京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/04/26
本日:count up6
昨日:144
総数:1291850
文字: 大きく | 小さく | 標準 配色: 通常 | 白地 | 黒地
ハートフルマーク
北にそびえる 鏡山   西に連なる東山 松のみどりに 包まれて 白くあかるく 照りはえる 希望あらたな 学び舎は 我らの 花山中学校

『東山を西に見て』〜Make legend〜

画像1
「緊張感をつくり、上手く使う」
「うちの子は、校長先生に面接の練習をして頂いたんですね。すごく緊張したって言ってました。3年生全員の練習に付き合ってくださっているのですか。」朝の校門指導の際、ある保護者の方からそう尋ねられました。もちろん分担があって、私の担当になった生徒たちだけが対象ですが、本音を言うと全員の面接練習を担当したいと思っています。(もちろん、不可能だとは思いますが…)それほどこの取組には魅力を感じています。
 私はおそらく校長としては、子どもたちとの会話の量が多い方だと思っています。また、会話の内容も生徒の言葉づかいもそれほど堅苦しくないものになっているのではないかとも感じています。子どもとの関係が友達のようになってしまってはいけないし、保護者の方との関係も近所づき合いのようになってはいけないと常に自分を戒めながらも、これまで親しみやすい校長像を求めてやってきました。
 面接練習の取組が好きな理由は、この10分足らずの時間が、生徒との間に普段とは異なる、とても張り詰めた緊張感をもって話の出来る時間だからです。今年は、緊張感が一気に解けたからか終わった瞬間に涙をポロポロ流す子もいました。模擬面接であるとはいえ、この緊張感の中では普段聞けないような生徒の本音を探ることができたりもします。
「本校を志望した理由は?」「高校卒業後の進路希望は?」「将来就きたい職業は?」こういった質問の次に、生徒の決意を確認します。「本校は、校則が厳しい学校です。しっかり守れますか。」「勉強がしんどくなったら部活動を辞めてもらうこともあります。文武両道で頑張れますか。」
 また、その後はこの時にしか訊けないことを尋ねます。「花山中学校はどんな学校ですか?」「担任の先生はどんな方ですか?」(隣に担任の先生がいない場合です)「中学校時代の一番の思い出は何ですか?」そして最後に必ず訊くのが次のフレーズです。「これまでの人生で、一番大切にしていることやものを教えてください。」問答の中にその生徒の生活や生き様や考え方が見えます。家族や家庭に対する思い、友達に対する願いや感情、将来の夢など、普段の会話ではあまり聴けないような回答もあり、私にとってはその生徒を知る上で大変内容の濃い10分間となっています。
 ところで教師にとって、生徒との間に瞬間的によい緊張感を作り出せるかどうかはとても重要な資質であるように思います。思い起こしてみてほしいと思います。自分が生徒だった頃にも、その方が前に立たれるだけで生徒がシーンとなるような先生がおられたのではないでしょうか。それは、その先生に備わっている人間性による部分と、身につけられたテクニックによる処とがあるとは思うのですが、生徒を指導する上で大変有効な能力です。そして、そういう教師は生徒からも保護者からも慕われ尊敬されるものです。
 話し方、声のトーン、表情、話の内容と構成のほか、風貌や経験なども大きな要素にはなるでしょうが、今後も勉強し続けて是非とも身につけたいと思います。面接練習を通じて改めてそんなことを思いました。

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
京都市立花山中学校
〒607-8475
京都市山科区北花山横田町27-1
TEL:075-581-5128
FAX:075-581-5129
E-mail: kasan-c@edu.city.kyoto.jp