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最新更新日:2024/07/22 |
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『今を生きる若者の意識』![]() 標題は、そこで紹介されていた「特集 今を生きる若者の意識 〜国際比較からみえてくるもの〜」から取り上げました。 大変興味深い報告の中でも、まず目をひいたのが【1】自己認識・(1)自己肯定感の結果です。上の図表1をご参照ください。 日本の若者は、諸外国と比べると自己を肯定的に捉えている者の割合が低く、自分に誇りを持っている者の割合も低いことが見て取れます。このことは、近年教育現場では大きな課題とされ、様々な取り組みがおこなわれていますが、なかなか決定的な手立てがないのが実情です。 そうした中で、望ましい自尊感情・行動とそうでない場合を比べてみると 「自分ができたことを誇りに思う ↔ 自分の才能を卑下する」 「責任を引き受ける ↔ 他者の失敗を責める」 「人に依存しない行動をとる ↔ 他者の影響を過度に受ける」 などが挙げられると思います。 では、こうした考え方や行動を身につけるためにはどうすればよいのでしょうか。 まず何よりも「ほめる」ことである、というのが一般的な答えでしょう。もちろん「ほめる」ことの効用は疑うべきもありませんが、私は敢えて「耐える力」を育むことの大切さをお伝えしたいと思います。 これまでにも幾度か述べていますが、われわれは子どもたちに「努力する」ことを望み、その大切さを説きます。しかし、現実社会の中では「努力しても報われない」こともあります。つまり、「努力は必ず報われる」とは限らないのです。 努力してよい結果が出れば幸せですが、そうでなければ悔しい思いをします。長い人生において成功するためには「悔しい思い」を乗り越えることが求められます。たとえその時は結果が出なくても、そこでやめてしまっては「うれしい思い」も「悔しい思い」も二度と経験することはできません。 このように、「自分の可能性を信じ、自分はできるんだと言う自信を持ち、肯定的に自分を認める」ためには、「失敗の経験」と「悔しい思い」、そしてそれを「乗り越えた経験」、つまり「耐える力」が必要なのではないでしょうか。 そして、「人に依存しない行動」をとり、「他者の影響を過度に受け」ないスキルを、長期休業となるこの夏の生活を通じて培って欲しいと願っています。「部活動」や「夏休みの課題」、「習い事」や「お家でのお手伝い」など、それらすべてに「耐える力」を身につける機会があると考えます。 そしてわれわれは教職員は今一度、これまでの校内データを見直し、本校生徒に対する働きかけをチェックしていかなければと思います。 保護者の皆さま、今回は「自己肯定感」をキーワードとして、この夏休みのお子たちの生活について考えてみました。何かのご参考になれば本当にうれしいのですが… 【補足】 「自己肯定感」という言葉は、「自己効力感」、「自尊感情」と言った言葉とともに用いられ、その共通点や差異は必ずしも整理されているとは言えませんが、大きくは「自分自身を肯定的に評価する気持ち」と定義され、Self-Esteeemの訳語とされることが多いようです。 また、最近の研究では「自尊感情」を「個人的自尊感情」と「集合的自尊感情」に分けて考えることもあるようです。 『自己責任について』![]() ただその材料と種子とを私たちに提供するだけである。」 ミシェル・ド・モンテーニュ(フランスの随筆家)の言葉です。学校や大人たちの果たす役割について考えるとき、よく思い出す箴言です。 われわれ大人たちは、子供たちのためにできるだけ「よい環境」を整えようと考えます。特に世の中がとても豊かになり、少子化が心配される昨今、日本のみならず隣国の「小皇帝」という呼び名からもうかがえるように、「子ども中心の生活や価値観」に偏る傾向があるようです。最近では「シックス・ポケット」などという言葉も耳にします。 もちろん、子どもたちにとって「よい環境」を確保することは大切です。大人たちが、より恵まれた条件の下で彼らに頑張ってもらいたいと願うのは、心情としてよく理解できます。 