京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/05/13
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育てよう一人一人の人権意識

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              人権月間によせて

 12月は人権月間です。1948年(昭和23年)12月10日に,フランスのパリで開催された国際連合で『世界人権宣言』が採択されたのを記念して,12月10日を「世界人権デー」としました。また,京都市では12月を「人権月間」と位置づけ,みんなで人権について考え行動する契機としています。12月1日には,伏見支部PTAとして大手筋商店街で人権街頭啓発活動に取り組みます。本校でも,12月7日「桃山タイム」の時間に校長の「人権講話」があり,各学年の人権の主題に従って学級における「人権学活」が行われます。
今年は「いじめ問題」が大きく課題として取り上げられています。この問題の根本は,一人一人の生徒が,自尊感情を高めるとともに,お互いを尊重し,認め支え合い,共に生きることの大切さを学び,人権尊重の精神を育むことだと思います。
 ここで,そもそも「人権」とは何かを考えたいと思います。人権を易しく表現すると「人間が生まれながらにして誰にでも等しくある,幸福を自由(人に迷惑になってはいけない)に追求することのできる当然の権利」と言えると思います。「人権は空気のような存在」と言われ,この存在を日頃意識することは少ないのですが,人間が生きていくうえで絶対になくてはならないものです。「人類の歴史は人権獲得の歴史である」といっても過言ではありません。長い人類の歴史の中で,『世界人権宣言』がなされてから65年しか経っていません。現在世界の中では,人権が十分に保障されていない国が多くあります。
次に子どもの人権を考えるとき,「児童虐待」が大きな社会問題になっています。大人の勝手な都合や欲によって,子どもの命や健やかな成長が脅かされています。
 子どもの人権・暴力防止活動をしている団体NPO法人きょうとCAP(Child Assault Prevention)では,子どもがもっている大切な権利として「安心する権利」「自信をもつ権利」「自由に行動する権利」を,すべての子どもが生きていくためになくてはならないものとして謳っています。子どもは安心できる居場所が必要です,それも無条件に受け入れてくれる居場所です。子どもは自分自身を好きになることが必要です。そのためには,教育の機会均等が保障され,出来ることが増えることにより自信をもつことができます。子どもは自由に行動できることが大切です。子どもは大人の従属物ではありません。子どもの人格は尊重されなければいけません。社会の宝である子どもたちの今と未来に責任を持つのは,私たち大人です。
 最後に,人間は誰にでも「差別する心(差別性)」を持っています。その心を小さくするのは研修(学習)です。人権問題について,迷信や予断・偏見に惑わされることなく正しい判断ができるためには,正しい認識が必要です。12月は人権に関する研修会が多く企画されています。私たち大人が子どもの模範となり,一人一人の人権が尊重される社会を,みんなでつくりましょう。


全国学力・学習状況調査より

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 平成24年度「全国学力・学習状況調査」は,3年生を調査対象にして4月17日に行われました。教科は国語A・B,数学A・B,そして今年度より理科が加わり3教科です。毎回「生徒質問紙調査」が行われます。これは学習を支える生活習慣や学習意識・環境調査です。国語と数学では,A問題・B問題と分かれ,大別するとA問題は知識理解等の習得形の学力を問い,B問題は思考力等の活用形の学力を問う問題になっています。理科は両方合わせた問題になっており,3年毎に実施する予定になっています。この調査の目的は「(1)全国的な義務教育の機会均等とその水準の維持向上を図る。(2)教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する。(3)各学校における生徒への教育指導の充実や学習状況の改善に役立てる。」ことです。
 この調査結果については,8月8日に新聞報道等で概観が公表されました。なお,本調査の結果は特定の学年かつ学力の一部であり,学校における教育活動の一側面に過ぎないことなどを踏まえ,序列化や過度の競争に繋がらないよう,数値の公表は行いませんので,ご理解願います。本校生徒の個人票(個別調査結果)については,近いうちに返却する予定です。返却の際には,資料の見方や捉え方などを指導するつもりです。
 ここで,3教科共通してA問題においても「覚える知識・技能」から「知識・理解の意味理解」に移っています。これは単に,覚え知っているかだけでなく,正しく理解しているかまで問う問題が多くなっています。そして,○×で採点するのではなく,△で採点(部分点)する問題が増えています。これは,解く過程をみる問題や理由や説明を述べる記述式の問題が増え,思考力・考察力・分析力等を問う問題が増え,このような観点での学力が求められています。昨今の高校入試問題もこの傾向にあります。この力を伸ばすには,土台となる言語力を高めることが必要です。(言語力については前月号で説明しました。)
 次に,本校生徒(3年生)の平均正答率(いわゆる平均点)を全国と単純に比較すると,3教科共に数値を見る限りでは概ね良好といえます。生徒質問紙調査を全国と比較して視ると,計画的な家庭学習は概ね良好であるが,授業における発表や話合い活動の活発化に少し課題が見られます。教員の授業の改善が求められます。国語においては,長い文章を読むこと,数学においては,解き方や考え方等を大切にすること,理科においては,実験や観察が好きであること等に若干の課題が見られます。
 そして,生活習慣においては,テレビの視聴時間・ケイタイやメールへの依存度に課題が見られます。規範意識については,あいさつ・他者理解・自己有用観・遵法精神等において,課題が見られます。これらは,本校だけでなく京都市全体としての課題でもあります。
 このように,本校の実態を的確に把握し分析する中で,教員の授業力の改善,さらには,B問題が求める思考力・活用型の学習へと研究を進め,授業実践に繋いでいきたいと思います。

