京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/04/27
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第40回卒業証書授与式 式辞

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   式 辞

 柔らかな春の陽ざしに、木々の芽も膨らむ季節となりました。この佳き日に、ご来賓をはじめ、日ごろからお世話になっている企業・地域・関係機関の皆様、保護者の皆様のご臨席を賜り、第四十回京都市立白河総合支援学校卒業証書授与式を、かくも盛大に挙行できますことは、卒業生はもとより、私達教職員、在校生にとりましても大きな喜びです。深く感謝申し上げます。

 卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。これまでの皆さんの努力を心から讃えたいと思います。また、この日まで長きにわたってお子たちを励まし、支えてこられた保護者の皆様に対しても、ここに深く敬意を表します。今、立派に成長し、晴れやかに巣立っていくお子たちの姿を目の当たりにされ、これまでの歩みを振り返えられ、感慨深いことと存じます。こころよりお慶び申し上げます。

 さて、卒業生の皆さん。皆さんは、入学以来、自ら働く力を高め続けてきました。そして、今、まさに、働くことを通して社会に貢献していこうとしています。さらに、働く生活を続けていく中で、自らの夢や希望を叶えていこう、自らの未来を切り拓いていこうとしています。

 先ほど、皆さん一人一人に卒業証書を授与いたしました。卒業証書に書いてある文言は同じですが、たどってきた道は一人一人違います。
数々の企業実習に真剣に取り組んだ人。食品加工・農園芸・情報印刷それぞれの専門教科の中で、暑い日も寒い日も黙々と作業に取り組んでいた人。みんなで意見を出し合い、対話を通して自分たちの作業内容を考えていった人。何度も試作を重ねて新たな製品開発を進めた人。
 配食サービスや体操教室をはじめとして、農作物の引き売り・交流農園、喫茶ミルキーウェイの営業、錦林小学校・児童館との協働など、地域の方とのコミュニケーションを深めた人。
 アビリンピックやビジネス文書検定等の資格取得を目指して練習に励んだ人。オープンキャンパスで参加者に白河の取組を丁寧に説明した人。ポスター発表で自分たちが頑張ってきたことをしっかり発表した人。
 生徒会やブロック会の役員となり、生徒会活動を引っ張っていった人。陸上・卓球・水泳等各種スポーツ大会に積極的に参加した人。部活動では朝練習や休日の練習にも熱心に取り組み、持てる力を精一杯発揮して対外試合に臨んだ人。また、美術作品の発表や音楽・和太鼓の演奏・発表に取り組んだ人、茶道などの伝統文化でもてなしの心を学んだ人等。卒業までに取り組んできたことは、一人一人様々です。

 時には、白河で学習していくことの意味を見失いかけて、学校を休みがちになったり、実習で思い通りにできずに良い評価がもらえず落ち込んだり、友達との人間関係に悩んだり、いくつかの挫折感も味わったことと思います。
 しかし、皆さんは失敗したこと、つらかったことをも通して成長して来たのです。うまくいかないこと、つらいことにどのように対応していけばよいのか、どのように乗り越えていけばよいのかを、経験を通して学び、確かに成長してきたのです。
 自ら頑張って取り組み、成果を上げたこと、そして、うまくいかなかったこと、その両方が皆さんを成長させてきたのだと思います。

 卒業後の生活も一人一人違います。卒業後に一人暮らしを始める人もいます。今、就労前の実習に取り組んでいる人もいます。三月中旬から働き始める人もいます。職種も仕事内容も一人一人違います。
 働くことだけでなく、人生をより豊かにするために、仕事とスポーツを両立させようとしている人もいます。海外旅行に行こうとしたり、趣味を充実させようとしている人もいます。親孝行をしたいと思っている人もいます。一人一人様々です。
 卒業生三十四名それぞれに「自らの未来」があるのです。

 働くことについての思いや決意も一人一人違います。先日の卒業生を激励する会では、一人一人が、この三年間を振り返り、自らの未来のことをしっかり考え、卒業後の働く姿について、力強く発表してくれました。
 職場でのコミュニケーションを自ら積極的に取っていこうと思っている人。毎日休まず出勤し、周りから信頼される人になりたいと思っている人。仕事の技術を高めたいと思っている人。様々な作業を丁寧にしようと思っている人。自分が働くことで、誰かの役に立とうと思っている人。お客様に喜んでいただこうとしている人。一人一人様々です。
 しかし、共通して言えることは、皆さん一人一人が働く社会人として、責任感を持って仕事をしていこうと考えていることです。
 そのことをとても頼もしいと感じています。
 そして,そんな皆さんは、白河の誇りです。

 一つ、皆さんに、覚えておいてほしいことがあります。それは、企業や地域の皆様の支えがあってこそ、今の皆さんの姿があるということです。
 企業との連携による実習では、数多くの企業様にお世話になり、働く力を高めるためのご助言をたくさんいただきました。そのご助言等も含めて、皆さんは、自ら振り返り、自ら次の課題に気付き、それを自らのキャリアデザインに落とし込んで、専門教科や、各教科での学習につなげてきました。
 また、地域の皆様からは、地域協働活動等で多大なご協力・ご支援をいただきました。地域の方と共に活動させていただく中で、人と人との触れ合い、感謝の気持ち、誰かのために何かをすることの大切さなど、人として大切なことをたくさん学ばせていただきました。
 企業・地域の皆様、本当にありがとうございました。改めて感謝申し上げます。
卒業生の皆さん、皆さんを支えて下さった企業・地域の皆様への、そしてご家族や周りの方々への感謝の気持ちを忘れずに、次のステージに進んでいってください。

 あしたをさがそう この広い世界で
 今こそそのとき さあ みんなでたびだとう
 あしたへの限りない期待膨らませ
 ぼくたちの素晴らしい希望と夢を
 レッツ・サーチ・フォー・トゥモロー
 レッツ・サーチ・フォー・トゥモロー

 あらためて皆さんのこれからの人生が実り多い、幸福なものでありますよう心から祈念して、私の式辞といたします。

     平成二十九年三月一日 
     京都市立白河総合支援学校
     校長 松田 実

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