最新更新日:2024/10/02 | |
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被災地派遣報告先日本校ホームページでご紹介させていただきましたが、8月4日から6日に能登半島地震被災者支援のため、本校では代表生徒3名と引率教員1名を派遣し、活動を行ってきました。 その様子を報告させていただきます。 【1日目】金沢に到着後、本校と以前より交流のある宮城県宮城野高校さんと合流し、金沢美術工芸大学でミーティングをしました。まず、金沢美大卒業生の楓さんによる講演を拝聴し、珠洲市の現状を伺いました。楓さんは、珠洲で元々アートプロジェクトを立ち上げ活動されておられ、地域に根ざした取り組みを行なっておられました。昨年5月の地震でも、珠洲市は深刻なダメージを受けています。その際に既に、この珠洲市の未来を終わらせるのか、続けるのか、続けるならどうしていくかと考えていらっしゃいました。そこにさらに追い討ちをかける元旦の地震で、その瞬間「珠洲は終わってしまった」と感じてしまったそうです。 また、家などを公費解体するかしないかを迫られ、感情が追いつかないまま決断しなければならず、また決断できずにいる人もいて、いずれにしても苦しい状況にあるとのことです。災害では、その場所を諦め新しい生活を始める人も、心が追い付かず決断が難しい人も、その土地を守りたい人もいます。どれも間違いではないものの、考え方の違いにより、徐々に分断しがちだそうです。 楓さんは、「その分断を埋めるメディウムのような存在を目指している。それがアートにできること。被災した人も、被災しなかったけど傷ついている人の心のケアになるものが必要。自分は銭湯をやったり、場を提供したり、頼まれごとをこなしたりしている。」と話されていました。 生徒は、「お話の中で、被災していない人でも被災した地域を思い辛くなることがあるだろうけど、それは悪いことではないという話が凄く印象に残っています。確かに自分も、自分が被災した訳でもないけれど辛くて、でも被災した方はもっと辛いはずだからと自分は辛いと思わないようにしている事がありました。このお話から地震はその被災地の方だけでなく、周りの人も辛くなることがわかり、それを解消するには一刻も早くその被災地が復旧するよう支援をすることが必要だと思いました。」と語りました。 講演のあとは大学内を案内していただきました。金沢美大も昨年10月に新築移転したばかりで、非常に美しいランドスケープデザインの設計で、生徒も教員も大興奮でした。 【2日目】「絵本と小物づくり-みんなでつくらんきゃ!!」イベント当日です。 イベントでは、支援物資を受け取りに来られた被災者の方に、「能登で思い出に残る料理」「被災後に印象に残った料理」の二つを聞く調査を二時間ほど行いました。 珠洲市には独特の料理があり、金沢でずっと育ってきた大学の先生でも聞き慣れない言葉が飛び交う状況でした。生徒は必死に質問を繰り返したり絵を描いたりして、料理を理解しようとしていました。被災者の方々は、最初は話すのも嫌という方も多かったですが、話し始めると止まらず、お互いの地元の料理の話で盛り上がっていました。 その後、一時間ほどミーティングをして、絵本の方向性を決めていきました。絵本は今年中の完成を目指します。 イベントを終え生徒は、「私は今回ボランティアに行く前は自分がボランティアをするというイメージでしたが、実際に行ってみると色んな方から楽しかった思い出や懐かしいお話が聞けたりして逆に自分が元気づけられました。お話の中で、珠洲市にはキリコという神輿のような物を引き、町を練り歩くという伝統的なお祭りや、べろべろという出汁で解いた寒天に卵を入れるご飯やお味噌汁の中に豪快に鯛を入れた物など色んな伝統について教えていただき、改めて珠洲市や能登半島の良さが知ることができました。そしてそんな地域の震災前の姿を取り戻すために私たちが出来ることは震災や震災前のその地域の良さを忘れず絶えず支援を続けることだと分かりました。」と感想を述べました。 金沢美大のスズプロを統括しておられる鍔教授、高橋教授がセッティングしてくださり今回のワークショップ開催が実現しました。また、これまでにも西本准教授、稲垣准教授や、スズプロの学生さんたちのアイデアがありました。このような機会を本校生徒に与えてくださったことに多大なる感謝をしています。 完成した絵本は何かの機会に発表したいと思います。 【3日目】この日は市内見学をしました。まずは生徒の希望で、兼六園へ見学に行きました。宮城野高校の生徒さんも本校生徒も、広々とした庭園に根付く迫力のある大木に魅了され、いつの間にかスケッチ大会に…。