京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/05/02
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「発見」「協力」「チャレンジ」

七夕のねがい…

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七夕のねがい…

 夏本番を前にしたこの季節になると楽しみなのが「七夕」です。3月3日の桃の節句や5月5日の端午(たんご)の節句などとともに、日本の五節句の一つでもあります。最近では、いろんな考え方の違いから、学校で行っていないことも多いですが、宮山は竹の産地でもあり児童会活動の一環として毎年行っています。横の山からとってきた竹に、各クラスで笹飾りを作り、短冊にそれぞれのねがいを書いていきます。
 のぞき見するようで申し訳ないのですが、子ども達のお願いを見るのが楽しみで、「そうやったのか…」とか、「やっぱり!」とか、それぞれの思いを感じることは、私たちの子どもらに対する大きなエネルギーになります。
 「サッカー選手になってワールドカップに出たい」とか「パティシエになってみんなによろこんでもらいたい」とか、がんばって!と応援したくなるものもありますし、「イズミヤにあったかわいい靴がほしい!」とか「家族で回るお寿司を食べに行きたい…」とか、ちょっとしたことがその子にとって切なる願いになるんやなと、それぞれの背景にあるものを考えさせられ、ハッとすることもあります。
 以前、こんなことがありました。放課後、クラスみんなで七夕飾りや短冊づくりをしていた時のことです。
 「もっと書いてもいい?」とみんながうれしそうに短冊に書いているのに、ある女の子だけがお願いが書けません。「何でもいいから書いてみ…」といっても、なかなか鉛筆が動かず、「漢字が得意やし、漢字博士になる!はどうや」とかいろんな提案をしながら書くようにうながしました。それでもじっとしたままでした。
ふだんは活発でにぎやかな子なのに、なんやろ?と思っていましたが、2〜30分ほどたって、やっと短冊を持ってきました。ぽつりと「書いても、かなわん…」と言いながら…。
 そこに書いてあった言葉は、「おかあさんとあいたい」でした。瞬間、頭が真っ白になりました。数年前に病気でお母さんがおられなくなった子でした。
言葉を失った私は、しばらくその子を見ることもできませんでした。黙って出ていった子の後ろ姿にハッと我に返ったので、追いかけて「いい短冊やな、ありがとう!」とだけしか言えず、抱きしめたときの乾いた汗の匂いを覚えています。
 今はその子も成人になって、結婚して子もできたようです。2年生の時の七夕の願いはかなわなかったのですが、その子の祈りは、母親になった自分の子どもへの祈りとして形を変えて通じ、かなっていくと信じてやみません。

 子ども達それぞれの夢や願いがこめられた短冊をながめながら、それぞれの言葉の背景にある、小さいながらも一生懸命に生きる尊い一人一人の「いのち」を、少しでも支え、輝かせることができる学校や教師になりたいと感じるこの七夕の季節です。

学校は笑顔の場所…

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先日、マスコミの方と話をする機会がありました。いろんな話をする中、今、学校の話はなかなか記事になりにくいという話題になりました。新聞もテレビも商売でやっているので、読み手のニーズが大切で、ゴシップ記事、例えば教師の不祥事やいじめなど程度がひどければひどいほど、読者が飛びついてくる、ということでした。だから、どちらかと言えば学校のマイナスイメージの記事が巷(ちまた)にあふれてしまう。
 今日も体罰や薬物にかかわる教師の記事が新聞やニュースに見られました。記憶に新しいところで、大津中2いじめ事件、大阪高校教師体罰事件など、いや、もっと前から「先生のくせに…、やっぱり学校と言うところは…」といった記事をたいへんよく目にします。もちろん、教師だから、公務員だから、モラルや節度ある言動は他職の誰よりも必要であることは言うまでもありません。さらに子ども達があこがれる、そして目指したくなる大人の姿を示すということは、教師の大きな仕事でもあり、一つ一つの言動は子ども達の一生を左右するものでもあります。大きな期待をされる一方、重い責任を負わされることは当然です。
 でも、ほんの一部の人の不祥事によって、すべての教職員を色めがねで見てしまうような風潮があるとしたら、とても悲しいことです。目立たぬところで、本当に身を削りながら一生懸命に子ども達のために尽くしている教師がいっぱいいるということは、ぜひ知っておいてもらいたいものです。
 最近も多くの教師の涙を目にしました。自分の思いがなかなか子ども達に届かない悔しさから、また、物言わぬ子のつらさ、悲しさを感じ取って、そして、気にかけた子のがんばり育つ姿を見たうれしさなど、いろんな思いが涙としてあふれていたのでしょう。そこには教育者として、子ども達のためにという純粋で尊い思いがいっぱいあります。
「教育は願いであり、祈りである」と言われますが、そんな「ねがい」や「いのり」が今のこの小学校には、あふれているんだと感じます。
 ただ、なかなか気づかないことがあったり、至らないことがあったりして、子どもにつらい思いをさせたり、親ごさんからおしかりを受けることも正直言って多々あります。それを、正面からどれだけ受け止められるか、そこからどれだけ学ぶかが学校の真価が問われるところでもあります。
 別れ際に、その記者がこんなことをおっしゃいました。「本当は、学校のいいところやがんばっているところをみんなが読んで、知って、うれしい気持ちになるような記事があふれる世の中になればいいですね…学校はどこよりも笑顔の場所ですから…」と。ホッと救われた気になりました。
 私たち学校も、しっかり子ども達のがんばりや良いところを見つめられる目を持ち、一緒にみんな笑顔でいられる場所にしたいものです。

