京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/04/26
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明徳小学校 学校教育目標 「人とのつながりの中で、自ら学び、考え、これからの社会をつくりだす子ども」

10月(神無月) 秋本番!

 9月の末から暑さがやわらぎ,気候が秋めいてきました。さわやかな空気が心地よい季節となりました。風に揺れる秋桜,畦道の彼岸花,空に伸びる薄の穂。少し郊外の山手を行くと,風景が秋色に染まり始めたことがはっきりと感じられます。
 いよいよ秋本番。学校や街では学習発表会や文化祭,美術展,音楽会など文化や芸術のイベントが盛んに行われるようになります。本校でも運動会が終わり,静けさをとりもどした学校の中で,次へと向かう取組が準備されつつあります。後期のスタート,みさきの家,学校評価,学習発表会・・・。
 普段の授業で,そして行事やそれに向かう取組で,子どもたちは大きく成長を遂げます。実りの秋。学校でも子どもたちの成長を実感できる時期です。落ち着いた季節と環境の中でじっくりと充実した時間を子どもたちと過ごしたいものです。


今月の歌

萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花
                      山上憶良

 秋の七草を詠んだ旋頭歌(五七七五七七)。春の七草とちがい,秋の七草は観賞用。知り合いに秋の七草を入れて粥を炊こうとした人がいたが,それは無謀。「朝貌の花」は今の「桔梗の花」のことであろうと言われている。


白玉の歯に沁みとほる秋の夜の酒はしずかに飲むべかりけり
                           若山牧水

秋の夜長,一人盃を傾ける。閑かにゆったりと流れる時間。お酒の好きな人にとっては,珠玉の時かもしれません。この短歌も多くの人に愛されています。

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9月(長月) 秋の気配は

 厳しい暑さ,流れる汗。「いつまで夏が続くのか」そんなことを思ってしまいます。今年の夏の暑さは記録破りの連続。9月になってもなかなか,おさまりそうにありません。本当に秋の涼風が待たれるこの頃です。
 でも,移りゆく時とともに,秋の気配がわずかに感じられるようになりました。夕暮れが早くなり,夜の闇も深みを増してきたようです。草むらからは繁く秋の虫たちの声が聞こえてきます。
 夏休みが終わり,学校では運動会に向けた取組が進んでいます。各学年とも演技・競技の演出に工夫をこらしています。これからの練習にも徐々に熱がこもってくることでしょう。熱中症には気をつけて,意欲をもって練習に臨んでほしいものです。
 子どもたちは,夏休みを経て,身体がひとまわり大きくなったようです。さすがに子どもたちの成長は速いですね。こらからの季節の中で,内実の伴った成長を遂げてほしいものです。「主体的に思考・判断し,活動する明徳の子」。そんな,心身ともにたくましい子どもに育ってほしいと願っています。これからも,皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

今月の歌

 秋来ぬと 目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる
                          藤原 敏行
 平安初期の歌人。秋の訪れを風に感じるという斬新な発想がすばらしい短歌。立秋の頃の心持ちを表すのに今もよく用いられる歌です。立秋は夏至と秋分のちょうど中間に当たる日。この頃から少しずつ秋の訪れが感じられるはずなのですが,温暖化の進行した現在では秋の気配を感じるのが難しくなってきました。

 木の間より もり来る月の影見れば 心づくしの秋は来にけり
                          読み人知らず
「古今集」所出の短歌。この歌以降「心づくしの秋」という表現が定着。物思いを尽くさせる秋という意味。「須磨にはいとど心づくしの秋風に」(源氏物語)という例もある。「月の影」は月の光の意味。

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8月(葉月) 猛暑によせて

 8月の京都は「猛暑」の印象があります。盆地特有の気候で,夏は蒸し暑く,冬は底冷えがする京都。温暖化が進んだ現在では,最高気温が35度以上の日も珍しくなくなりました。
 暑い夏を少しでも涼しく過ごすため,「打ち水」や「風鈴」,「団扇」など日本ならではの風情を感じさせる昔からの知恵がたくさん伝わっていました。しかし,都市化が進んだ現在の京都の街ではエアコンでの冷房が当たり前となりました。五感を通して涼をとる生活の知恵が失われていくのは淋しいかぎりです。これだけ温暖化が進んでしまうと,昔の生活に戻るのは,やはり厳しいのかもしれませんが・・・。
 また,お盆の京都に欠かせないのが「五山の送り火」。夏の夜空に赤々と燃える「大文字」の火を見ると,先祖の精霊を送る心と共に過ぎゆく夏を惜しむ心が浮かび,切ない思いにさせられるものです。夏の終わりを告げる風物として,今でも京都の街に住む人々の心に生き続けています。
 学校は,夏休みの真っ最中。それでも毎日,たくさんの子どもたちを見かけます。プールに来ている子。部活動に来ている子。児童館の学童保育に来ている子。向かいの公園で遊んでいる子。子どもたちの元気な顔が夏の陽射しを浴びて輝いています。やはり子どもたちの夏は本来こうあるべきだと思います。
 快適な生活に慣れきってしまった私たち大人。今,私たちはそんな快適な生活に子どもたちまでを巻き込んでしまっています。そして,ストレス耐性のない人間をたくさん生産してしまっているような気がして仕方ありません。今一度私たちの生活を見直してみる必要があるようです。

