最新更新日:2024/04/26 | |
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校長の窓18(被爆から75年)
8月6日の今日は,世界に初めて原子爆弾が投下された日から75年。9日には長崎でも原爆の日を迎えることとなります。今から75年前の今日,炎と爆風にさらされ,放射線を浴びることとなり,多くの方々が一瞬のうちに命をなくすこととなりました。また,放射線の影響で,その後も苦しむ人が後をたたず,たいへん多くの方々が苦しみながら生きることとなりました。
「ヒロシマは75年近くにわたって月面のごとく荒れ果て・・・」ということを原爆投下後に開発計画に関わった科学者が米通信社のよせた談話だそうです。たしかに,都市は破壊されました,一瞬にして。それでも,3日後に路面電車が運転を再開し,1か月後にカンナの花が咲いたそうです。荒廃から立ち上がってきた生命力のすごさや強さ,復興にかける思いが立ちあがりを後押ししたことと思います。 しかし,核兵器がもたらした惨禍は今も続いています。先日,マスコミで大きく取り上げられていた黒い雨の健康被害。1発の原爆が残したものの大きさを感じます。 その日から75年。少しずつその日を知る人が少なくなってきています。時間の経過とともにその惨禍の記憶も薄れてきているのか,世界では,核の近代化の話題が加速しているような気もします。 今までにも,被爆された方が自分の写真を手に,目をそらさずに見てほしいと,非核化に向けて思いを訴えてこられました。世界で唯一,原爆が使用された国として,その過ちを繰り返さない世界をつくっていく責任を感じます。ますます,当時を知る人がいなくなるこれからだからこそ,我々は事実をまず,しっかりと見て,聞いて,知って,被爆の実相を次に伝えていく責任はあると考えます。 8月6日,9日。当時のことを,その出来事の大きさを再確認し,未来につながる思いや考えを整理することも,今を生きるものにできる一つと考えます。 目を背けてはならない,直視して考える,直視して次に伝える,そんな機会にできればと思いました。 |
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