京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/05/18
本日:count up130
昨日:87
総数:1294439
文字: 大きく | 小さく | 標準 配色: 通常 | 白地 | 黒地
ハートフルマーク
北にそびえる 鏡山   西に連なる東山 松のみどりに 包まれて 白くあかるく 照りはえる 希望あらたな 学び舎は 我らの 花山中学校

『東山を西に見て』〜Make legend〜

画像1
「アニキに乾杯」
 また一人、日本のプロ野球界を代表するスター選手が現役を退くことになりました。阪神タイガースに移籍してきて以来、「アニキ」として親しまれ、このチームを2度のリーグ優勝に導いた立役者、金本知憲選手です。
 12日、試合前に開かれたという記者会見の模様を何度も繰り返してTVで見、翌日は新聞各紙を貪り読みました。
 私は、プロ野球が好きで、家族ぐるみで阪神タイガースを応援しているものの、とりわけこの選手をひいきにしてきたというわけではありません。むしろ、ここ何年かは、『いい加減、早く若手に道を譲ればいいのに…』と思っていたほどです。ところが、彼の引退会見を聞き、考えさせられるところが大変多く、改めて彼が偉大な選手であったことに気づくことができました。特に強く印象に残ったコメントを紹介します。
Q「悔いはあるか?」
A「若い時にもっとバットを振っておけばよかった。もっともっと自分を鍛えたり練習したりしておけば、もっともっといい数字が残せたのでは。肩を怪我してから全盛期のプレーを目指してやってきたが、数字的にできていなくて…。来年度にチャレンジしたいという悔いもある。」
Q「引退の決断理由は?」
A「自分に対する限界かな。若手に切り替わる中で、いつまでもいい時のパフォーマンスが出せない自分がいるのも肩身が狭かった。体もしんどい。」
Q「野球を振り返って」
A「特に、この3年間は惨めというか、自分がみっともなくて。自分でかわいそうというとおかしいが、最初と最後の3年間は、こんなに苦しい時があるんだって3年間だった。」
Q「一番誇りに思う記録は?」
A「1002打席連続無併殺記録。打率が下がるところで全力で走ってゲッツーにならなかった。内野安打にならないところで全力プレーし、フルイニング出場よりも誇りに思う。」
Q「野球とは?」
A「10歳から始めて、7割8割はしんどいことで、2割3割の喜びや充実感しかなかったが、2割3割を追い続けて7割8割苦しむ。そんな野球人生でした。」
 本人の苦しい気持ちを知ろうともせず、勝手に「引退した方がよいのではないか」と思っていた自分を恥ずかしく思います。また同時に、彼ほどの選手でもこれほど悩み苦しんできたのかと、自分の置かれている状況と比較して、改めて頑張らなければならないという気持ちにもなりました。
 去りゆく「アニキ」に勇気と元気とやる気をもらいました。

『東山を西に見て』〜Make legend〜

画像1
「生徒の成長こそが喜び」
 サングラス。バイクに乗るときにかけることが多いですが、とりわけこの時期の出勤時には必需品です。九条山を越え、左にカーブを切ると朝日がまっ正面から目に飛び込んできます。夏の間もさることながら、この時期は更に眩しいのです。そう、同じ時刻でも太陽の高度が低いからです。確実に季節は移っています。今朝の九条山の気温は21度。つい先日と比べて10度ほど低くなりました。夕方はもっと違いを感じます。下校時刻は、これまでと変わらず午後6時。それから暗くなるまでの何と早いこと。7時には真っ暗です。ひと月前、7時というとまだ十分にグランドで球技ができる明るさだったはずなのに。
 さて、季節は移り今週から本格的に学校祭の取組が始まりました。特に午後からは校長室にじっとして居られないことが多いです。合唱の声やソーランの曲が聞こえてくるからです。子どもたちや先生が頑張っているとその姿を見たいと思います。今日も、3年生女子の美しい歌声に誘われて2階へと上がって行きました。伴奏のCDに歌声も入っているのかと思うほどのハーモニーと声量です。「君たちが3年生を、そして1・2年生を引っ張ってくださいね。」そうコメントしました。
 校長室に戻ると、いつもの卒業生が花を生けに来てくれていました。校内から聞こえてくる声や音を聞いて「おっ、文化祭やな。懐かしいわ!」と言いました。そういえば、彼女のクラスは、合唱コンクールで最優秀賞を獲得したっけ。
「君のクラスのあの時の曲を選択したクラスが、物凄い声で張り切って歌ってるわ。」そういうと、彼女は嬉しそうにほほ笑みました。
 ところで、好調なスタートを切ったクラスが最優秀賞を獲得するとは限らないのが合唱コンクールの面白いところです。そういうクラスは、他のクラスの目標となって、他のクラスが団結力を増す原因になったりもするからです。意外に教師の指導力より、こういった生徒の競争意識の方がクラスを高めたりもします。いずれにせよ、全体のレベルが上がることを期待します。よいスタートの切れたクラスも、やや出遅れたクラスも共に頑張ってほしいと思います。その競争の中で子どもたちは力をつけていくのですから。
 行事で子どもの力を引き出す。行事で子どもを伸ばす。行事で学級や学年を作る。色々なことが言えます。しかし、もちろん放っておいて出来るものではありません。そこには、教職員の思惑と計画があるはずです。教職員にやる気がない学校で、生徒がもの凄い取組をするという例はまずありません。凄い行事を作っている学校には、物凄い取組をしている教職員集団があるものです。子どもたちのために力の出し惜しみをせず、作品が完成したり、取組が成功したり、出来なかったことが出来るようになったときには、我が事のように喜ぶ。これが花山中学校の教職員の姿です。学校祭文化の部まであと2週間。生徒の力を引き出すだけでなく、教職員もこの毎日を大いに楽しんでほしいと思います。

