京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/05/18
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中学3年生対象「実技講習会」(6/8開催)の申込は、来週24日(金)17時までとなっています。参加希望の方は、本校ホームページのトップ画面左側のカテゴリ「中学生のみなさんへ」をクリック!そこから申し込みをしてください。

4月13日 銅駝の生徒の皆さんへ

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 銅駝生の皆さん

 4月8日,午前に入学式を行い92名の新入生を迎えました。午後の始業式は放送での実施となりましたが,進級した2年生,3年生の声を聞くことができました。変則的ではありましたが,つかの間の学校の“日常”でした。あの顔,あの声,生徒の姿,息づかいを感じて,学校は生徒がいてこその場所,生徒がいてこそ学校が成り立っているのだとあらためて思いました。

 新年を迎えた当初,新型コロナウィルス感染症がこれほどまで拡大し,世界的な規模で不安と混乱を引き起こすとは思いませんでした。学校では,これまで皆さんの協力や保護者のご理解を得ながら,この問題に向き合,様々な対応をしてきました。一方で,新年度の様々な教育計画も時間をかけて検討し,丁寧に準備を進めてきましたが,事態の変化により,計画の中止や延期,再検討を迫られる毎日が続いています。生徒の安心や安全,教職員の安心や安全を守りながらどうすれば「学校」という場,学びと成長の場を保障していけるか,一所懸命考えています。

 社会全体を巻き込んでいる問題なので,学校単独で判断できることは限定されますが,国や京都市から出される通知に基づきながら,銅駝の教職員が協力して,何ができるか,どうすればできるかを検討し,皆さんに発信していきます。タブレットiPadの活用も進めます。1年生は,設定を済ませたiPadが手元にない状態になっていること,また家庭でのWiFi環境の状況を掌握することを行い,対応を考えます。臨時休業中も,皆さんが主体的に考えて取り組める学びはどんどん進めてください。そしてその様子を知らせてください。

 臨時休校中であっても,学校と皆さんが,教職員と皆さんが「つながっている」ことを大事にします。皆さんの不安や悩みを共有しながら,日常とは異なる形で学びと成長を支えていきたいと考えています。始業式では,感染拡大の面からも,感染防止の面からも,私たちは見知らぬ人と「つながっている」と言いました。身近な人を大切にし,見知らぬ人にも思いをはせ,一日も早く「日常」を取り戻せるよう,自分ができることをしっかりやりましょう。日常の検温,健康観察は必須です。学校ホームページもしっかり見てください。何か気になることがあれば,学校に連絡してください。

 臨時休校中も,銅駝の鼓動は止まっていません。あの顔,あの声,皆さんに思いをはせ,眼差しを向けています。


2020年4月13日
                    校長 吉田 功

第41回入学式 式辞

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 鴨川河畔の桜が満開となり、鴨川の明るい水音が聞こえる今日の佳き日、保護者の皆様のご臨席を賜り、令和2年度京都市立銅駝美術工芸高等学校、第41回入学式を挙行できますことは、誠に大きな喜びであり、本校教職員を代表いたしまして、心よりお礼申し上げます。

 ただ今、92名の新入生の入学を許可いたしました。まずは、新入生の皆さん、ご入学、おめでとうございます。教職員一同、皆さんを本校の生徒として大切にお迎えします。

 保護者の皆様、本日はお子様のご入学、誠におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。お子様が本校を志望されるにあたり、保護者の皆様が本校の教育をご理解いただき、進路実現を目指すお子様をご入学までお励ましいただきましたことに感謝申し上げます。これからの3年間、教職員一同、力を尽くしてお子様の成長を支援してまいります。どうかご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 本校は、明治13年、1880年に「京都府画学校」として創立され今年度で140周年を迎えます。そして1980年現校地で銅駝美術工芸高校として開校してから41回目の入学生を迎えることとなりました。長い歴史と伝統をもつ本校を卒業された諸先輩方は、美術界、産業界、教育界ほか、各方面で活躍されておられます。皆さんは、本日、晴れてこの歴史と伝統のある学校の生徒になりました。銅駝美術工芸高校の生徒として、しっかりとした自覚と誇りをもって、志高く学習に取り組んでください。

 最近読み終えた本にこんな言葉がありました。「画家は自分の好きなもの、愛しているものをよく絵に描くんです。愛しているところに美があるからなんです。愛情と美は,はなれることができません」これは画家の猪熊源一郎さんの言葉です。『猪熊源一郎のおもちゃ箱』という本には、作品紹介とともに猪熊源一郎さんの画家としての生涯について書かれていますが、猪熊さんの住まいにあったお気に入りの家具のほか、おもちゃやガラス玉、ビンや石ころなどの小物、パレットから捨てた絵の具の塊まで、猪熊さんが「可愛い友であり、宝物である」と愛情を注ぐコレクションの写真も掲載されています。「美は何気なき所にも静かに存在する」猪熊さんはそう言いました。私は、この学校に来て、生徒の作品を見る度に、こんな場所を、こんなものを、こんな風に表現できるのかと驚くことばかりでした。私はこれまでたくさんものを見ながら、本当の意味でしっかりものを観ずに、美しいと感じる機会を逃してきたのだろうと思いました。ものをよく観れば、心が揺さぶられ、様々な不思議や感動が生まれます。猪熊さんは、東京美術学校時代、恩師・藤島武二さんに何度も「デッサンが悪い」と言われました。その言葉を受けて猪熊さんはずっと悩みながらこのような考えに至りました。「絵画とはそのものを描くのではなく、そのことを描くものなのではないだろうか」。そうして猪熊さんは、対象そのものをしっかり見つめ根本から理解し、しっかりと自分のものにする、そのことをずっと大切にしていたそうです。