8月の歌

 考えて飲み始めたる
      一合の二合の酒の夏の夕暮れ
                    若山 牧水

 旅と酒をこよなく愛した歌人。若くして詠んだ短歌であるが,老成した感じが漂う。独り杯を口に運ぶその姿。やはり浴衣が似合うと思ってしまうのは日本人の感覚なのか。日本の夏が香りだしそうな夕刻の風景。


 閑かさや 岩にしみいる 蝉の声
                    松尾 芭蕉

「奥の細道」所収。山形の立石寺で詠んだ俳句。やかましいまでの蝉時雨に閑かさ感じる詩人の魂が素晴らしい。この蝉の声,はたして何ゼミの声が似合うのか。学者の説はさておき,読み手の想像にゆだねられる部分。俳句という短い詩形ゆえ,読み手の想像をかきたてずにはおかない。


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7月(文月) 夏は夜

岩倉川に螢が飛び交う季節となりました。闇の中に,ほのかな光が漂い出すのを眺めていると,幽玄の境地に誘われてしまいます。和泉式部が「あくがれいづる魂かとぞみる」と表現したのもなるほどと納得できます。
 また,清少納言は枕草子に次のように記しています。
「夏は夜 月のころはさらなり 闇もなほ 螢の多く飛び違ひたる また ただ一つ二つなど ほのかにうち光りて行くもをかし 雨などの降るもをかし」
この文章などは,今頃の季節感をとらえたぴったりの表現だと思います。ただ,平安時代の夜は,今と違って,月と星の明かりしかない闇夜です。本当に真っ暗であったと思われますから,夜道を歩くのも勇気がいったでしょうね。でも,その分,螢の光も今よりひときわ明るく美しく感じられたのかもしれません。時代を超えて息づく日本人の季節感。これからも大切にしていきたいものです。
 さて,学校では水泳学習が始まり,毎日,プールから子どもたちの歓声が聞こえてきます。七月も後半になれば,梅雨明けの気配が感じられるようになります。
 そして,中心街では祇園祭の鉾も立ち,いよいよ,暑い暑い,本格的な京都の夏の訪れです。
 陽に焼けた子どもたちの笑顔がはじける季節。夏は,子どもたちの季節。思いっきり健康にたくましく成長してくれることを期待して,星に願いを託すことにします。

 七月の歌

 庭の面はまだかわかぬに
      夕立の空さりげなく
           澄める月かな
                源 頼政

 平安末期の武将。平家に付き従うふりをしていたが,ついには以仁王をかついで乱を起こす。御所に夜な夜な現れるという怪鳥「鵺」を退治したという伝説でも有名。
 以前はどこでも味わえた夕立の後のさわやかな空気。今ではコンクリートとアスファルトの保熱効果のためか街中で感じることはほとんどなくなった。


 もの思へば
    沢の螢も我が身より
       あくがれ出ずる魂かとぞ見る
                和泉式部

 平安時代の恋多き女流歌人として有名。「和泉式部日記」を著す。
この歌は京都洛北の貴船川詠んだとされています。「恋しい人のことを強く思っていると,私の心が螢になって漂い出てしまうような気がします。」
 さて,こんな歌を贈られた男性は,どう思うのでしょうか。


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6月  「水無月」によせて

 6月と言えば「衣替え」。和服で生活していた頃の風習の名残ですが,今でもこの時期に服の入れ替えを行う家庭が多いようです。街行く人もすっかり夏の装いとなり,半袖や白い色が目立つようになります。
 そして,6月10日前後には「梅雨入り」。田植えのすんだ水田に「五月雨」が降り続く季節となります。都会では,鬱陶しいだけの梅雨。でも,稲作には欠かせない恵みの雨。やはり,五月雨の降る光景は山や田畑がよく似合います。日本の原風景とも言えるでしょうね。
 また,この時期を語るうえでは紫陽花が欠かせません。水色やピンク,薄紫などパステルカラーの紫陽花が固まって咲いているのは美しいものです。梅雨空の下,ほのかに輝きを放つようにさえ感じます。しっとりと露に濡れた花(正しくは「がく」)にも風情があってなかなか良いものです。
 6月。学校では水泳学習が始まります。子どもたちのあげる水しぶきと歓声がプールから聞こえるようになります。
 また,後半には,5年生が「花背山の家」へ長期宿泊自然体験活動に出かけます。4泊5日と長丁場の宿泊学習です。ゆったりとしたスケジュールの中で自然とふれあい,活動を楽しんでくれることを願っています。
 梅雨の晴れ間,まぶしいまでの太陽の光,季節は一気に夏へと進みます。自然の物みな大きく成長する夏。子どもたちが,たくましく成長してくれることを願います。