どうか…守っていてください

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 今日、伏見東支部のPTA代表者会がありました。今年は引き続きの役員の方も多く、天気といっしょでたいへん温かい雰囲気のもと、今年一年の取組が楽しみになりました。本校のPTAもいよいよスタートしました。学校も、いっしょになってがんばっていきますので、「ほんとに楽しかったね!」と言える一年にしていきたいと願っています。
 PTAは「学校の最大の応援団」と言われるように、学校のさまざまな取組や活動で、その存在はたいへん重要です。子ども達おたのしみ「ハロー宮山」など多くの行事を中心になって取り組んでいただいていますし、登下校の際には、お忙しいなか、たくさんの保護者や地域の方々が子ども達の安心・安全を見守ってくださっています。夏休みや冬休みには、地域と連携したパトロールにもたくさん参加いただいています。バレーやコーラスなども、みなさんの元気を子ども達や教職員もいっぱいもらっています。数えだしたらきりがないほど、子ども達の笑顔につながる活動を日々進めていただいていることに、感謝の気持ちでいっぱいです。
 ただ最近、PTA活動にとっての逆風が吹いてきているように感じることもあります。お仕事でなかなか活動に参加できない方もふえてきていますし、ネット等を見ていると、マイナスにとらえる意見もあります。世の中や家庭・地域がパーソナルに閉じてきている雰囲気が、PTA活動にも少なからず影響を与えているのかもしれません。
 さて、日本のPTAは、わが国最大の組織会員数の力が結集して、子ども達の健やかな育ちを願って日々活動を進めてきました。また、京都市では教育委員会中心に、他府県がうらやましがるほどの連携のもと、先進的で活発な取組が進んでいます。そんな中、支部や各学校での活動は、子ども達の笑顔や育ちにつながる活動の場でもあります。子ども達にとって本当に厳しい時代になってきている今こそ、すべての親がすべての子ども達を支え、見守り、育てるPTAの活動を大事にしていきたいと思います。
 以前、学校でPTAとして放課後まなび教室にきていたお母さんのこんなお話がずっと心に残っています。
「祈っています…。不審者が地域に出たというメールが届きました。私の子は公園で友だちと遊んでいて、心配でいてもたってもいられない。だから…私は今、目の前にいる子ども達をしっかり守るから、どうか…公園の近くにいる保護者や地域の方、どうか私の子を守っていてください…と心から祈っています。」
 真剣なまなざしで伝えてきた言葉には、わが子を思いつつ、すべての子どもに対して同じように向かう熱くて強い、そして「尊い」思いがこもっていました。
 PTAの活動は、まさにこんな活動なんだと…。

つくしんぼう一本の幸せ…

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「つくしんぼ一本の幸せ…」
 
 あたたかい風が吹く中、今日は入学式と始業式があり、一年生や新しい学年の子ども達、教職員との心ワクワクの出会いがいっぱいあるスタートとなりました。満開の桜やタンポポ、池のメダカもみんながにこにことみんなを迎えてくれているように感じます。
 先日は醍醐寺での花見踊りがあり、宮山の子もとってもかわいい姿を全国からの観光客の見つめる舞台で披露することもできました。子どもらのすばらしい体験、地域や醍醐寺のみなさまに感謝いたします。また、世界遺産・醍醐寺の太閤桜は言葉に表せないほど美しかったです。一方で、あたたかい日差しのもと春を迎えた宮山の木々や草花にも、いとおしくなるくらい強さを感じます。寒さの中でじっと耐え、エネルギーをたくわえてきた「いのち」がいっせいに姿を現す姿に、宮山の子ども達が重なります。

 そんな春休みの日にこんなことがありました。
 いつものように出張から帰って校長室にもどってくると、部屋の前に一本の「つくし(土筆)」がおいてありました。
「今年も届けてくれたんや…」
 ここ数年来、この季節に届くプレゼントです。以前に子ども達といっしょに見つけに行って、それから、毎年「一番つくし」を届けてくれています。「春を見つけたよ…」と、そっと置いてくれたのでしょう。そのかわいい姿にホッとするとともに、それを届けてくれた子どもの心に育っている「いのちを見つめる目」を想像すると、ちょっぴりうれしく、しあわせな気分になりました。

 今年度も、学校では「やさしく、たくましい心の力で、高め合い自ら『自己実現』をめざす宮山の子」という学校教育目標のもと、子ども達の「学び」を進めています。楽しく目が輝く授業や、体験を通した心動く学び、そして友だちとの豊かな関わりを通した学びです。さらに、学んだことを「ことば」を通して表現し、お互いに伝え合い、仲間とともに高まっていけるような学校をめざしていきたいです。
 春のスタートに届いたつくし、あたたかなエネルギーを与えてくれた宮山の子ども達に、次は学校として、教師として何を子ども達に届けていこうかな…と、思いをめぐらせる始業となりました。この一年間、どうぞよろしくお願いします。

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学校行事
7/14 個人懇談会・安全の日
7/18 個人懇談会
7/19 個人懇談会
7/20 個人懇談会・給食の日
京都市立小栗栖宮山小学校
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