地域コラボレーション事業の推進

　障害のある人の社会参加と自立を推進し，その人にとっての充実した現在及び将来の生活を実現するためには，その人の能力開発を進めるだけでなく，その人を取り巻く周囲の制度的，人的，物的環境といった環境を整えていくこと，即ち環境開発も同時に求められます。
　能力開発と環境開発は互いに関連づけられます。社会参加できる環境が整えば本人の意欲も高まり結果として自立に必要な力が高まります。その人の能力が高まればチャンスが広がります。
　学校教育においても，能力開発を進めると同時に環境開発を進めることで，その生徒のよりよく生きる姿の実現を目指しています。私たちはこれをキャリア開発と呼んでいます。生徒たちのキャリア開発を進めるために，学校での職業教育と企業等での実習を同時に進めていくデュアルシステムなど，学校の中だけで完結しない教育を進めてきました。更に，これまで推進してきた地域社会（ＰＴＡ・保護者も含む）とともに取り組む領域，即ち「地域コラボレーション」を加え，次の図に示すようにシステム化しました。

教育課程構造図

本校の教育課程は学校での職業教育で能力開発を図り、産業現場での実習でその検証を行います。生徒のスキルや社会性等の力を培うとともに、産業現場のみなさまとともに職域開発を行うなどして生徒の可能性について拓いていくという環境開発を行うことにもなります。能力開発と環境開発の両輪で生徒のキャリア開発を進めます。