最新更新日:2024/04/25 | |
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校長の窓47(1月17日に)
まだまだ雪の残る明徳小学校。鞍馬の方では雪の影響で倒木があり,停電になっているとのこと。自然の力の大きさを痛感する機会となりました。
今日は1月17日。自然の力に対して,私たち人間はどのように行動,対応すればいいのかを見つめる日ともなっています。阪神大震災から22年の時が流れました。今の小学生にとっては経験のない出来事ですが,私にとっては鮮明に記憶している出来事の一つです。当時,小学校6年生を担任していました。そして,神戸から被災した児童を受け入れ,ともに教室で学んだ時間でもありました。私は受け入れた児童は,家族は無事でしたが,家が傾き,ライフラインが滞り生活すること難しく,京都に一時避難してきた児童でした。その子たちも今は,社会人。家庭をつくってわが子にも恵まれ生活している者も中にはいます。確実に時間は流れ,社会は進んでいることを感じます。 1月17日が近づくにつれて,新聞やニュースなどの報道では,その当時の出来事やまだまだ課題が残る状況,この出来事とどのように向き合っているのかいう情報など,新たな事実を含めて多くの報道がされます。その報道を目にすることで,子どもたちは過去の出来事を身近にとらえることができるようになってくるのではないでしょうか。また,その出来事をどのように受け止めていくかによって,未来に生かすことにつながっていくのだろうと思います。 この頃には,阪神大震災の経験を語り継いでいる方々の話がよく報道されます。戦争でもそうですが,経験されたことの語りは容易なものではないと考えます。話をするたびに,その当時の悲惨な光景を頭に描くことにつながるのですから,よほどの思いがないとできないことだといつも感じます。しかし,そうやって語り継ぐ行動で,命を大切にしてほしいということや「備えあれば憂いなし」の大切さを伝えていただいていると感謝します。毎年,報道で多くの方の語りと出会うことができます。しかし,出会おうとしなければ,どれだけ目の前に新聞やテレビがあっても出会うことはできないでしょう。出会おうとすることがまずは大事で,そして,その出会いを通して何をつかもうとするのかが大切なことで,自分に生かされることにつながると考えます。 大きなキーワードは,命です。生きるということとどのように向き合うか,命をどのようにとらえるのか,それを確かめ合う機会でもあるように思います。1月17日の毎日新聞の記事の中で,ある6年生の女児は「命」という題で,「生きていること。それは,困難のかべにぶつかりそれを乗りこえること。約束された死までの時間を輝くものにすること。 死んでしまうこと。それは,輝く人生を終え,他の人の心の中で,永遠に生きてゆくこと」と記しています。 京都市の多くの学校では,この日の前後に避難訓練を行います。本校も地震にかかわる避難訓練を予定しています(雪の影響で,明日に延期しました)。避難訓練を通して,いざというときの心がまえを確認し,命を守ることの大切さを確かめます。定期的に行うことで,万一の時にあわてず避難し,命を少しでも確実に守れることにつなげようとしています。学校の避難訓練などの行事に合わせて各ご家庭でも,いざという時の行動の仕方や安否の確認の仕方,避難方法など確認いただければ子どもたちの学びとも連携しているかと思います。 |
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