導くための教師と生徒との人間関係,いわば「信頼の力」こそが大切であるという信念を持ち,生徒会を中心とした学校の立て直しや,地域ぐるみ・保護者ぐるみの運動があちこちで展開されました。それが地生連発足の歴史でもあると考えています。 私が昨年度本校に着任して以来,学校経営方針の一つとして示しているのは「指導から支援」という発想の転換です。これは私が荒れの時代から現在に至るまでの中で,身を持って感じてきた理念です。子どもたちの中に眠る力や,それぞれ違った個性を引き出してやること,また学び方の違い,それらを援助する姿勢で私たちは子どもたちと関わり合いたいと思っています。それは本学校便りの題「啐啄」にも繋がる理念だと考えています。 京北地域は小学校も中学校も大きな問題行動は無く,比較的落ち着いた環境の中,学習が進められています。しかし問題は無くても課題はあります。京北も随分と情報インフラが整備されたとお聞きします。今後,洪水のように様々な情報があふれ来る時代の中,ツイッターやフェイスブック・ラインなどのSNSにおいて,安易に個人情報を流したり,他者の誹謗中傷を書き込むという事案が,街中では多発しています。私たちは,今では無く,先を見通して,子どもたちに必要な力をしっかりと見極め,適切な支援を展開していくことが大切だと思っています。 |
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