京都市立学校・幼稚園
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知の行方

 この世界に存在する「情報」は私たちの生活周辺を取り巻き、時代とともに無限に広がっている。過去からの多くの情報は「知」として文字化し、記録されてきた。紙と印刷技術が発明されてからは、書籍として残されてきている。それは「知」として体系化され、図書館や博物館などの施設で保存され、また身近なところでは教育の中で私たちはそれらの「知」を引き継いできている。いわゆる巨人の肩に乗ることで、自らを高め、さらに前に進んでいく。リアル空間の中で対話し、気づき、学び、成長していく。
 インターネットが構築された現代では大きく状況が変わり、情報は個別化され、すべてを顕在化させ、記録し、そして保存している。そして分析する。ビッグデータとして共有し、還元されることは、スマートフォンなどのデバイスですでに身近に検索利用していることは、多くの人が頷けるところだ。
 一方で、リアル空間での真骨頂であった「知」の体系までも情報としてデジタル化されインターネットを通して、私たちの目の前に瞬時に、どこでも手に入れることができるようにもなってきている。そこには、リアル空間では計り知れなかった「ヒトはどう思っているか」というインビジブル情報までもが顕在化され、そして記録、保存しているのがインターネット世界の強みとなっている。それは検索というエンジンに入力するところから始まる。欲求を文字化して入力することで、答えの候補が目の前に提示されると同時に、欲求として文字化された思いが、データとして蓄積されていく。紙ベースでは考えられないデータ量が瞬時に集められ、蓄えられていく。
 リアルな文字情報の「知」の体系が大きく変わってきている。リアル「知」は洗練され、かつまとめ上げられた情報となって磨き上げられてくる。一方でネット空間の注意すべき点として、ネット上での情報は「知」の洗練より、情報の量を優先するので、フェイクを含めたすべての情報を同等に陳列してしまうところがあげられる。
 ネットを介した「知」の情報は、見極める能力を私たちにつきつけているともいえる。見極める力は、まさにクリティカルな視点、メタ的な視点、そして、ヒトの心理的な分析というリアル感であり、自己実現への礎である。堀川高校の探究の三要素がこれからの世界では必須の観点となっていくことは間違いない。それは、進路実現するプロセス自体が探究活動そのものであることの証ともいえよう。ネット空間とうまく共存するには、リアル空間での探究的学びと気づきが重要となる。

 (進路のしおり「若き狩人」巻頭言より)


 学校長 谷内 秀一


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