京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/04/24
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学校で大切に考えていること

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【小栗栖宮山小学校・懇談会資料】

       〜小栗栖宮山小学校で大切にしていること〜
                      小栗栖宮山小学校校長 畠田靖久

■小栗栖宮山小学校では、子ども達の「人権」を大切にし、守っていくためのさまざまな取組を行っています。「人権」と言えば何かかたくるしくて重いような印象を受けますが、決してそんなものではありません。ふだんの教育活動すべてが子ども達の「人権」に関係しています。懇談会で一緒にその内容について考えながら、子ども達の「自己実現」(なりたい自分になる)に向けて、何が大切なのかを考えていけるよう自由に意見交換していけるよう願っています。


◇学校教育目標
『やさしく たくましい心で 高め合い「自己実現」をめざす宮山の子』
・優しくたくましく…よく使われる言葉ですが、本当に大切なのは、それが一人一人の子ども達の中で、実際の行動に結びついた形で表せているかです。優しさの裏には自分自身に対する厳しさと、周りにいる人の思いに気持ちを巡らせることのできる「想像力」が必要です。
 さらに、グローバル化や情報化が進むこれからの社会は子ども達にとって、今以上に厳しい環境になるでしょう。そんなこれからを生き抜くためには、未来を自分自身で切り拓くたくましさが必要になってきます
・高め合い…学校はクラスや学年の集団の中で、授業や勉強だけでは得られない数多くの学びを得るところです。それぞれのマイナス面がつながるのではなく、一人一人の良いところをいっぱいに活かして、お互いに「高め合える」集団作りを大切にしていきたいと考えています。
・自己実現…将来や未来に対して「ゆめ」や「将来像」をしっかり持ち、それに向けていっしょうけんめいに努力する気持ちや態度を大切にしたいです。「こんなことがしたい…」「こんな自分になりたい…」という思いや願いをいっぱい持てる学びや経験を豊かにしながら、学力や想像力・創造力を高め、自分で選べる道の選択肢を多く、太くしていくことが大切と考えます。

□学校で大切にしている事 〜「人権」の視点から〜
〇学力をつける
  学校教育活動の基本です。授業や活動を充実させ、一人一人の学力を高めていくことを何よりも必要です。学力はテストで表れる数字だけではなく、人の気持ちを考えられる想像力や、もっと知りたい、学びたいという知的好奇心まで、広い範囲の知識や意欲を指します。本校では一時間一時間の授業を中心に、子ども達の自己実現を可能にする「学力」を高め充実させていくことをめざし、学びの充実を図っていきます。

〇体や生活の安定を図る
  「早寝、早起き、朝ごはん」は充実した一日をすごし、子ども達の持つ潜在的な能力をいかんなく発揮させるための基礎となるものです。生活や健康の安定を図るための指導を徹底して行っていきます。そのためには、おうちの方々との連携や協力がどうしても必要ですので、よろしくお願いします。

〇言葉を大切に
  「言葉は人をつくる」と言われますが、子ども達は言葉を使って勉強したり、友達との豊かな関係を育んだりしています。乱暴な言葉は乱暴な気持ちを、優しい言葉は優しい思いを、豊かな言葉は豊かな人間を育てます。学校では授業や日常の会話を通して子ども達が自由に使える語彙を増やしながら、それを人間関係の中で豊かに使いこなせるよう指導しています。それには、いつも受け取る側の思いを大切に考えられるコミュニケーションの能力が大切です。思いやりがあり、相手を尊重する言葉があたり前に使えるようしていきたいです。乱暴で汚い言葉をなくし、温かみや優しさがあふれる言語環境づくりを進めていきます。呼び捨てではなく、〜さん〜くん付けで丁寧に会話ができることも当たり前の学校にしていきたいです。

〇ルールを守る
  人は一人で生きているわけではありません。子ども達も学校という集団の中で日々活動しています。将来的に社会の一員として生きていく子ども達に、約束事やルールを守る気持ちや態度を育てることが当然必要となってきます。一人一人の子どもが大切に尊重されるための約束事をしっかり守ること、お互いのことを考え協力し合っていける仲間作りや学びの環境づくりを徹底して進めていきたいです。何事があっても暴力や暴言などもってのほかです。