その後は金沢21世紀美術館を見学し、「特別展 Line〜意識を流れに合わせる〜」とコレクション展を楽しみ、帰路につきました。 改めて、金沢美術工芸大学の皆様、宮城野高校の皆様、ありがとうございました。今後も復興のために何ができるかを考え、続けて行きたいと思います。 夏季休業中も全国で地震や津波、台風の被害があり、関西では南海トラフ地震も心配されています。今一度備えを見直しましょう。生徒の皆さんは、様々なことを自分事として捉え、被害により傷ついた人がいたら、支えるために行動できる人になってください。アートは、自分が楽しむためだけのものではありません。見た人が癒されたり、何かを伝えたりするために、周りのために、今培っている力を使えるようになってほしいと願っています。また、支援の形はモノだけでなく、人との関わりや場を作ることでも支援になるということを覚えておいてください。 宮城野高校の2年生とは、10月の美工作品展で再会する日を楽しみにしています。 ■関連記事 → こちら 明日(7日)から8月18日まで生徒登校禁止期間となります(在校生・保護者の皆様へ) 現在夏季休業中ですが、明日7日(水)〜18日(日)までは生徒登校禁止期間となり、学校に入校することはできません。また、電話連絡もできませんので、お知りおきください。 ホームページについては、8月19日(月)から更新させていただきます。 この夏季休業中、熱中症や感染症に十分注意していただき、有意義な期間にして欲しいと思っています。 ショーウィンドウ展示作品の紹介校舎塩小路通側ショーウィンドウの展示スペースには、現在8月23日のオープンスクール「BIKO Art Hunting」のライブペインティングで協力をしていただくnnikoさんの作品を展示しています。 nnikoさんは、本校のファッションアート専攻の卒業生で、現在アニメーション・イラストレーション作家として活躍している方です。 オープンスクールに参加される中学生の皆さん、ご来校の際にはぜひご覧ください。 生徒作品を展示しています先日もお知らせしましたが、「下京・京都駅前サマーフェスタ2024」のイベントの中で、本校のファッションアート専攻2年生11名が授業で制作したスカート作品を、渉成園(東本願寺の飛地境内地の庭園)の臨池亭で明日まで展示しています。 本日朝に搬入・展示を行い、10:30〜開場しました。渉成園は約1万6千坪の広大な敷地を有するところで、渉成園十三景と呼ばれる13の絶景が評判の場所であり、京都を代表する観光地でもあります。今日も外国人観光客の方が多くお見えになり、生徒たちに感想や質問などをしている様子を見ることができました。 明日6日は、9:30〜15:30の会場となりますので、ご覧いただければ幸いです。 なお、渉成園入場には庭園維持寄付金がかかりますので、ご了承ください。 ●関連記事 → こちら 被災地支援事業に参加本校では、東日本大震災後から震災した方や自治体などを支援するため、様々な取組を行ってきました。特に東日本大震災後から始まった宮城県の宮城野高校と協同した震災支援活動は長きにわたって続けていました。その時から同高校との交流は、今でも続けています(コロナ禍の時期には途絶えていました)。 今回、1月に起こった能登半島地震を受けて、震災支援として宮城野高校と何か一緒にできないかと検討し、金沢美術工芸大学とも相談させていただいた中で、この度8月3日(土)に金沢福祉用具情報プラザで行われる金沢美術工芸大学の教員と学生有志が主催のアートプロジェクトに参加することになり、本校生徒から公募し選出された3名(1年:2名、2年:1名)と引率教員1名を代表として、8月2日〜4日まで金沢市へ派遣しました。 このプロジェクト「みんなでつくらんきゃ」は、奥能登国際芸術祭に出品する金沢美術工芸大学アートプロジェクトチーム「スズプロ」が、本校および宮城野高校と協力して、避難されている方のお話から私たちがアートでできることを考えさせていただくワークショップ形式のプログラムです。 内容としては、大学生と本校および宮城野高校の生徒が関わる「絵本づくり」と大学生のみで行う「透明レジンを使った小物づくり」の2つを用意し、避難されている皆さんに宣伝をして、来場していただくように考えています。 本校の派遣生には、様々な学びを得て帰京してほしいと思っています。なお、活動の様子等については、後日ホームページで紹介させていただきます。 (写真下:京都駅から出発する前の様子) インターンシップおよび幼稚園教諭体験学習を実施本校では毎年夏休み期間中に希望者を募りインターンシップを実施しています。今年度は、諏訪蘇山、坪田工房、松本工房、石川漆工房、二葉家具(二葉工業株式会社)、(株)ヤスダモデル、(有)ウイット、スタジオ・コーゾ、アサヒビール大山崎山荘美術館、THEATRE E9(以上 10事業所:敬称略)にご協力いただき、7月31日〜8月2日までの期間に2年生14名、1年生5名が参加しています。 