最新更新日:2024/11/01 | |
本日:78
昨日:124 総数:936209 |
室内楽オーディションの日。プログラム1番目は、ベートーヴェン作曲 弦楽四重奏曲 第4番 作品18の4 第1楽章 3年生4名で、抜群のチームワークで、深い音色と活き活きとした躍動感のある演奏を聴かせてくれました。2番目は、ヴァイオリンが3年生と2年生、ビオラが2年生と1年生、チェロが1年生という編成で、メンデルスゾーン作曲 弦楽五重奏曲 第2番 作品87 第1楽章を演奏しました。1年生を2、3年生がしっかりリードして、心に響く豊かな良いハーモニーが奏でられました。最後は金管アンサンブル。片岡寛晶作曲 スカルプチャー・イン・ブラス。このアンサンブルも、トランペットが2年生、トロンボーンが3年生と1年生、ホルンが1年生、ユーフォニアムが3年生、チューバが2年生という3学年混合チームです。金管楽器らしい華やかさと、繊細で思慮深いムードを併せ持った響きを聴かせてくれました。どの演奏にも大きな長い拍手が贈られました。 1番目のアンサンブルが終ったあとすぐに、その生徒たちが2番目の椅子や譜面台の配置するのが堀音らしさ。では2番目が終ると3番目のセッティングは2番目の生徒たちが行うかと思いきや、1番目のアンサンブルの3年生の生徒たちがさくさくと動いてくれ、3年生の責任感と愛情が嬉しいことでした。 全ての演奏が終わって、音楽科主任から「とても堀音らしい時間であった。実技試験やオーケストラの練習がある中で、自分たちでよく頑張った。次はオケ定。既に練習に卒業生の方々が応援にかけつけてご指導もいただけているように、目に見える方々はもちろん、見えないところでもたくさんの人たちが応援してくださることを励みに、体調管理に気をつけてよい演奏会にしよう」と生徒たちに伝えられました。 どのアンサンブルが9月28日(土)秋のスクールガイダンス“本番”のステージで演奏することになったのか。校内では昼休みに既に結果が発表されていますが、中学生の皆さんは是非スクールガイダンスにお越しくださり、本校ホールで、本日選抜されたアンサンブルの演奏を聴いてください。当日までのお楽しみ!といたしましょう。 もうすぐ七夕
7月4日(木)
毎週木曜日は、本校施設を利用して練習を行う「京都市少年合唱団」の活動日となっています。いつも16時ごろから、団員の子どもたちが続々と集まってきて、明るい声で口々に「こんにちは〜!」と挨拶して、2階のレッスン室や城巽アリーナに上がっていきます。パート練習や全体練習が始まると、子どもたちのきれいな歌声が聞こえてくるのが、いつも楽しみです。 さて、子どもたちの出入口となっている東昇降口を入ったところ、少年合唱団事務局のお部屋の角に、今日、きれいな七夕飾りがお目見えしました。 これは、6月29日(土)に本校音楽ホールで開催された「京都市少年合唱団を育む会」主催の会員限定コンサートで、「七夕さま」を歌うことにちなんで、ホワイエに飾り付けられた笹飾りだそうです。 新入団員の子どもたちが思い思いに書いた願いごとの短冊や、織姫と彦星の折り紙(コンサートで子どもたちが手に持って揺らしながら “笹の葉さーらさら”と歌っていたそうです)などが、色とりどりに揺れていました。 梅雨空が続いていますが、7月7日の夜には、子どもたちの願いが届いて、きれいな星空が広がってくれるとうれしいですね。 ※「京都市少年合唱団を育む会」とは… 京都市少年合唱団の音楽活動を支援することにより、京都市の青少年文化の育成を図るとともに、「文化都市・京都」の音楽文化の向上に資することを目的として、平成16年5月に発足。市民や関係者など多くの個人会員・法人会員が、京都市少年合唱団の活動を応援しています。 GTECに挑戦!
