京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/04/26
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ようこそ,堀川高校へ

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 春の風に桜が舞う中,本日,入学式を挙行いたしました。世界的な難局を迎える中,今年度は可能な限りの対策を講じながら,新入生と教職員だけで実施することといたしました。
 保護者の皆様,お子様のご入学おめでとうございます。この場を借りてお祝い申し上げます。同時に,現在の状況に鑑み,ご参列をお控えいただきましたことに対するご理解とご協力に感謝申し上げます。
 式では,普通科81名と探究科168名,計249名の入学を許可いたしました。新しい堀川高校生,22期生の誕生です。生徒たちへの入学式式辞の概要を紹介いたします。
 入場の際の凛々しい姿,話に耳を傾ける姿,新入生宣誓の少し緊張しながらも堂々とした姿,さまざまな姿がありました。これからの3年間が楽しみです。大きく成長してください。

 新入生諸君,入学おめでとう。
 現在,新型ウイルスの世界的かつ急速な感染拡大によって,私たちの健康や日常生活,経済に甚大な影響を及ぼす局面となっております。その状況に鑑み,今年度の入学式はこのような形で実施することとなりました。ネガティブな情報が日々更新され,不安がうずまく中で,君たちの高校生活の第1日目がスタートすることに,私たちは悔しい思いでなりません。しかし,こうやって,限られた条件の中ではありますが,新入生全員と顔を合わすことができたことを本当にうれしく思っています。
 さきほど,ここにいる249名の諸君に入学許可を与えました。
 今日という1日,君たちにとってとても大事な1日,最初の扉を開ける日です。堀川高校への入学にあたり,式辞を述べます。
 堀川高校は,1908年,明治41年に京都市立堀川高等女学校として設立されました。生徒諸君は,創立以来112年目を迎える堀川の歴史に名を加えたということです。そして1948年,昭和23年に,学制改革により,京都市立堀川高等学校として発足しました。そして1999年,平成11年,この校舎で京都市の教育改革のパイロット校として,新たな歴史を刻み始めました。
 その再出発の年の入学生,堀川高等学校第54回卒業生となる生徒たちを,私たちはあえて1期生と呼びました。過去を否定してのことではなく,むしろ京都の公立高校の伝統と誇りの中で育まれた堀川の自主自立の精神,「若き狩人」のマインドを引き継ぎ,時代の変化の先を行く新たな決意で教育改革を前進させるべく,堀川高校の最高目標を「自立する18歳の育成」と定め,新たな展開を図ろうとしてのことです。以来21年,この3月には19期生が第72回卒業生として巣立っていきました。そして今日ここに,初々しい22期生を迎えました。
 22期生諸君,君たちがこの堀川高校で学校生活を送るにあたり,3つの約束をしたいと思います。
 第一は,「学校は学びの場だ」ということです。人は,足りないものがあるから,不十分だから,学びます。失礼ながら,君たちは若く,経験が乏しく,まだまだ不十分です。自分はまだ足りないということを自覚して,学ぶ者としての謙虚さをもってください。私たちは君たちの現状を受けとりはしますが,そのままを肯定するわけではありません。なぜならば,私たちは,君たちの可能性を肯定するからです。可能性を肯定して,君たちに,学ぶための多様な機会を提供します。
 第二は,「学校は小さな社会だ。」ということです。学校というのは,集団の中で自己をみつめ,他者を理解する場でもあります。当然そこにはルールがあり,マナーも必要です。堀川高校をよりよい社会にするための責任をみんなが共有しています。君たちは場と状況を把握し,意識した行動をとるように努めてください。私たちは,君たちを「大きな子ども」ではなく,「小さな大人」ととらえ,対応します。
 第三は,「学校は楽しいところだ。」ということです。本当に楽しいというのはどういうことかを考えてください。楽しさは待っていて与えられるものではありません。行動することによってつくるものです。ほんものの楽しさを得るために,自ら参画し,参加する姿勢を持ってください。私たちは,君たちの個性を尊重して,見張ることはせず,見守ります。
 自分にとっても他の誰かにとっても,学校は学びの場である,小さな社会である,そして,楽しいところである。この3つの約束をしたいと思います。
 冒頭にもお伝えしたとおり,いま,わが国をはじめ,世界が非常に困難な状況にあります。これまでの歴史をたどると,人間は多くの命を奪った感染症のみならず,自然の驚異,各地での紛争など,複雑多難な状況を抱えてきました。ただ,そのような中でも,多少の犠牲や制約を伴いながらも,前に向かって生きてきました。あらゆる繁栄の基盤である,平和で豊かな社会は,人間の努力の積み重ねなしには実現できません。複雑さや困難さを理由に問題から目をそむけたり,無関心でいることなく,人間が自由に生きるための条件をつくる,それは私たちに課せられた使命であり責任です。
 君たちの澄んだ目で,わが国はもとより,世界の過去と現在を見つめてください。現状に落胆してはいけません。常に希望はあります。君たち自身と君たちの家族の希望は,世界の人々の希望につながっています。ただし,希望は,偶然によっては実現されないということも知ってください。希望を実現するのは,希望を大切に抱き続けて,具体的に取り組む人によってのみ可能です。
 私たちは社会と無縁に生きてはいません。現状を正確に見つめつつ,歴史を学び,ぜひとも広い視野をもって,現代社会の中でどのように生きるかについて考えてほしい,そのために学んでほしいと願っています。
 さて,22期生諸君,これからの3年間,自分の力で,個性的に,自然界のあらゆる力に頼りながら力強く成長してください。その1人1人がつどい,連なり,大きくひろがる。しかし,その大きさによって,小さなものを押しつぶし,あらゆるものを支配するわけではない。森羅万象,有形無形,すべてを知っているわけではないことに自ら気づき,自分の小ささを知り,謙虚に学ぶ青年たちであってほしい。その自覚のもと,さらに大きく,空高く成長してほしい。そしてしずかに,生きとし生けるものをあたたかく包み込む「森」の存在であってほしい。
 3年生20期生は「虹」,未知へのかけ橋,自己を彩る。2年生21期生は「暁」,自己をひらき,世界をひらく。そして22期生は「森」。ずっと続く連なり,閑かにみつめる。この1文字に魂を吹き込むのは君たち自身です。
 4月10日からは臨時休業となります。しばらく会うことができない期間が続きます。その間,まずは,自分を守ってください。それが仲間を守ることにつながり,みんなの時間と空間を守ることにつながります。私たちは教職員一丸となって,君たちが安心して学校生活を再開できるよう,精一杯準備を進めていきます。
 BIG BOX,この校舎の愛称です。夢の実現に向けて自らを見つめ,力をつけ,時には失敗し,時には休み,癒すことができる君たちの居場所です。ようこそ,堀川高校へ。ともに時間を過ごすことを楽しみにしています。