インターンシップは、キャリア教育の一環として、勤労観や職業観の育成、進路選択のための目的意識の育成のみならず、社会人マナーの習得・コミュニケーション能力の向上、学習意欲の喚起など様々な点において有効な教育効果が期待できる。本校では美術工芸科としての特色を生かすべく、美術・工芸・デザインなどに関わる各事業所に依頼をしており、校内の実習授業だけでは得られない創造活動と社会とのつながりについて深く考える機会となっている。また、卒業後の進路を見据え、高校1、2年の段階で興味のある分野の仕事を体験することによって、職業観はもとより、生徒の「自立心」を向上させることも目的としています。 また、同時に幼稚園教諭体験学習も希望者を募って実施しています。本年度は希望する生徒が多く、約半数の生徒が希望がかなえられませんでしたが、3年生3名、2年生1名、1年生6名が参加しています。 この体験学習は、京都府内の京都府私立幼稚園の中から希望する園で3日間体験をするというもので、高校生が幼稚園の教育現場の体験を通じて職業選択の視野を広げたり、教員を目指す人が実際に体験したりすることが目的となっています。 写真で紹介するのは、アサヒビール大山崎山荘美術館様(写真上)とTHEATRE E9様(写真下)でインターンシップを生徒が実際に体験や講義を受けている様子です。 参加している生徒たちは、この3日間充実した日々を送り、自身のキャリアを高めていくことになるでしょう。 広島市立大学芸術学部の学校説明会を実施7月23日(火)、広島市立大学芸術学部美術学科彫刻専攻の伊東敏光教授が来校し、大学説明会を実施していただきました。 先生からは、大学の各専攻紹介や本校卒業生で同大学に進学した学生の活躍の様子などが紹介され、参加した2年生の生徒は真剣に聞いていました。 国公立大学の個別説明会は、本校ならではのものであり、このような機会を通じて大学がどのような学生を求めているのかを知ることが、生徒自身の進路実現に生かされると考えています。今後もこのような説明会を在校生に提供していきたいと思います。 8月行事予定毎日照りつける太陽の光が肌に痛みを感じるほど、今年の夏は昨年よりも一層厳しく感じられます。 在校生の皆さんには長期休業期間中に、日頃なかなか時間がなくてできない、自らの知識を増やす学びや、体験する学びにチャレンジしてほしいものです。 また、夏休みということで気がゆるみがちになります。交通事故や水難事故に遇わないように注意しましょう。 ●8月の主な予定 1日(木)インターンシップ(〜2日) 2日(金)PTA教職員合同人権研修会(14:00〜本校) 7日(水)生徒登校禁止(〜18日) 9日(金)学校閉鎖期間(〜16日) 22日(木)オープンスクール前日準備 学校保健委員会 23日(金)オープンスクール「BIKO Art Hunting」 ※生徒スタッフ関係者以外登校禁止 26日(月)授業再開〈午前中授業〉/図書館開館 同好会設立相談週間(〜27日) 28日(月)※45分短縮授業 表現演習の補習を実施(3年)7月31日(水)〜8月2日(金)の3日間、芸術・美術系大学受験のための2次実技試験対策として3年生に参加を募り、補習授業を行っています。 本日も国公立大学や私立大学志望の生徒が、鉛筆卓上デッサンや集合モチーフデッサン、色彩表現、立体表現等の課題に取り組んでいました。 3年生にとっては夏休みは非常に重要な時期であり、ここで基礎実技力をアップさせたいところです。この機会を通じて、少しでも生徒個々の力が伸びるように願っています。 オープンスクール「BIKO Art Hunting」の準備を進めています8月23日(金)開催の中学生対象オープンスクール「BIKO Art Hunting」の生徒スタッフ打合せおよび開催に向けた準備を、30日(火)に行いました。 マルチホールに生徒スタッフと関係する教員が集まり、校長挨拶の後、オープンスクールに向けての注意事項、当日の予定等が企画推進部より説明がありました。その後、各会場の整備やパネルの組立、各アート体験に必要なグッズの作成などが、生徒中心で行われました。 この日だけで準備できなかったものは、次回の打ち合わせ会(8月22日)までに作成することになっています。 参加する中学生の皆さん、保護者の皆様、「美術の魅力」や「本校の魅力」を伝えたい一心で生徒スタッフ一同および教職員も準備を進めておりますので、心待ちにしていただければ幸いです。 |
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