京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/04/26
本日:count up4
昨日:134
総数:1291704
文字: 大きく | 小さく | 標準 配色: 通常 | 白地 | 黒地
ハートフルマーク
北にそびえる 鏡山   西に連なる東山 松のみどりに 包まれて 白くあかるく 照りはえる 希望あらたな 学び舎は 我らの 花山中学校

『東山を西に見て』〜Make legend〜

画像1
「豊かな心」
 かつての学校での教え子が、奥さんと二人の子供を伴って訪ねてきました。以前に会ったのは4年ほど前でしょうか。(上の)子どもが生まれたと言って教育委員会に電話をかけてきました。当時と比べて、やや荒んだ感じがしました。突然学校に現れ、中学生の頃のように肩をいからせて出会う人たちに対してツッパッテいます。「校長先生、ちょっと変わった方がお見えになっていますが…」会議の最中に呼ばれました。玄関まで行って「15分待ってくれ」と言うと、大きな声で「会議と俺とどっちが大事やねん!」とワザと人に聞こえるように言います。後から聞いた話ですが、学校へ入るなり、何人かの体格のよい男性教師に対して「お前か。体罰したんは!」「絶対にアカン。俺が許さんぞ!」などと息巻いていたということです。突然そんなことを言われた本校の先生にしたら、何のことだか分からなかったと思いますが、本人はそんなことは一向にお構いなしです。
 奥さんと子どもとを別室で待機させ、二人で校長室に入ります。先ほどまでの厳めしい態度が一変し、すぐにヤンチャな中学生とその先生のような関係になりました。要は、私を心配して訪ねてくれたのです。心の優しい奴なのです。「新聞、TVを見てびっくりした。」「その教師に説教したいけど…、」そんな言葉を何度も吐いていました。
 少年院や刑務所にも厄介になった若者です。まだ29歳ですが、もっと年上に見えます。残念ながら豊かな人生を送っているとは言い難い雰囲気を身にまとってもいました。初対面の人に対して、威嚇するように居丈高に振る舞う彼の言動は、学歴がなく前科のある者が生きていくために自然と身につけたに違いありません。彼を知っている私にはそう理解できますが、果たして昨日彼と接した教職員にそれが分かったでしょうか。
 さて、本校で実地研修をした京都教師塾の塾生が感想を残してくれたので抜粋します。
 授業を見学させていただき、どの先生も面白い工夫をされており、生徒への思いがたくさん詰まった授業で、すごく参考になりました。−略− 毎日充実感に満たされ、楽しい思い出も作りながら花山中学校が大好きになった研修となりました。共に学ぶ教師を目指して今後も努力したいと思います。【河野大将】
 私自身この花山中学校出身で、6年ぶりに帰ってきました。その頃から変わらぬ伝統も多くあり、さらに新しい花山中のKasan`s Prideをたくさん見せて頂きました。卒業生としてとても嬉しく思います。−略−「今」という時間は、すべて未来と繋がっています。一人ひとりの時間の内容は違いますが、その「今」という時間を大切にしてほしいなと思います。【井上莉佳子】
 物心両面での生活の豊かさが、人格形成に大きく影響することは分かっています。それにしても、そのことをこうもハッキリと気づかされると言葉が出ません。
 出会った生徒一人ひとりにきちんと向き合い、せめて心の豊かさをもたせたいと改めて思います。二人の塾生さん、是非とも「教師になる」という尊い夢を叶えてください。

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
京都市立花山中学校
〒607-8475
京都市山科区北花山横田町27-1
TEL:075-581-5128
FAX:075-581-5129
E-mail: kasan-c@edu.city.kyoto.jp