京都市立学校・幼稚園
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「美術を学ぶ」から「美術で学ぶ」学校へ。美工(美術工芸高校)は、生徒たちに未来必要な力を身に付けさせる教育活動を展開しています。

校長室ウェブログ更新しました  5月7日記事

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 校長室ウェブログ記事を更新しました。

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校長室ウェブログ 5月7日 「150年」

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              150年

 ゴールデンウィーク中に、「明治150年」をテーマにした2つの展覧会に行ってきました。

 4月末に行ったのは京都市学校歴史博物館。明治150年・開館20周年記念企画展「京都画壇の明治」が開催中です。この企画展には、銅駝の収蔵庫に保管されている鈴木百年(すずきひゃくねん)の「碧流小亭図」(明治21年・1888年)も出品されています。この企画展には、鈴木百年の他に、幸野楳嶺(こうのばいれい)、望月玉泉(もちづきぎょくせん)、久保田米僊(くぼたべいせん)、今尾景年(いまおけいねん)、巨勢小石(こせしょうせき)など京都府画学校に関わりのある、明治期に活躍した多くの作家の作品が並んでいました。

 5月3日には、国立近代美術館の「明治150年・明治の日本画と工芸」。この展覧会でも、「京都府画学校と同時代の日本画」というテーマで、幸野楳嶺、望月玉泉、久保田米僊、今尾景年、巨勢小石の他、岸竹堂(きしちくどう)、森寛斎(もりかんさい)、竹内栖鳳(たけうちせいほう)の作品が展示されていました。そして前期展示期間には京都府画学校の初代摂理(校長)となった田能村直入(たのむらちょくにゅう)の作品も展示されました。

 今年は明治維新150年。激動の幕末維新のあと、東京遷都となり、欧米文化の流入と近代化政策が進む中、京都で活躍した当時の最前線の日本画家の作品を2つの展覧会で鑑賞しました。明治維新から約10年あまり経った1880年(明治13年)、銅駝の学校史の最初「京都府画学校」が創立されました。それまで、画家になるには師匠に弟子入りし長く修行を積んで師匠の流派の描き方を学ぶという時代が続いてきましたが、「学校」に入学し、特定の先生だけでなく様々な先生から指導を受けるという学び方に転換することは大きな変革でした。『美工沿革史』によれば、学校設立にあたり、田能村直入が学校設立の請願書を京都府知事に提出することを聞いた幸野楳嶺が、望月玉泉、久保田米僊、巨勢小石らと相談し同様に請願書を提出したと書かれています。提出後も幸野楳嶺は他の画家に学校設立を説いたり、京都府へ再三出向いたりしますが、画学校の設立など前代未聞ということでそう簡単には進展せず、病に倒れます。それでも幸野楳嶺は、久保田米僊に、もし自分が命を落とすようなことがあっても、必ず設立して欲しいと熱い思いで頼みます。彼らは京都府画学校が設立された際には副教員として出仕しますが、創立時、幸野楳嶺は36歳、久保田米僊28歳という若さ。150年前の日本画最前線の作家が大きな情熱を注いで、本校の源が創り出されたのです。

 来年は全国に先駆けて京都で番組小学校が設立され150年になります。本校の校地は、かつて銅駝尋常小学校・銅駝中学校のあったところ。その最初は1869年(明治2年)、「上京三十一番組小学校」として設立されました。明治以来150年の歴史は、産業や経済の発展とともに戦争や貧困、災害など厳しい問題にも直面してきました。しかし、子ども、若者の学ぶ場を設け、未来を創る人を育てるという教育の営みは耐えることなく続いてきました。

 150年という時間(とき)の中にある銅駝美術工芸高校。今年度始めの挨拶でも述べたように、本校が美術専門高校としてあること、本校のような美術専門高校があることの重みを、展覧会の作品を鑑賞しながら今一度深く考えたところです。

2018年5月7日
                     校長 吉田 功

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