〇「ゆめ」がもてる子に
  学びや豊かな生き方につながる「ゆめ」(将来像や未来への希望)をたくさん持てることが、一人一人の「自己実現」に向けた大きなエネルギーになります。「こんなことがしたいな…」「こんな人になりたいな…」といった憧れをふくらませ、「ゆめ」が広がる日々の授業や体験活動を充実させていきたいと考えます。われわれ教職員自身が「ゆめ」を語れる人間として子ども達に接し、子ども達と共に成長していくことも大切にしていきたいです。

〇「いのち」を大切にする
  何よりも子ども一人一人の「いのち」は何よりも大切にしていかなければなりません。安全に安心してすごせる学校になるよう、保護者や地域の方々と協力・連携してそのための取組を進めていきます。

学校便りから(10月号)

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『名まえに込められたもの』
 先日、久しぶりにニュースや新聞で話題になっていた「スーパームーン」(大きく見える満月)を、秋の深まりと共に眺める機会がありました。力強い光が、木々や山々を明るく照らし、またその周りの雲雲の陰影あざやかに、顔や動物を描くことが、忘れていた子どもの頃の想像力をかきたててくれました。その前の日(27日)も「中秋の名月」と呼ばれ、ちょうど秋の真ん中の明るい鮮やかな月です。お団子を食べながら、夜長に思いを巡らし、季節を感じながらしんみりと過ごせる豊かな時間です。
 星座にいろんな神話があるように、月にちなむ日本での呼び方も、昔の人々のいろんな思いがこもっていて面白いものです。例えば、満月の次の日の月は「十六夜(いざよい)」と呼ばれ、明るい満月の次の日は出てくるのをいざよっている(ためらっている)とか、新月(月のない日)は月の暦で新しく月が生まれるとされ、電灯のない真っ暗の夜を過ごす人々が、月の誕生を心待ちにしていたこと、また、その前の夜、月の終わりに出る月を三十日月(みそかづき・晦日とも書く)と呼んで、しめくくりとして次の月に思いをはせて眺めた(ちなみに一年の終わりは大晦日)ことなど、自然の姿にいろんな思いや願いを込めて名付けられたのです。そんなことを知り、考えながら月を眺めるのも、おつ(乙…元々、日本の音楽用語で甲に対してしんみりとした渋みのある調子をいった)なものですね。
 ものの名前にちなんで、学校のビオトープに一昨年に一本だけ植えた「サクラタデ」が数十本に増えて、今、満開です。かわいい桜のような花弁が一つの茎に並び、とても趣(おもむき)がある美人姿です。ぜひ機会があればビオトープをのぞいてみてください。タデについては以前、おたよりでお伝えしましたが(イヌタデ、アキノウナギツカミ、ママコノシリヌグイ、アイタデなど)、身近にある植物にも、いろんな名前が付けられていて、そこに込められた人々の知恵やユーモアを考えながら眺めると、散歩で道を歩くときも楽しくなってきますね。
 今、学校では「〜さん。〜くん」をつけてていねいに友達をよびましょう、という取組を進めています。呼び捨てや、きつい調子のあだなは、できる限り使わないようにしています。親しみをこめて人を呼ぶことを禁止するものではありませんが、人を大切に思い、扱うためには、相手の受け取り方を考えた呼び方に対するマナーや想像力が必要です。それが育っていない中で、乱雑に人の名を呼び捨てることは、子ども同士の人間関係にも大きな影を落とします。感情や流れに任せて人の名を呼ぶのではなく、〜さん付けで呼ぶことで、相手を尊重しつつ、ていねいに考えを整理しながら思いを伝える作業が脳の中で行われるのです。また、次に続く言葉も当然のことながら、きついものから、やわらかいものへと変わります。
宮山の子ども達にも、一人一人に名前があります。その名まえには、一人一人が生まれてきたことを大切に思う人たちの熱い願いが込められています。学校では、一人一人の存在(そこにいること)を大切にし、名まえに対しても、相手や名まえにつながるいろんな人の願いを感じ、豊かに想像できるような心を「ことば」の面から育てていきたいと思っています。
「ことば」は、人をつくります。





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