7月3日(水)
実技試験を乗り越え、音楽も教科学習も、次への一歩を踏み出しつつある2年生たち。 昨日の1年生での実施に続いて、本日は2年生が、GTEC(英語の4技能を測定するテスト)の受検に臨みました。生徒たちは日ごろ蓄えた力を発揮して、英語のリーディングやリスニング、英語で意見文を書く問題などに取り組み、自分の英語力の現在地を確認しました。 スピーキングのテストは、タブレットに向けて音声を吹き込む形式。さすがに2年生ともなれば語彙や文法の知識も増え、1年生の頃よりも内容の詰まった発話をする様子が見られました。 外国語の学習は、11月に迫ったヨーロッパ研修でも、また将来どのような進路を選ぶとしても、音楽を学ぶ者にとって大きな助けとなるはず。今日感じた手ごたえや反省を、明日への糧としていきましょう! 【写真上】ライティングの試験に臨む2年生 【写真下】タブレットによるスピーキングテストの準備作業の様子(2教室に分かれて) 初企画! 中学校教員対象 HORION夏の学校見学会
7月2日(火)、雨が断続的に降るあいにくの天気にもかかわらず、本校初企画の夏の学校見学会に、中学校の先生方がお越しくださいました。この企画は、京都市・乙訓地域の中学校と、京都府下の中学校のうち、堀音在校生の出身中学校とHORION春のスクールガイダンスに参加生徒をお持ちの中学校にご案内をいたしました。
101教室にて15:00より教務主任の司会で会を始めました。まず、校長からご挨拶に続いて、中学校の先生方に是非お知らせしたい、「人とつながる音楽家」の育成を学校教育目標に掲げる今の堀音の学びの特長、特に音楽専門学科で高校生活を送ることの意味などを、演奏動画なども交えてお伝えしました。その後、教頭の案内・解説、音楽科主任の同行で校内ツアーを行い、充実した施設・設備と、生徒たちの日常そのままの教室や掲示物なども見ていただきました。ツアーの最後に、オーケストラ演奏会の曲を練習している全校生徒が参加する授業(アリーナで合唱、ホールで合奏)を参観いただき、101教室に戻っていただきました。 授業を終えたばかりの3年生、ピアノ専攻、ビオラ専攻、オーボエ専攻、コントラバス専攻の4名が101教室にかけつけてくれ、それぞれに、堀音を選んだ理由や堀音で学べてよかったことを、中学校の先生方に伝えてくれました。音楽のことばかりでなく、「国語や英語はもちろん、物理や地歴の授業は、先生が音楽につなげて授業をしてくださるので、とても興味が持てます。ちゃんと勉強もしているので、安心して生徒を送ってください!」と何の打ち合わせもしていないのに、本校の教員と生徒のがんばりを伝えてくれるところがさすが3年生で、ありがたいことでした。 3学期制の学校では、個人面談のご準備など、学期末のお忙しい時期に、校長先生、進路ご担当の先生方、音楽科の先生、学年主任の先生と、さまざまなお立場の先生方にお越しいただき、本当にありがとうございました。中学校の先生方に、本校に安心して生徒をお預けいただけるよう、 HORIONを知っていただく取り組みを続けてまいりたいと思います。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。 「いつでも もっと、良くなる。」まずは、フェドートワ先生が、堀音の生徒たちのために、チャイコフスキー、ショパンの、ラフマニノフの作品を演奏してくださいました。ピアノの響き方や音の立ち方が本当に素晴らしく、ホール全体がその音色に包まれたように感じられました。作曲家によって音色の違いが驚くほどに鮮明でした。 休憩を挟んで、3年生ピアノ専攻の公開レッスンが始まりました。今回の代表生徒は2名。一人目はショパンのバラード第4番OP.52を、二人目は、ショパンのエチュードOP.10−4とラフマニノフの絵画的練習曲OP.39−1のレッスンを受講しました。 フェドートワ先生はレッスンを始める前に、音楽を専門に勉強している本校生徒の、演奏を聴く態度を、たいへん良い!と褒めてくださいました。フェドートワ先生はすべてロシア語でお話になりますが、同行されている、モスクワ音楽院特別演奏コース コーディネータ―黒崎夕子先生が、抜群のタイミングで分かりやすく通訳してくださいます。黒崎先生はくらしき作陽大学のモスクワ音楽院演奏コースでピアノを勉強なさり、その後モスクワ音楽院にも留学された方で、現在モスクワ音楽院演奏コースで学生たちのレッスン時に通訳をしていらっしゃるとのことでしたが、ピアノとロシア音楽をよくわかっていらっしゃるからこその、素晴らしい通訳ぶりで、生徒の学びを支援してくださいました。 フェドートワ先生は公開レッスンの生徒2名にたくさんの言葉とお手本の音を示してくださいました。「曲の一番はじめの音には責任があります」「曲は前に進めていかなくては」「どの音をはっきり聴かせますか?5の指をもっと!」「ここはもっともっとゆっくりで何度も練習して」「ペダルなしで」「ピアノを学ぶ人は、ショパンのエチュードをたくさん勉強するのが良いです」など、ピアノも弾いてくださりながらお伝えくださいました。「とても良いです」と褒めてくださるときも「もっと良くなります」と常によりよい演奏、より良い音を求めていく姿勢もお示しくださいました。レッスンが終ったあと、生徒たちが先生を楽屋までお尋ねして、質問をさせていただいた際にも、たいへん丁寧にご指導をいただくことができました。 くらしき作陽大学からは、毎年このような貴重な勉強の機会をいただいています。本日司会をしてくださった入試広報担当部長の片山様はじめ、皆様に御礼申し上げます。本当にありがとうございます。 自分と他者を守るために。
