最新更新日:2021/03/25 | |
本日:7
昨日:9 総数:166801 |
新聞を読もう5 ‐「読解力」‐
「ロボットは東大に入れるか」を実験する人工知能プロジェクト「東ロボくん」の研究者である新井紀子氏が記した「AI vs.教科書が読めない子どもたち」には次のような記述がありました。
まず,AIとは「人工知能」を意味し,人間の知能と同等レベルの能力・知能をもつ機械を示すが,現在,AIと呼ばれているものは,AIを実現するためのさまざまなAI技術を総称してAIと呼んでいるだけで,「AIはまだどこにも存在していない」。 そして,「東ロボくん」研究にかかわってきた結論として,AI(人工知能)は人間を超えないし,AIの進化が人間のそれを上回るとされるシンギュラリティ(技術的特異点)は起こらない。AIは数値化されたもの四則演算処理する超高速「計算機」なので,数値化,数式化できないことはAIにはできない。 それに対して人間は「文脈を理解すること=意味を理解すること」(=「読解力」)ができるが,AIにはそれができない。つまり「意味」を理解できないことがAIの限界である。AIが最も不得意なことは「読解力」である。 ちなみに「読解力」とは,文章を読んで,その内容を理解する能力と辞書にはあります。私たちの生活の中で考えれば,お互いの発する内容を理解する力である言えます。そしてそれは,言葉によっての場合もあれば,文章によっての場合,あるいは態度という非言語的な場合もあります。これらのことはAIが瞬時に判断し,何らかの解を出すことはできないということです。近未来を生き抜くヒントはこのあたりにありそうです。 |
|