京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/04/30
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〜くん、〜さんで呼ぶこと

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〜くん・さんで呼ぶこと
 
 最近、子ども達の姿がとてもすばらしくなってき、「〜しましょう!」とか「〜は、だめ!」といった校長として訓示めいたことを言う機会がめっきり減ってきました。毎月の朝会でも、校長先生の説教話ではなく、できるだけ子どもらの心に残ることを伝えるよう心がけています。楽器の演奏をするのもそんなわけです。
 小さい頃、私が覚えている校長先生の話は、「冬でも手袋はしないし、ポケットにも手は入れない(校長先生はえらいなあ…)」とか、「トイレの紙は2枚重ねて、2回折ったら事足りる(倹約の話?)」とか…、まったくたわいもない話だけが残っているものですから…。

 でも、そんな中、毎回のように「訓示」してしまうことがあります。校長になって7年間、言い続けてきたのですが、なかなか定着しません。それは「人を呼ぶときは、〜さん・くんをつけて!」ということです。
 「人を大切にしましょう!」と言いながら、その人自身を表す名前が、雑に扱われているようで、とても気になるのです。約束が守られているクラスもあるのですが、今でもあちこちで きつい言い方の「よびすて」が横行していて、その後には「おまえなあ!」「〜なんじゃー!」と、とげとげした言葉が続くことも多く、それが言い争いにつながることも多いのも事実です。

 といっても、私自身、正直言って、若い時はクラスの子らを呼び捨てしていたり、あだ名でよんでいたりした時期もありました。子ども達と親近感を持って接することができ、距離も縮まるとかんちがいしていたのでしょう。
 以前、担任をしているとき、こんなことがありました。
 毎日、子どもらとひと言だけのやりとりをしている「あんなあ…」で始まる交換ノートに、ある子(おとなしくて、目立たない子でした)が「ニックネームで呼んでもらっている人はいいなあ…」と書いていたのです。あだ名で呼び合っていたクラスの仲間の中に、呼ばれていない子もいたのです。
 そして、こんなこともありました。自分自身の育つ家庭を本にする勉強をしていた時のことです。おちょけでみんなにしたわれていますが、いじられやすいタイプの子の発表でした。「ぼくのお母さんは、病気がちで、生まれてきた子には元気に育ってほしいという願いを込めて、大切に思いを込めてつけてくれた名前だから、よびすてで呼ばれるのは、ちょっとイヤな感じがします。」まっとうな訴えでした。

 そんなこともあって、今では子ども達を呼ぶときは、必ず〜くん・さんをつけています。宮山の子ども達にとっても、これからいろんな人との関係を広げ、大きな世界にはばたいていくために、TPO(時・場所・場合に応じた使い分け)の力をつけておくことも、とても大切なことです。くん・さんづけは決して、遊んでいる時や家庭内でおしつけるものではありません。でも、最低限、学校では教師も含めすべての人が意識してほしいのです。言葉をだいじにする場であってほしいのです。

 人は言葉で考え、そのやりとりの流れの中でコミュニケーションを行っているのですから、相手を大切にし、ほんわかとした温かい関係を作り、広げていくために、呼びかたも、ていねいで温かなものを心がけていきたいものですね。

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