『東山を西に見て』〜Make legend〜

画像1
「当たり前のことを当たり前に」
 「校長先生へ お久しぶりです。先生は元気ですか。ぼくは、精神的にダウン中です。」手紙はそんな言葉から始まっていました。卒業して2年目の男の子からです。彼は中学校時代、随分ヤンチャをしました。学校へ来ないで遊びまわっている時期もありました。私が赴任した時には既に3年生で、彼ときちんと話ができるようになったのは秋口の、ちょうど今頃であったように思います。
 授業中にボールを蹴って遊んでいる場面を見つけては注意をし、上履きに履き替えずに廊下を歩いている場面を見つけては叱りました。「うっさいなー!そんなことくらいで、一々ごちゃごちゃ言うな!」はじめは、そんな反応でしたが、いつの間にか気心が知れ、校長室にも顔を出すようにもなりました。きっかけはおそらくあの件です。校長室の隣の部屋で、彼が指導を受けていました。何がきっかけかは分かりませんが、彼が急に興奮し大きな物音と怒声が聞こえました。思わず、隣の部屋に駆け込み、彼を先生から引き離してこちらの部屋に入れて事情を聴きました。それ以来、何かに不満があると校長室に訴えに来るようになったように思います。やがて、登校すると必ず校長室に顔を出し、色々な話をするようになりました。そんな彼からの手紙で、是非とも先生方や生徒諸君、保護者や地域の皆さんに知って頂きたい個所があるので抜粋します。
 (信頼する何人かの先生の名前を挙げている)らは、俺の事をわかってくれるから嬉しかった。それまで、先生とか誰も俺のことわかってくれへんかった。だから、先生なんか信じてへんかった。けど、校長先生とかは必死に俺の事わかろうとしてくれた。それだけで本間にうれしかった。本間に感謝してる。中学の時、先生とかにいろいろと迷惑かけてしまったな。ごめんなさい。けど、見捨てんと怒ってくれた。ほとんどの先生は、見た目で決めて何しても怒らへんかった。けど、俺が好きな先生らは、ちゃんと怒ってくれた。怒られんのが嬉しかった。怒られんのが嬉しいっておかしいよな。けど、何か嬉しかった。今まで俺んこと、見捨てんと相談とか乗ってくれて本間ありがとう。(後略)
 この手紙を読みながら、教師として、いや一人の大人として日頃の自分を見つめ直しています。「アカンことをちゃんとアカンと言えているか。」
「正しいことを正しいという」のは、相手を褒めることなので、お互いに気分がよく難しくはありません。一方、人を叱るのは、お互いに気まずい思いをすることが分かっているため、とてもエネルギーを使います。その事で関係が悪化でもしようものなら、修復のための時間とエネルギーが更に必要です。それが分かっているから尚更難しいのです。
 いじめの話題が一向に少なくなりません。当たり前の対処をしていれば、起こっていないことが、おそらくいくつもあったのではないでしょうか。しなければならない当たり前のことを見逃したり怠ったりすると、信頼を失ったり問題の解決を遅らせたりします。

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
学校行事
3/21 春季休業開始
京都市立花山中学校
〒607-8475
京都市山科区北花山横田町27-1
TEL:075-581-5128
FAX:075-581-5129
E-mail: kasan-c@edu.city.kyoto.jp