言語活動の充実を目指して

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 衣替えの時期となり幾分過ごしやすい頃となりました。文化の秋・スポーツの秋といわれるように,文化学習発表会・合唱コンクール・体育大会が行われました。例年よりも増して多くの保護者の参観を得て,生徒たちは元気よく楽しく取り組んでくれました。
 今年より各行事の名称を変更し内容に工夫を加えました。そのねらいは「言語活動の充実」です。より生徒たちの発表の機会を多く設定し,表現力(自分の考えたことを伝える力)を育てたいと考えています。企業経営者の求めている人材には,面接を重視し,出身大学や学業成績は大きな影響はなしと回答しています。(経済同友会会員企業アンケート:新入社員採用基準より)
 学力は知識の量はもちろんのこと質を高めることが必要です。ペーパーテストでは測れない要素が必要です。知識・技能を活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力,そして主体的に学習に取り組む態度が必要です。
自分の考えを人に伝えたり,人の話をしっかり聞いたりすることに苦手意識をもつ子どもが増えてきています。豊かな語彙や表現力を育てることはもちろん,自分の思いや考えをまとめ,相手の思いや考えを整理理解し,尊重できる力,等が「言語力」です。「書く力」「話す力」「読む力」「聞く力」が「言語力」です。
人と関わることが苦手な人が増えている気がします。攻撃的な言動を平気でする人が増えている気がします。言語力は人と人とのコミュニケーションの基本です。このような現状の中,「言語活動の充実・コミュニケーション能力の育成」は今正に求められている力であり,学校全体で取り組んでいく必要があります。

栄光の陰に努力あり

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 38日間の夏休みも終わり2期が始まりました。始業式では,京都市の小学校において,女子児童が水泳指導中における事故により尊い命を失うことがあり,「命の尊さ」と「安心・安全」について話をしました。
 そして,次の話をしました。この夏休みの夏季大会において,オリンピックのメダルに匹敵するようなすばらしい結果を本校生徒が残してくれました。
3年4組のS君は,200m平泳ぎで全国大会第3位,3年6組のO君は,陸上100mに出場しました。さらに,女子ソフトボール部は近畿大会出場という栄光に輝きました。
このような素晴らしい結果を出すためには,それ相当な努力があったからだと思います。柔道の創始者・嘉納治五郎の教えの一つに「力必達」(つとむれば,かならずたっす)という言葉があります。努力すれば目標は必ず達成されるという意味です。また,「努力は人を裏切らない」「努力なくして真に貴重なものはない」とも言います。
人は常に努力することが大切です。努力することから逃げれば逃げるほど,努力しなければならないことが追いかけてきて,人を苦しめます。
「栄光の陰に努力あり」,人生にはいろいろな苦難があります。「艱難(かんなん)汝を玉にす」ということわざがあります。「人は多くの困難を乗り越えてこそ立派な人物になる」という意味です。ぜひ,しんどいこと・難しいことから逃げない努力する人になってください。

