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最新更新日:2025/09/22 |
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2年 筝曲・尺八講座〜箏・尺八を体験しよう〜
9月9日(火)3・4限目、本校音楽ホールにて2年生を対象に、「文化芸術探究事業 筝曲・尺八講座〜箏・尺八を体験しよう!〜」が行われました。
3限目の冒頭では、本校で「日本音楽史」の授業をご担当いただいている京都市立芸術大学准教授・武内恵美子先生より、中国の楽器「古琴」について、実演を交えながらご紹介いただきました。日本の箏は、この古琴をもとに日本独自のアレンジが加えられて誕生した楽器であることを学びました。 続いて、箏曲家の中川佳代子先生より、日本の箏について教えていただきました。筝を竜に見立てて、筝の各部分の名称がつけられていることや、筝の楽譜のこと、そして演奏方法等について説明していただきました。また、時代によって表現方法が進歩してきたことを、実際の演奏を交えながら教えていただきました。 その後、都山流尺八の森田柊山先生より尺八について学びました。リコーダーや南米のケーナ等と対比させながら、音の出るメカニズムについて教えていただいた後、首ふりによるビブラートのかけ方等尺八独自の表現方法についても実演しながら見せていただきました。 この時間の最後は、明治生まれの箏曲家、作曲家である宮城道雄の作品「春の海」を筝と尺八の二重奏で演奏していただきました。お正月によく聞く曲ですが、生で聞く音色は本当に美しいものでした。 4時間目は生徒たちが筝と尺八のグループに分かれ、実際に演奏を体験しました。 筝のグループは、指に演奏用の「つめ」をつけ、基本的な奏法について説明を受けながら、実際に箏を弾いていきました。指示された糸番号をすぐに弾けなかったり、音階を弾くだけでも「つめ」が取れたり、悪戦苦闘しながらも、徐々に「さくらさくら」を弾くことができるようになりました。さらに、「さくらさくら」の曲もアレンジを加えたり、人が歌うメロディーに合わせ、筝でメロディーと異なる伴奏を奏でたりと、少しずつ形も変えていきました。筝はもともと歌に合わせる楽器というところからスタートしているためか、歌と合わせるとずいぶん雰囲気が変わりました。 尺八のグループは多くの生徒が音を出すのに一苦労。森田先生だけでなく、北原篁山先生も加わっていただき、身振り手振りや、様々な言葉で音の出し方を伝えていただきました。しかし中には、短時間で音が出せる生徒もおり、最後にはウエストミンスターの鐘(=学校でよく聞くチャイムの音楽)を演奏できるようになった生徒もいました。 2時間という短い時間でしたが、濃密に日本音楽と格闘した生徒たち。音楽の奥深さを知るとともに、海外研修旅行に向け「自分たちの住む国の音楽」について、しっかりと語れるものを持ってもらえればと願っています。 ![]() ![]() ![]() 声楽特設講座
9月8日(月)、今年度の特設講座の4人目の講師として、東京藝術大学教授の櫻田亮先生を本校にお迎えしました。今回は、3年生の声楽専攻の4名がレッスンを受講し、イタリア歌曲を中心に、技術と表現の両面から深い指導をいただきました。。
櫻田先生はレッスンで、いろいろなことを伝えてくださいました。 発音の明瞭さや音の立ち上がりに関しては、ホールの響きの特性で自分の声を「聴いてしまう」ことや子音が弱くなる傾向があること、言葉に関しては、歌詞に込めらえれた感情を深く掘り下げて、言葉の発音や響きコントロールすること、言葉一つひとつに込める思いを丁寧に扱うといったこと、また、言葉の流れと音楽的な自然さを両立させるために、単語ごとのアクセントや文章としての自然な流れを意識すること、フレーズの中にある休符やコンマの存在にも注意を払い言葉の間を感じながら歌うこと、Ah〜といった感嘆詞はどういう意味を込めるかは自分で決める必要があるなど、他にもまだまだたくさんのアドバイスをいただきました。 中には、省略された音楽記号は、イタリアの作曲家の場合は一般的な意味合いとは違う略語であることも多いという、生徒たちが学んでいる一般的な知識とは違うものがあるんだといった知識の扉を開くようなこと伝えておられました。 