最新更新日:2024/04/30 | |
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校長の窓29(北稜高校との交流)この学習の契機は,平成29年度に学校に協力いただいている「岩倉の歴史と文化を学ぶ会」の地域方を通して,地球環境学研究所の方から,北稜高校の探究活動の発表の場として地域の小学校を提供いただけないかというお話から始まっています。高校生の発表を小学生が聞くという取組の提案でしたが,互いの学びの場として,本校の4年生が環境学習と地域学習をからめて総合的な学習の時間で取り組んでいるので,互いに発表し合う機会としてほしいとお願いしたところ,喜んでいただいて,北稜高校との交流が始まっています。 高校2年生と小学4年生という交流は,年齢差も大きく難しい点があるのではないかと考えるところもありました。また,高校生が小学4年生に発表することがどれほどの学習効果があるのか,この学習がしっかりと成り立つのかどうか不安な面もありました。1度やってみて,学習としての効果が少なければやめるしかないのかとも考えながら,取組を始めてみましたが,実に興味深い,楽しい,有効な時間であると実感しました。 今回もそうでした。高校生が小学4年生にどのように自分たちが探究してわかったことや気づいたことを理解してもらうのか,発表の方法や具体的な提示の仕方,言葉の使い方まで考えながら発表をしています。相手意識をしっかりと持って発表することで,4年生の子どもたちも真剣に,食い入るように発表を聞いている姿が随所に見られます。高校生は3回,相手を変えて発表をするのですが,発表の合間に,先程の発表の振り返りを行い,4年生の子どもたちの表情や反応を確かめながら,新たな工夫や気をつけることなど確認しています。さすがは高校生。1回目の振り返りを受けて,すこし表現方法を変えながら,自分たちの取組をよく伝わるように高めていました。 4年生は,高校生という知らない方々に自分たちが調べたことやわかったことをわかりやすく伝えられるように,緊張感を持って計画立ててこの日まで取組を進めてきました。この緊張感が学習の効果を高めているのだろうと思います。見通しをもちながら,自分たちなりに工夫をして発表していました。紙芝居やポスター,パワーポイントや具体物(模型),中には寸劇を入れているグループもありました。当然,指導者の支援があって当日を迎えているのですが,本当によく考え工夫をして,グループで協力しながら発表している姿はとてもたくましく,頼もしく感じました。高校生も真剣に聞きながら,4年生の発表に感想を述べようとしてくれたり,質問をしてくれたりして,学びを深めようとしていました。 4年生は,高校生に発表の仕方を参考にして,これからの学習に生かしていけます。話し手が聞き手を意識して話をするのはどういうことをすればいいのか,目の当たりにすることで,モデルとして今後に生かしていけると感じます。高校生は,自分たちの学びを4年生に伝えることで,学びが不十分だとわかりやすく伝えることができません。咀嚼して相手につたえるということが,自分たちの学びを深めることに繋がっているのではないかと感じます。 高校生が,4年生をあたたかく迎えながら授業を作っている姿にも感動します。今年度もアッというまの2時間でした。4年生に頑張りに拍手。高校生の学びに拍手です。地域の学校との交流は学びの連続性の視点からも,今後も,効果的に取り組んでいく必要があるのではないかと考えています。 |
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