食育について考える

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 6月20日(水)に,PTA教養委員会による「給食試食会」が行われました。京都市教育委員会の増田指導主事から給食の安全管理や成長段階における中学生のバランスの取れた栄養摂取量についてお話をしていただきました。
 ここ数年「食育」という言葉がよく言われています。社会情勢がめまぐるしく変化する中で,私たちは毎日の「食」の大切さを忘れがちになっています。
 平成17年に「食育基本法」が制定されました。様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し,健全な食生活を実践する力を育成することが求められています。食生活において,栄養の偏り,不規則な食事,肥満や生活習慣病の増加,過度の痩身志向などの問題に加え,新たな食の安全や食の自給率の問題等があります。
 現代っ子の食生活を見てみると,フライドチキンやポテトチップスなど油で揚げた物や糖分を多く含んだ清涼飲料水を好みます。一方で,植物繊維やカルシウムが不足しています。また,一人で食事する「孤食」が増えてきています。一人で食べれば嫌いなものは残し会話が無くなります。よく食事をする風景を見れば,その家庭の家族関係がわかると言われます。
「食事」という文字は,よく見ると「人」を「良く」する「事」となります。「食事」とは,「人を良くする事」です。「みんなと楽しい話題のなかで仲良く食べる」「好き嫌いなどないか自分の健康について考える」「食べ方,食べる作法について考える」など,こういったことも食生活のなかに入っています。

優桃生(ゆうとうせい)を目指して

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 6月14日(木)に生徒総会が行われました。今年の生徒会スローガンが本部役員から発表されました。
         『優桃生(ゆうとうせい)』です。
 そして,生徒会長から説明がありました。これは,ただ真面目で優秀な生徒という意味ではなく,『やさしい桃中生』という意味です。このスローガンのように,思いやりのある優しい桃中生になりましょうと全校生徒に対して呼びかけがありました。
 今年の学校教育目標の目指す生徒像として「思いやりのある生徒」を掲げています。まさに生徒と教師が同じ目標をもち,人を大切にし人権意識の高い学校風土をつくっていきたいと思います。

桃山タイムがスタート

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 6月7日(木)5限に「桃山タイム」がスタートしました。この「桃山タイム」は,生徒会が中心に企画運営する「生徒集会」と学校が中心に企画運営する「全校集会」を合わせて,全校生徒が一堂に会して,桃山中学校を「よい学校」にしていこうと,生徒と先生が心を一つにする時間です。
 生徒会からは各専門委員会が今取り組んでいることや,現状と課題について報告や呼びかけがありました。
 「継続は力なり」について,新井白石の逸話を紹介しました。
新井白石は,江戸時代の学者で,とくに6代将軍徳川家宣に仕え幕府の政治に貢献しました。この新井白石が幼小の頃遊んでばかりいるのを見て,父が米びつを持ってこさせ「一粒の米」の話をして諭したという逸話です。
「米びつから,一粒の米を取っても,米が減ったかどうかわからない。けれど1年間ぐらい,毎日一粒ずつ取っていると,減ったことがわかる。反対に,米びつに,一粒の米を加えるても,米が増えたかどうかわからない。けれど1年間ぐらい,毎日一粒ずつ加えていると,増えたことがわかる。勉強も同じである。1日勉強したから利口になるわけではない。1日怠けたから愚かになるのでもない。しかし,1年・2年続ければ確実に変わる。」と諭したそうです。

一隅を照らす者

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 5月中旬の休日に洛北の「大原」に行ってきました。大原は京都大原学院(施設一体型小中一貫校)に勤務していたこともあり大変思い入れのある地域です。大原には鯖街道が通り名産の鯖寿司を食し,三千院を拝観してきました。三千院には音無の滝と呂川・律川の2つの川が流れています。三千院は声明(しょうみょう:法要で僧の唱える声楽)の修行場所でもあります。そのため,言語や音程がはっきりしない様を「呂律(ろれつ)が回らない」という言葉がうまれました。
 大原を散策していると,まず忙しさに感けて失いつつある季節感の大切さを感じ,何よりも人の生き方について考えさせられます。
 特に,「一隅を照らす」という言葉が常に目に入り心に浸みてきます。この言葉は伝教大師・最澄が書いた本に載っているそうです。最澄は,その本の中で「国の宝とは何だろうか。大きな宝石がたくさんあるのが国に宝だろうか。いや,そうではない。一隅を照らす者,それこそが国宝なのだ」と述べています。
 「一隅を照らす」とは,小さな明かりを掲げ,小さな隅を明るく温かくすることです。人の生き方として考えるとき,「自分自身が置かれている場所で精一杯努力し,明るく光り輝くことのできる人こそ,何事にも代えがたい尊いことである」という意味です。なるほどと自分自身の心を引き締めたものです。
 桃山中学校の生徒が,たとえ小さくてもよい,自分の個性と能力にあった明かりを,自分が「こここそ自分の持ち場」と信じる場所を見つけ,周りを少しずつでも明るくするような人に成長してくれたらと思います。