今回は声楽専攻の特設講座で、1年生2年生の声楽専攻の生徒たちも途中から客席で聞き、楽譜を見ながら真剣に吸収しようとしていました。アドバイスされていることは声楽のみならず、ほかの楽器であっても同じように注意を払う、意識する、コントロールする、そういった内容だったように思います。他の専攻の生徒たちにも聞いてほしい内容でした。 今回のレッスンを通して、生徒たちは技術だけでなく、音楽に込められた感情や物語をどう表現するかという深い学びを得ることができたのではないかと思います。言葉の発音の仕方、ブレスの取り方ひとつで、表現がが大きく変わることが実感できたのではないかと思います。 櫻田先生のご指導に心より感謝申し上げます。 ![]() 【授業紹介】アンサンブル(総合的な探究の時間)
本校の2年生には「総合的な探究の時間」が3単位設定されています。そのうちの1時間はアンサンブルをテーマとして取り組んでいます。
現在は11月に実施されるヨーロッパ研修旅行において現地で演奏会を開催する予定で、そこで演奏する曲に取り組んでいます。全部で10グループあり、それぞれ2名〜7名で、楽器等の編成はピアノのペアや弦楽器のペア、弦管ピアノや声楽のみなど、多彩な組み合わせになっています。 1時間の中で先生方に見てもらう時間と自分たちで練習する時間を区切って行っています。 4月5月でグループと曲を決めてスタートし、実技試験やオーケストラ定期演奏会、文化祭などがある中でも地道に練習を重ねてきています。自分一人の音楽力を上げるだけでなく、チームとして音楽を作り上げるための礎をこの時間に築いていってくれていると思います。 ![]() ![]() ![]() ピアノ特設講座
9月4日(木)、今年度の特設講座の3人目の講師として、京都市立芸術大学准教授の田村響先生を本校にお迎えしました。今回は、3年生のピアノ専攻の3名がレッスンを受講しました。
指導していただく曲をまず通して客席から聞かれた後、「最初のところはどんなことを意識した?」という質問からスタートされてました。細かいパッセージを引くときにどこに意識を持っているか、どんなイメージで曲を作っているかなど、生徒たちが何を考えて音楽を創っているかを大事にしつつ、それと実際に出てくる音との差を見られているような気がしました。 音を連ねながら、「右向く?左向く?前?どっち向く?」と質問されたり、スラーを奏でる際に「ボールを自然に跳ねるように意識してみて」といったことや、「重力を感じるように、自然に寄りかかったとところに意識をもっていくことで、より自然に歌うことができる」といったアドバイスをもらっていました。 また、「体のどことどこがつながっているか、どことどこが連動しているかがもう少しピントが合うともっと良くなるのでは」ということで、口の形や、肩の入り方、上体の動き、力の抜き方やピアノとの距離など、具体的な体の使い方の指示もありました。 また、最後に生徒からの質問にも丁寧に答えていただきました。「いろいろなことを試すことで、引き出しが増える」「感覚と楽譜に書いてある音に対してちゃんとしアプローチができることが大切」「人間性を高めることも忘れずに」といった今大切にしなかればならないことをしっかりと伝えてくださいました。 特設講座の時、いつも講師の方のアドバイス一つで、こうも生徒たちの音が変わるのかと思います。自分では気が付かない“何か”に対してアドバイスを受けることで、音がとても柔らかくなったり、響きがとても豊かになったり、響きの向きが変わったり…。無意識のうちに自分に付けている鎖を、うまく外すことができて本来の音が出せるようになったということなのかもしれません。 自分の音が変わる、そんなとても貴重な体験を特設講座ではすることができるのは、ほんとに幸せなことだと思います。 ![]() ![]() ![]() 10/4(土)開催 秋のスクールガイダンス〜令和8年度選抜実技検査内容(課題曲等)説明〜のご案内![]() 先日令和8年度入学者選抜についての募集定員や入試日程についての発表がありました。定員・日程については例年通りですが、今まで楽理コースのみにあったユーフォニアムが器楽専攻にも付け加わることになりました。(詳しくは京都市教育委員会ホームページを参照) 秋のスクールガイダンスでは、具体的な実技検査内容についての詳しい説明を行います。