京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/04/27
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「美術を学ぶ」から「美術で学ぶ」学校へ。美工(美術工芸高校)は、生徒たちに未来必要な力を身に付けさせる教育活動を展開しています。

(アーカイブ2017年3月17日) 平成28年度 後期終業式「年輪」

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 今日で平成28年度(2016年度)が終了となります。一年前のこの日、2年生は今の1年生の場所にいました。1年生はまだここにはいなくて入学説明会が終わった翌日、入学前の期待と不安の中にいたのではないかと思います。

 一年経って今の気持ちはどうでしょうか。1年は早かったですか、自分自身が変わった、成長したという実感はありますか。私は、皆さんのこの1年間を見て、それぞれの在り様で確実に成長したと思っています。

 一年間の成長をはっきり確認できるものに樹木の「年輪」があります。少し年輪について調べてみると、次のようなことが書かれていました。樹木は、樹皮とその内側の木の部分の境目で細胞分裂が起こり、季節によって細胞分裂の様子が異なることで色の薄いところと濃いところが形成され、年輪ができます。一般的に言われてきたのは、よく日の当たるところは年輪の幅が広がり、そうでないところは狭いので、山で道に迷ったら切り株の年輪の幅を見て広い方が南だという説です。しかし、実際は日の当たり方だけで違いが出るわけではなさそうです。強く風が吹く場所に立っている樹木ではその風で倒れないようにその反対側が、急な斜面に立っている樹木は、傾いて倒れないようにその斜面の下がっている側の幅が広くなるようです。つまり樹木は、風や土地の傾斜で倒れないようにするため、厳しい状況にさらされている側がよく成長して年輪の幅が広くなるというわけです。樹木も自分の立っている環境や向き合わなければならない状況の中で、自らを支え、存在し続けられるよう、自らを変化させているのです。

 皆さん、この一年間を振り返ったとき、必ずしも穏やかで順風満帆な日々ばかりではなかったでしょう。つらいこと、悲しいこと、悩んだこと、なかなか結果が出せなかったことに直面しながらも、その状況から脱出するため、あるいはそのことを解消するために踏ん張ったと思います。年輪にたとえるなら、その厳しい状況の時こそ、皆さんの中にある年輪は幅を広げ厚みを増し太くなってあなた自身を支えたのです。

 樹木の年輪がそれぞれ違うのと同様に、人の成長のしかたは人それぞれ違っていていいし、困難に直面したこと、悩んだことがマイナスではなくむしろその人を大きく成長させているのではないかと思います。逆に言えば、困難なこと、向き合って努力しなければならないことをできるだけ避けてきた、あるいは放置してきた人は、その部分が弱いままで傾きかけたり、折れそうになっているかもしれません。年度末にあたり、一年間の総括として自分自身の「年輪」、自分の変容、成長について振り返ってみてください。

 というわけで今日は、年輪の話をしました。今年の春休みは曜日の関係で土日含めて23日間。春休みを有意義に過ごしエネルギーを充填してください。そして4月10日の始業式、年輪を一つ増やした新学年にふさわしい気持ちと姿勢をもって顔を合わせましょう。

2017年3月17日  終業式
                  校長  吉田 功

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行事予定
5/5 こどもの日
5/7 3年学科模試(河合塾)
5/8 生活指導強化週間(〜5/12)3年実技模試(授業中)
5/9 1年美術研修 検尿 3年実技模試(授業中) 3年志望理由書説明会(放課後)
5/10 検尿
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