令和2年4月8日
京都市立堀川高等学校 校長  橋詰 忍

その「先」へ

 本日,令和2年4月1日,谷内秀一前校長の後を受け,京都市立堀川高等学校校長を拝命いたしました橋詰忍と申します。新任校長としておぼつかないところもあるかと思いますが,ご指導ご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
 堀川高校は創立以来,常に時代に応じ,また時代を先取りして教育に新鮮な息吹を吹き込んできた学校だと思っています。それは,歴代の校長先生の,豊かな教養を背景に発揮される個性的なリーダーシップがあったこと,教職員の方々が自分の学校の存在意義と価値に誇りを持ち,ある時は互いにぶつかり合いながらも自己を磨き,大小の失敗をも互いに受容して生徒育成の目標に向かったこと,京都市教育委員会・地域・保護者,多くの関係の方々が懐深く見守り支えてくださったこと,そのいずれが欠けても実現しなかったことでしょう。そして何より学校の主人公である生徒たちが,仲間同士素直に感情を爆発させながら,ホンモノの汗を流して学び育ち,自分たちの学校を作り上げようとしてきた積み重ねが大きな力になっていったのだろうと強く感じています。
 今,堀川高校は,令和4年度から実施される学習指導要領の観点からも,京都で,全国で,注目される高校のひとつであることは間違いないと思います。その期待に応え,その「先」を目指す堀川高校でありたいと考えます。私もみなさんの一員として,ともに歩んでいく所存です。
 まずは,全世界で解決に向かわねばならない現在の難局にしっかりと向き合い,情報を迅速に整理し,教職員の知恵を結集し,考え得る限りの適切な対応に努めたいと思います。
 本日,この大役の重みを胸に収めつつ,緊張感をもってBIG BOXの扉を開きました。
 どうぞよろしくお願いいたします。


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