しかし、ここで気をつけなければならないのは、あくまでも挑戦した結果に対する責任の主体者は「子どもたち自身」であるという点です。 どれだけ「よい条件」でも、それは結果に対する「要因の一つ」でしかなく、100%の成功が約束された「挑戦」など存在しません。つまり、何かにトライしようと考えるならば、「失敗」することを子どもたちが受け入れられることが前提となります。 したがって、子どもたちが大きく成長するためには、あえて「困難な環境」下においても前に進む経験を積ませる必要があります。 さらに言えば、彼らが何かに躓いたときに、真っ先にうまくいかなかった原因をさがして不平を口にするのか、それとも次に成功するために必要な課題を自分に課すのか、それによって彼らの行く末が大きく変わってしまいます。 同じ環境下でもし結果が異なったとき、われわれは時としてその原因を「運が悪かった」として片付けてしまうことがあります。そうした「あきらめのつけ方」が全て悪いとは思いませんが、少なくとも前途洋々な彼ら、若者たちには違った視点も持って欲しいと願います。 この夏、子どもたちはどう過ごすのでしょうか。 われわれ大人たちが手を出しすぎてもよくないでしょうし、かといって放任でも困りますよね。やはり、自らの行いに対する「責任の取り方」を学ばせることが大切なのではないでしょうか。本当に、子どもたちを育む営みは簡単ではありません。 今回は、おそらくこの夏いつもより長い時間をお子たちと過ごされるであろう保護者の皆さまと、ともに考えみたいテーマを取り上げてみました。いかがでしょうか。 最後に、ミシェル・ド・モンテーニュの箴言をもう一つ。 「いつかできることは、すべて今日でもできる。」 『果敢に挑む』![]() さて、勝負事には当然のことながら「勝ち負け」があります。府大会への出場する生徒たちがいる一方で、「出場できなかった」子供たちもまた、少なからずいることになります。 子供たちの姿を見ていると、世間で言うところの「勝ち組」・「負け組」とした見方にとても違和感を感じます。やはり、物事を一面的に捉え、分かりやすく評価を下すことには慎重でありたいと思います。 毎年、本校への入学を希望し、多くのお子たちが選考に挑んでくれます。出願にはじまり、選考当日、そして発表と、その過程における子供たちの真剣なまなざしや姿に触れ、敢えて困難に挑戦した彼ら一人ひとりに、心から敬意を表したいと思います。 選考に限らず、結果として思いの叶わなかった子供たちの気持ちを、われわれ教職員は忘れてはなりません。同時に、入学を果たした本校生徒諸君には「果敢に挑む」勇気を持ち続けて欲しいと強く願っています。 陸上部のある3年男子生徒が、私に試合結果を報告してくれました。 「府大会への出場はかないませんでしたが、はじめて入賞して賞状をいただきました。」 その顔は誇らしげで、とても爽やかでした。彼はこの経験から、「勝ち負け」を超えた何かを手にしたかもしれません。 本校に限らず、これまで精一杯部活動に頑張ってきた3年生諸君。本当にお疲れ様でした!一区切りではありますが、決して終わりではありません。新たなスタートです。どんな道を選ぼうとも、君たちが諦めない限り必ず未来は拓かれます。 最後に、生徒諸君へのエールとして次の言葉を贈ります。 「私は失敗を受け入れることができる。 しかし挑戦しないことだけは許せないんだ。」 (マイケル・ジョーダン アメリカの元バスケットボール選手) 夏季大会の結果 【女子バドミントン部】![]() 女子バドミントン部 予選結果を報告します。 7月19日(土)於:松尾中学校 *団体 2位通過(1位松尾、2位西京附属、3位 大宅) *個人 予選通過 ダブルス Y.N.・K.N.さんペア、O.M.・O.Y.さんペア、N.K.・N.A.さんペア シングルス F.Y.さん、K.E.さん、O.S.さん (すべて3年生) 団体戦では惜しくも2位通過でしたが、個人戦ではダブルス4組、シングルス8人通過枠があるなか、ダブルス3組、シングルス3人通過となり、大健闘でした。 決勝は24日に個人戦、25日に団体戦 横大路運動公園体育館にて行われます。
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