最新更新日:2024/05/30 | |
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『東山を西に見て』
「ちょっと“ほっ”と一息」
4日(金)は朝から雪。市内北部にある私の家の屋根には5センチメ―トル以上真っ白なそれが積もっていました。依然として直径1センチメートルくらいの雪が降り続きます。『可哀想になあ。全員、遅れることなく試検会場に行けよ!』そう思いながらいつもの朝の散歩に出かけました。途中、自転車通勤を決心しました。車通りの多い道路に雪は積もっていないものの、バイクで走るとなるとやはり九条山は心配です。敢えて自転車を選んだのには別の訳もあります。私は子どもの頃から無意味な“願掛け”のようなことを好んでしました。この日は公立高校の試検日。『子どもたちが頑張るのだから、自分もあえてしんどい方を選択しよう。』雪の降る中、息を切らしながら自転車で九条山を越えることが私にできるせめてもの応援のように思えたのです。(笑) インクラインまで来ると、枝に雪をかぶった桜の木々が朝日に輝き、まるで満開の桜並木を見ているようでした。カメラを持っていない事を後悔しました。学校に到着すると、有酸素運動の甲斐あって気分は最高、身体もポカポカしていました。 私学入試のときと同じく、「全員無事に受検教室に入りました!」の声に“ほっ”と一息つきます。子どもたちの話題で会話の花が咲きます。その場に居合わせた先生方の胸の内はきっと同じだったはず。『全力尽くせ。』『落ち着いてやれ。』『合格せえよ。』などなど…。 週が明けて7日からは卒業前行事。卒業証書授与式の練習と並行して、球技大会や卒業生を送る会、卒業遠足などが計画されています。友達や先生との絆を確認し、さらに深める場面です。8日の球技大会では、3年生の明るく元気な声が午前中ずっと聞こえていました。体育館では女子のバスケット、グランドでは男子のサッカー、様々なプレーに歓声が上がり惜しみない拍手が贈られます。こういう場面での子どもたちの表情は実に柔らかいです。『4月からずっとこんな表情で過ごせていたらどんなに良かったか…』いやいや、そんなことは言うまい。私たちが望むような表情のときばかりが彼らの成長の時ではないのです。きっと子どもは、失敗と思えるようなことからも多くを学びます。険しい表情で居る時にも何かを学んでいたに違いないのですから。 グランドには保護者の方の姿も見えました。そういえば、昨日は3年生のPTA学年委員の皆様が、3年教職員と懇談をもたれました。その席で涙ながらに感謝の気持ちを述べられた方もおられたと聞き、大変嬉しく思っています。 卒業証書授与式まで一週間。これまで色んなことがあり、その時々に色んな事を感じさせてくれた3年生ですが、今となっては全てがよい思い出で、私を校長として成長させてもくれました。 入学式の時には、入学生の名前も顔も分かりませんでしたが今回は違います。私にとって初めてとなる卒業生一人一人の顔を思い浮かべながら式辞を書きたいと思っています。長くなり過ぎないよう、気をつけなければなりません。 |
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