春や夏のHORIONスクールガイダンスにいらしてくださった方は、ぜひとも申込みしていただき、課題曲等についての確認をしていただけたらと思います。 また、音楽に興味があるけど、まだ堀音についてはっきりと知らなかったり、音楽をしっかりと学んでみたいけど、どこに行こうか迷っている中学生のみなさんも、ぜひこの機会に堀音に来ていただけたらと思います。在校生の演奏を聞いたり、在校生や先生方と話をすることで、高校で音楽を学ぶことや本校で学ぶことの意味が見えてきて、本校に入学するにはどんなことが必要か分かるガイダンスになっています。 みなさんとお目にかかれることをお待ちしております。 チラシはこちら *********************** 秋のスクールガイダンス〜令和8年度選抜実技検査内容(課題曲等)説明〜 ■対象:中学校1〜3年生 ■日時:令和7年10月4日(土) 13:00〜17:00頃(受付開始12:30〜) ■場所:京都市立京都堀川音楽高等学校 ■内容 ★在校生によるソロ・アンサンブルのコンサート(声楽/ピアノ/弦楽/管打楽) ★学校紹介 ★令和8年度選抜検査内容(課題曲等)の説明 ★専攻に分かれての選抜説明・質疑応答 ★他府県からの受験説明 ★個別相談、生徒交流企画 等 ■申込:参加ご希望の方は、ホームページ( リンクはこちら )よりお申し込みください。 申込期間:9月2日(火)〜9月19日(金) 文化祭実施しました Vol.5
【写真】3年生ミュージカル
![]() ![]() ![]() 文化祭実施しました Vol.4
【写真】自治会企画、部活展示等
![]() ![]() ![]() 文化祭実施しました Vol.3
【写真】2年生ミュージカル
![]() ![]() ![]() 文化祭実施しました Vol.2
【写真】1年生ミュージカル
![]() ![]() ![]() 文化祭実施しました Vol.1
8月30日(土)、文化祭が開催されました。
自治会の寸劇で幕を開けた文化祭は、最初に有志のステージがあり、全部で8グループの出演がありました。漫才からロック、オペラの二重唱まで、それぞれが趣向を凝らしており、普段のクラシックの演奏の時とは全く違う姿を見せてもらいました。 続いて1年生と2年生のミュージカルで午前中は終了しました。 1年生は前日の舞台練習の時から数段レベルを上げての本番となりました。 2年生は途中マイクの電源が落ちてしまうハプニングに見舞われましたが、最後まで集中力を切らさず演じきったことは、本当に素晴らしいことでした。(午後の3年生が終わってから、途中からですが再演しました。) 昼休みには、自治会企画として「謎解き」と「輪投げ」と「Photo Spot」、部活の展示として「読書倶楽部」「写真部」「新・音楽研究部」があり、1年生の歴総合の課題展示もありました。中には作品を突貫工事で仕上げたという裏話も耳にしましたが、普段見られない表現や思いを垣間見ることができました。 午後からは3年生のミュージカルでした。さすが3年生!歌も演技も踊りもとても完成度が高く、観客を魅了していました。 どの舞台も本当に素晴らしく、心の動かされるものでした。音楽に乗せることによって登場人物の心情が演技に加えるかたちで伝わってきて、グッとくる瞬間が何度も何度もありました。 伴奏も堀音ならではの生のオーケストラで、生だからこそ舞台のちょっとした動きに合わせて曲のテンポや入りを調整できますし、ダイレクトに伝わる音楽の効果を存分に楽しめました。 そして音響や照明などの裏方(とよく呼ばれますがこの人たちがいないと舞台は成り立ちません)も舞台稽古がそれほどたくさんとれない中で、役割をきっちりとこなしていました。 脚本を作り、編曲し、練習し、本番までもっていく、これをほんとに短期間で行わなければならないのが堀音の文化祭です。生徒たちはゴールを意識ししっかりとやり切ってくれました。ほんとに頼もしい生徒達です。 また一つ「伝統」がアップデートされた瞬間に立ち会えた気がします。 【写真】自治会オープニング〜有志 (その他の写真はVol.2〜Vol.5に) ![]() ![]() ![]() |
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