京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/04/30
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この子は私の神さまやし…

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「この子は私の神さまやし…」
 
 今年度もあと2週間、一年間のまとめに忙しい時期に入ってきました。この一年を振り返って、学校もずいぶん変わってきたと感じることが多いです。朝の登校指導に立つと、「おはようございます!」と元気のいい子ども達のあいさつがあたりまえのように聞こえてきますし、保護者のみなさんの見守りも多くなってきました。また、学校での子どもどうしの取っ組み合いのケンカも、とげとげ・チクチクした言葉も、物がこわれることも、ひとりぼっちでいる子の姿も、ずいぶん減ってきたように思います。実際、明るくて温かい雰囲気の子ども達の姿が、毎日、あちこちで数多く見られるようになってきたことに、ホッとする毎日です。
 何より、授業中の子ども達の目の輝きが増えてきたことがとてもうれしいです。先日の参観の時にも、ある保護者の方から「授業中ちゃんと先生の話を聞いて、態度がよくなってきたなあ!」とうれしい言葉もいただきました。教師という仕事はなかなか思うようにならないことのほうが多いのですが、少しでもいい方向に向かって子ども達が進みだすと、それだけでものすごいパワーがわいてくるものです。私たちは毎日、子ども達にいっぱいの事を教えてもらい、元気ももらっているんでしょうね。
 私の教師生活のスタートは養護学校(現在の特別支援学校)で、7年間、重度の障害がある子のクラスでした。寝たきりで、言葉もなく、食事や排せつもうまくいかない子ども達の授業づくりは、指導書もマニュアルもない中、物言わぬ子どもから、そして一番の理解者である保護者の方から「教えてもらう」ことが何よりも大切でした。
初めての家庭訪問の時に、保護者の方からこんな話を聞かせていただきました。呼吸もしんどくて、夜中2時間おきに起きて吸引(痰をチューブで吸い取る)が必要で、十数年間はゆっくり寝たことがないという、でも底抜けに明るかったお母さんの話です。
「夜が明けて、目が覚めて、この子がちゃんとがんばって息をしてることに、毎日ホッとして、また一日わたしもがんばろう!と力がわいてくる。元気をくれてありがとう!って毎日、感謝してます。この子は私の神さまやし…」
 若い教師だった私は、その話に返す言葉がありませんでした。帰りぎわに「お母さん、ありがとうございました!」と頭を下げながら家を後にしたことは覚えています。その後、いろんな学校を経験しましたが、子どものことで困ったり、悩んだりしたときはいつもその話を思い出します。
 一人一人の子どもの存在には、その子自身の、そして周りの人々の熱くて温かい「ねがい」や「いのり」がいっぱいつまっています。それに少しでも応えていくのが何よりも今の自分の仕事ですし、そんな思いのこもった風が流れる学校にしたいな、と心から願っている日々です。

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