京都市立桃山中学校の誕生

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 桃山中学校を生徒一人一人が好きになってほしいと思います。そのためには,皆さんが規律正しく授業や部活動そして行事が行われ,活発に安心して楽しく受けられなければなりません。誰一人として学校に行くのが嫌だと思う生徒がいない学校にしなければいけません。
 この伝統ある桃山中学校は,生徒皆さんの母校になります。愛校心ということばがあるように,皆さんの母校を好きになってほしいと思い,この
「桃山中学校の誕生」についてお話します。
 大正4年公益社団法人「伏見十六会」が(私立)『伏見実習学校』を設立しました。創始者は人見喜三郎先生です。人見先生が中心となり他16人に協力を呼びかけ「伏見十六会」をつくり,伏見南部町(現在の伏見区役所の少し南あたり)に開校しました。そして,大正12年に学校名を『伏見商業学校』と改称します。昭和8年に『創始者(人見先生)を称える石碑』が建立されています。この石碑は現在も校門左側にあります。
 昭和9年学校を経営していた「伏見十六会」が,昭和2年からの金融恐慌のあおりで経営に行き詰まり破産し,学校は廃校寸前となりました。それから2年間,学校関係者・生徒・卒業生・保護者が一致団結して,京都市への移管運動続け,昭和11年の1月に移管決定となり『京都市立第三商業学校』となる。その年の3月『移管記念石碑』が建立されます。これも人見先生の石碑の右側にあります。
 この時代は古い学校制度で,現代の学校制度と違い,義務教育は6年間の小学校だけです。その後は(旧制)中学校か商業学校などになります。
この『京都市立第三商業学校』は略称『三商』と呼ばれ大変尊敬され親しまれていました。このように歴史のある母校です。

新年度を迎えて(竹のように)

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 24年度がスタートいたしました。1年生231名・2年生233名・3年生194名・合計658名の学校です。昨年度より18名生徒数が増加しています。
 この桃山中学校が保護者・地域の方々から「いい学校」と言われるように教職員一同頑張っていきたいと思います。
 ここで,新学期・始業式で新2・3年生に話した内容の一部を紹介いたします。
春,4月,新学期です。4月2日の京都新聞に京都市西京区大枝の朝堀タケノコの記事が出ていました。朝竹藪から掘り出した新鮮なタケノコを,直売しているという内容です。大枝という所は,京都の西の端にあり,洛西といわれる地域です。このタケノコは洛西特産の春の味覚です。このような光景は,春をつげる風物詩ともいえます。
 今日は新学期の始まりです。進級した2年生・3年生,新たな気持ちでいることと思います。今タケノコの話をしました。タケノコは地表にでると竹となって成長します。竹は,成長の速い植物です。成長期には1日に1mも伸びます。また,竹は地震や風にも強い植物です。それは,根が地面いっぱいに張り地震に強く,竹の茎はしなやかで節があるから風に強いのです。
 皆さんに,この竹のように成長してほしいと思います。竹のように根を張る。すなわち,人としての基礎・基本,勉強の基礎・基本をしっかり身につけることです。そうすれば,どんな障害にも乗り越えられる強さができます。次に,しなやかで節のある人になってください。しなやかとは,信念をしっかりもち,周りの人と柔軟に仲良くできることです。節があるとは,今日のような節目の日に,自分自身をきちんと振り返り,自分の目標をきちんともてる人のことです。
 今日は,竹のもつ強さ・しなやかさ・節について,自分と重ねてかんがえてほしいと思います。

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学校行事
12/8 土曜学習
12/11 1年 科学センター学習(午後)
1組 ファイナンスパーク学習(終日)
12/12 1年学習確認プログラム
12/13 1年学習発表会
12/14 三者懇談会
京都市立桃山中学校
〒612-0055
京都市伏見区桃山水野左近東町19
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E-mail: momoyama-c@edu.city.kyoto.jp