最新更新日:2021/03/25 | |
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師走雑感
《師走雑感》
師走,寒さが増し,冬至(22日)の日には昼間の時間が最も短くなり,1年を締めくくり,新年を迎える諸行事が続きます。大掃除,年賀状書き,餅つき,除夜の鐘と慌ただしさの中にも何となく落ち着いた静かな雰囲気が思い浮かんできます。しかし,最近ではイルミネーションの輝きや大きな声のカウントダウンなども,師走を飾るのに欠かせないものになってきています。 阪神・淡路大震災の犠牲者の鎮魂,都市の復興・再生を目指した「神戸ルミナリエ」は1995年12月に始まりました。年間を通して,建造物や庭園,作品等をライトアップするのも,京都や各地でも増加傾向にありますが,「神戸ルミナリエ」は綿密な計画・計算に基づき創られた光で観衆を魅了する幻想的な光の彫刻作品であり,年末の風物詩として多くの人々が待ち望んでいます。そして,毎年この時期に各地の素晴らしい作品が話題となり,年々規模も大きくなってなってきているのが,住宅地の街路や生け垣,窓,ツリーなどを飾るクリスマス関連の装飾でしょう。大小様々な工夫を凝らした装飾や光り輝くイルミネーションなど,家族の皆がこの時期を楽しみにしている家庭も増えています。積極的に街の景観作りに参加したり,自己表現をすることによる喜びを感じたりしようとするものと思われます。カウントダウンも,若者が多く集まる劇場やテーマパーク中心のイメージがありましたが,2000年のミレニアム(千年祭)を祝うカウントダウンが世界各地で大規模に行われ,今では,大きな声で「3,2,1,0」と言う合唱が起きる光景もすっかり日常にとけ込んでいます。このことも受け身から参加へという気持ちの現れではないでしょうか。 年末風景の移り変わりについて,賛否や感じ方は,地域や年代の違い等によって色々あるでしょうが,新しい年が明るいものになるように願う気持ちや未来への期待を込める気持ちはいつの時代も同じではないでしょうか。 |
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