京都市立学校・幼稚園
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第1回探究道場開催!

 7月14日(土),第一回探究道場が行われました。今回は「転がしプロジェクト」というテーマのもと中学生に探究を体験してもらいました。
 中学生は,今回の課題である「坂の表面がボールの転がる速さに与える影響は何か」について考えました。坂の表面にアルミホイルを敷いたり,竹ひごをたくさん配置してみたり,びっくりするようなアイディアがたくさん出ていました。探究道場スタッフである師範を交え中学生同士が対話し,試行錯誤する姿勢はとても印象的で感心しました。
 今回の探究道場では,実際に「手と頭を動か」してもらいましたが,この姿勢は非常に重要なものです。仲間と互いに議論を重ねることで自分の考えを深めることができますし,実際に実験をしてみると予想もしなかった結果を得ることもあります。その結果,自分の考えを客観的に見直すことができ,案や仮説などをより良いものへと変えることができます。また,失敗から学ぶことも大いにありえます。失敗を放置するのではなく,「なぜ失敗したのか」「次はどうすればよいか」と考えることで,次の結果は必ず良くなるでしょう。
 探究活動は思い通りの結果が出るものではありません。また,大変なものであることには間違いありません。ですが,楽しいものであることも確かです。この思いを持って,堀川高校の探究活動をまたやってみませんか?
 次回の探究道場は10月13日(土)に行います。第2回についての続報はHPをご覧ください。
(探究道場スタッフ 広報係より)
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ゆかし

 人は世界中にあるいろんなモノやコトを認識して生きています。私はそれがどんなふうに認識されていくのかという「認識」の構造について、とても興味があり、ちょこちょこ考えています。
 今となってはかなり以前の話ですが、私は国語の授業である実験をしたことがありました。教室内に存在しているモノで、ぱっと目に入って、気になるものがあれば、それは何かを記入してもらい、また、普段は全く気がつかなかったけど、あえてよく見ると、ああ、こういうものがあったのか、というものもあったら、それも記入してもらいました。結論からいうと、すぐに目に入って気になるものには、ほとんど「名前」「固有名詞」がつけられたモノでした。逆にいつもは全く気がつかなかったモノは「名前がつけられてないモノ」がほとんどでした。つまり、人とモノやコトを繋ぎやすくする、「認識を可能にする」には「ことば」の存在が大きく影響しているということです。ことばというものの存在は、私たちの日常の認識にいかに大きな役割を果たしているかということがわかります。
 それが、ある日の朝、学校の玄関入口前で、ある男子生徒との会話で、少し考えが変わりました。というか新たな「発見」「気づき」がありました。「なるほど」と思って、人の認識の構造が私自身深まりました。
 私は玄関入口前に、花を植えていて、その世話をしていたときの出来事。登校してくる生徒たちは私に「おはようございます。」とみんな声をかけて挨拶してくれます。とても清々しい気持ちになり、一日の始まりにはいいスタートです。
 その日はいつものように花がら摘みをして、水をやっていた時に、3年生の男子生徒で、とてもさわやかで活動的、リーダー的な生徒が登校してきて、私に「おはようございます。」といつもの爽やかな挨拶をしてくれました。いつもながら好青年だなぁと思っていた時に、その生徒はさらに私に近づいてきて、次のように声をかけました。
「ああ、ここに花があったんですね。」と笑顔で何の屈託もなく言いました。
 私はその時「おっ!」と思いました。目立つ花の色だけに、その存在は認識されていただろうと勝手に思っていたのです。しかし、それがちがった。その生徒にとっては、花自体は目に入っていたけれども、認識まではされていなかったということです。私は勝手に玄関を通る生徒たちの目には花が認識されているだろうと決めつけていましたが、それがちがった。いったい何が違ったのかを考えました。
 おそらく、花という存在を認識するのは、ただ単に名前や固有名詞があるからだけではない。そこに「人」が介在することによって、より存在の認識が深まったのではないかという私なりの答えにたどり着きました。ただ単に目に入るのではなく、認識する、という状態にはさらに別の人の存在がそれを促すのだろう。
 このことは、花だけにいえるのではなく、モノやコトの存在の認識すべてに当てはまると思います。当たり前といえば当たり前なのかもしれないが、自分なりの疑問と気づきを経験して、また清々しい気持ちになった。

 Madonna 曰く「大切なのは、どう見えたかじゃなく、本当はどうか、なんだよ。」


 学校長 谷内 秀一

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行事予定
1/26 PST  1年:駿台模試           2年:全統マーク模試  3年:保護者懇談
1/27 2年:駿台模試(校外)  3年:保護者懇談
1/31 スクールカウンセラー来校日
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