6月の歌

卯の花の匂う垣根に
    時鳥早もき鳴きて
      忍び音もらす夏はきぬ
                佐々木信綱

 明治期につくられた唱歌。日本の初夏の風情を歌った文語調の歌詞が五番まで続く。美しいメロディーが印象的。
 今も、年配の方を中心にたくさんの人に愛されている曲。



 五月雨を集めてはやし最上川
                松尾芭蕉

「五月雨」とは梅雨期の雨を指す。陰暦5月は今の暦で言うと,6月にあたる。たっぷりと降った雨を集めて流れる最上川。「はやし」に川の動きがうかがえる句。


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五月 さわやかな季節,さわやかな教室に

遠景の淡い緑が,新緑の鮮やかな色彩へと変化しつつあります。初夏の太陽を受け,全ての命が輝いているようです。山肌には山ツツジが萌えるような紅を浮かべています。
 「風薫る五月」と言われているように,爽快感がみなぎる季節。レジャーにスポーツに・・・。何をするにも気持ちのいい頃となりました。みなさん,連休は,どう過ごされるのでしょうか。子どもにとってもおとなにとっても,しっかりリフレッシュできる休暇であることを願います。
 学校は,連休が明けてからが,大切な時期です。夏休みまでの間に,学習もどんどん進みます。これから,暑さに向かって進んでいくだけに,体力と気力が必要です。子どもたちにとっては,「早寝・早起き」など,規則正しい生活と睡眠時間の確保が,何よりも大切となります。健康な心身があってこその学習です。子どもたちの活動の源となる,休息と心の安定を確保したいものです。
 学校では,6年生が修学旅行にでかけます。淡路島牧場や瀬戸大橋,倉敷美観地区などを巡るなかなか素敵なコースです。子どもたちと共に楽しみ,学校ではできない体験学習をしてきたいと思います。様子については,またホームページ上でお知らせししたいと思います。
 さあ,さわやかな5月。教室も明るくさわやかな雰囲気に包まれるよう,お互いを認め合う楽しい学級を作っていってほしいものです。

今月の歌

五月待つ花橘の香をかげば
       昔の人の袖の香ぞする
                読み人知らず

 「古今集」所出の短歌。昔から現在にいたるまで柑橘系の香りは人々に好まれているようです。今も「シトラス」の香りにふとある人を思い出したりすることがありそうです。


 山吹の立ちよそいたる山清水
       汲みに行かめど路の知らなく
                高市皇子

 万葉の歌人。天武天皇の第一皇子。亡くなった十市皇女を偲んで作った歌とされる。あなたに会いに行きたいが黄泉の国への道が分からない。そんな意味が込められている。山吹の「黄色」,山清水の「泉」で「黄泉」を象徴させている。

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春の日に(卯月)

 明徳小学校校長の西澤徹です。明徳小学校の校長として2年目を迎えることになりました。落ち着いた環境の中でじっくりと学習したり活動したりできる学校を創っていきたいと考えています。今年度もよろしくお願いいたします。
 今年は,桜が開花してから,花冷えの日が多く,長く桜の花を愛でることができました。また,子どもたちが栽培しているチューリップやビオラの花も美しく咲き誇り学校の玄関に彩りを添えてくれています。正門から見る比叡山も春色に染まり,優しいたたずまいをみせています。周りの自然全てが,新しい季節を謳歌しているかのようです。
 学校では,満開の桜のもと,始業式・入学式を迎えることができました。可愛い1年生を迎え,全員が新学年に進み,笑顔いっぱいのスタートがきれました。春先からとてもうれしく思っています。
 また,今年度から全学年で学級編成替えを行ったので,子どもたちも始業式の日から,どきどきしていたようです。「誰と一緒のクラスになるのかな。」「先生は誰かな。」「教室はどこなんだろう。」など,わくわくの連続です。新しい教室,新しい先生,新しい友達でスタートを切り,心も新たに力を発揮してほしいと願っています。
 明徳小学校の子どもたちは,みんなとってもよい子です。どの子も素晴らしい可能性をもっています。私たちおとなは,その力を引き出し,伸ばす方向をしっかりと指し示してあげたいものです。
 
  四月の歌

 さざ波や志賀の都は荒れにしを
        昔ながらの山桜かな
              平 忠度

 源平時代の平家の武将。都落ちをする時に自分の短歌を和歌集の編者に届けたという話が残っています。戦いに破れた平家の武将の作である故か「読み人知らず」として和歌集に収録されています。


 春の岬旅の終わりの鴎鳥
       浮きつつ遠くなりにけるかも
                三好 達治
 春の情景を歌った短詩。短歌という定型詩ととらえるよりも,五七調の自由詩ととらえた方が趣がある。「浮きつつ遠く」という言葉の流れがおだやかな春の情景を思い起こさせる。


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学校行事
2/28 授業参観・懇談会(星の子)
3/1 朝会 授業参観・懇談会(低)
3/2 読み聞かせ(1年・星の子) 授業参観・懇談会(高)
3/4 卒業遠足(6年)
3/5 土曜教室
京都市立明徳小学校
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