 本校の学校教育目標は
・多様なものごとに触れ 美しさや本質を見出す
 「感じる心」を豊かにする
・主体的に取り組み 広い視野で柔軟に深く思考できる
 「考える力」を伸ばす
・幅広い美術の知識や技能を学び 自分の思いや考えを形にする
  「表現する力」を高める

の3つを掲げています。よくものを「観ること」「感じること」「考えること」「表現すること」は美術専門科目に限らず、すべての学びで大切なことです。どうか、皆さんは本校でこの営みを弛まず重ね、深く幅広い力を身につけてほしいと願っています。

 ところで、「美はどこにも隠れている」という猪熊さんは、「今あなたたちの身の回りにある常識的なことに、もう一度目を向けて考えて欲しい。」と言いました。自分自身が今までの経験や知識だけで判断していることをもう一度見直す、それですべてを判断しない、そのために私たちは学びます。以前、鴨川に架かる橋の下の水たまりを描いた生徒がいました。橋の下は昏い、そこにある水たまりなど気にかけたこともない私は、その水たまりに映る空を美しいと感じたと言う生徒の話を聞いて、自分の50数年の「当たり前」を覆されました。教育学者の汐見稔幸さんは著書の中で、「学ぶ」ことによって「偏見や思い込みから解放される」と書いています。人間は、学ぶことで新しい世界を知り、不安や恐怖を解消し、諍いや対立を解消してきました。「偏見や思い込みから解放される」ということは、自分のものの見方や考え方をこれまでよりももっと自由にするということです。皆さんは、美術に強い興味・関心をもち、ものを制作することに大きな意欲をもって入学してきたと思います。しかし本校は、美術だけを学ぶ学校ではありません。普通科の科目も含めて本校で提供するあらゆる科目、探究の時間、特別活動、すべの学びの時間を大切にしてください。これまでの好き嫌い、できるできないという感覚から離れて、新鮮な気持ちで向き合ってください。「学ぶ」ということは、単に知識の量を増やすこと、技術が上達することだけではありません。問題の答えを見つけるために学ぶというよりも、自分の五感を働かせ、問いや疑問をもつために学んでください。

 結びに、皆さんは一人ひとりかけがえのない存在です。そしてかけがえのない生徒が270人この学校で学びます。学校は、自分とは異なる多様な他者を知るところ、多様な他者を発見するところです。かけがえのない自分とかけがえのない他者の、存在と自由を共に認め合う、高めあうことを学んでください。

 今、私たちは、これまで経験しなかったような社会状況の中にいます。人工頭脳AIが発達し人間が時間をかけて考えなくても素早く答えが出せる時代でありながら、簡単に解決できない問題に直面しています。「学校とは何か、学校でできることは何か、学校でこそするべきことは何か」ということも問われています。猪熊源一郎さんは、「子どもは希望であり、喜びであり、創造力である」と言いました。私は子どもが学ぶ学校は「希望を創るところ」でありたいと考えています。今日から始まる銅駝での3年間、本校が「希望を創るところ」になるよう、皆さんとともに心を通わせ力を重ねていきたい、そのことを呼びかけ、式辞といたします。

令和2年4月8日
                京都市立銅駝美術工芸高等学校長
                          吉田 功

令和2年度(2020年度) 新年度のご挨拶

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 鴨川河畔の桜が満開となり,まさしく桜花爛漫の季節,令和2年度が始まりました。

 今年になって新型コロナウィルス感染症の世界的規模での拡大という社会情勢の中、懸命な医療活動だけでなく、イベントの開催や外出の自粛・中止、学校では臨時休校や学校行事や教育活動の計画変更など、これまで経験しなかった規模の対応・対策に追われる日々が続いています。

 数か月前は予想もしていなかった社会問題に向き合い、新年度をスタートすることとなりましたが,入学、進級という大きな節目の時期、社会状況と向き合い必要な対応・対策をしながら,生徒が心新たに期待と希望をもって学校生活が送れるようにしたいと考えております。。

 1880年、明治13年に京都府画学校として創立以来、美術専門教育を行う学校として歩んできた本校は、今年度で140周年を迎えます。また戦後日吉ケ丘高等学校美術課程として普通科と併設の時期を経て、創立100周年を迎えた1980年、再び美術専門学科単独の高校として、現校地で教育活動を始めてから40年目となります。そして京都駅東部崇仁地区への京都市立芸術大学の移転とともに、3年後の2023年4月には本校も新築移転をする予定で、本校は現校地と同じように東山を望む鴨川河畔で教育活動を始めることとなります。

 予測不可能と言われる時代、社会の大きな変革の時期に、感性を高め、ものをしっかり観察して問いを立て、深く思考し、豊かな創造力で表現をしていくというアートの営みが今まで以上に重要になってきています。その様な社会状況をふまえ、本校は、これまでの歴史と伝統を大切にしつつ、これからの美術専門高校の在り方を検討し、今年度より教育理念、教育目標を新たにいたしました。 

新しい本校の教育理念・教育目標

 本校は、未来を拓く創造性豊かな自立した青年の育成のため、一層豊かな教育活動を進めて参ります。皆様のご理解、ご支援をどうかよろしくお願いいたします。


令和2年(2020)4月1日

                 校長  吉田 功

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