6月28日(金)、今日は1年生が「ネットトラブル対策講座」を受講しました。講師は、昨年度に引き続き、京都府警察サイバー対策本部からいらしてくださった、ネット安心アドバイザーの三室 久枝先生です。三室先生は普段は大学等で授業を持たれている方で、生徒たちとのコミュニケーションづくりはお手のもの。始まる前から男子生徒にインタビューをしていらっしゃいました。
講座のタイトルは「ネットトラブルからみなさんを守るために」。かんちがい、問題投稿、出会い、闇バイトの4本の柱をたててお話くださいました。SNSを使っての犯罪の被害に遭う危険性や遭わないために何に注意するかを学びました。 具体的な事例を使っての、クイズ形式の問いかけもあり、生徒は手を挙げたりメモをとったりしっかりアクティブに話を聞いていました。また、ニュースに気を配ってアンテナを張っておかないと判断を間違う危険性があることも学びました。 便利なインターネットには光と影がある。大切なのは、使い方。対面で話をすることの大切さ。よく通る素敵なお声で伝えてくださる三室先生のお言葉は、生徒たちの心と頭にしっかりと届いているようでした。今日のテーマは、本校のいろいろな場面で、音楽の世界での情報の発信はたいへん重要になることを伝えてきたことと結びついて、より確かな学びとなっていることを期待します。 77期 2年生 前期実技試験
2年生の生徒たちは、昨日6月26日(水)全日・ピアノ専攻、本日27日(木)午前・管打楽専攻、午後・声楽専攻、明日28日(金)午前・クラシックギター専攻、弦楽専攻、そして指揮専攻はこの3日間に渡って、本校ホールにて実技試験に挑んでいます。1年生の実技試験のときよりも、ひとりひとりが落ち着いた様子で、良い緊張感を持って臨んでいるように見受けられ、成長を感じます。既に試験が終わった生徒たちの演奏を聴く姿勢や校内での振る舞いが、これから試験を受ける生徒たちに思いやりをもったものであるよう願っています。
この間、玄関受付のレッスン室の鍵箱横には「2nd grade全楽器」の生徒に貸出しの優先とする掲示が、生徒自治会から出されます。見やすくてデザイン性の高いこの掲示物は、76期の生徒自治会の生徒が作成してくれました。 実技試験中、他学年は授業や模擬試験(昨日午前、1年生が受験)、昨日お知らせした「野口体操」講座などが行われており(本日は3年生が受講します)、事務部も含め教職員全員がホールで聴くということが叶わないので、昨年度末に設置した、職員室内の大きなモニターにホールでの演奏を配信し、皆で2年生を見守っています。 ご家庭でも生徒の健康管理など、さまざまにお心を配っていただいていることと思います。本当にありがとうございます。生徒全員が、先生方からたくさんのご教示を受けながら、時間をかけて準備してきたこの大事な節目を、しっかりと乗越えてくれることを願うばかりです。 「野口体操」講座、始まる!
6月26日(水)〜28日(金)
今日から3日間、文化庁の「芸術による子どもの育成事業」として、「野口体操」の講座を、各学年ごとに120分ずつ開催していきます。今日は1年生が受講しました。 講師は、身体表現者で美術家の板坂記代子先生と、名古屋市立菊里高校教諭(pf)の内藤江美先生のお二方です。 「野口体操」とは、数十年前、東京藝術大学の体育の授業に取り入れられていた体操です。野口 三千三(のぐち みちぞう)先生(東京芸術大学名誉教授 1914〜1998)が創始したもので、本校教員のなかにも、東京藝大在学中に体育で習ったという者もいます。 はじめに、板坂先生から、野口体操の誕生について簡単にご説明いただいたあと、キーワードとして3つの言葉をホワイトボードにお示しいただき、みんなで声に出して読みました。 〇力を抜けば抜くほど力が出る 〇自分とは自然の分身・お手本は自然界 〇感覚こそ力なり・丁度いいのが丁度いい そして、さまざまなモノ(「先生」として紹介されました)が次々に取り出され、楽しい体操が始まりました。 初めの「先生」は大きなポリ幕。数メートル四方のポリ幕のふちをクラス全員でつかみ、ほんの少し上下に動かすと、空気の流れが波となって伝わっていきます。「みんなで、幕の中に入ってみよう」――上にふわりと幕を動かし、中央にみんなで寄り集まって静かに座ると、すっぽりと幕の中に入ることができました。そこでしばらく板坂先生のお話を聞いているうちに、「はじめより膨らんでない?熱で空気が膨張しているんですよ。みんなで立ってみよう。」みんなが立ちあがると、下の隙間から空気が入り、さらに幕が上へと膨らんでいきます。そして、ふわーっと幕がみんなの手から離れて上にまくれ上がりました。「涼しい空気が入ってきたでしょう?冬なら幕がもっと高く舞い上がる。この“差”が大事なんです」 次の「先生」は水袋。赤ちゃんのように扱い、絶対に落とさないように素早く渡していきます。上から下へ流し込むように、そして、膝の使い方がポイントです。 …ほかにも、さまざまな「先生」が登場し、身体そのもので「力を抜く」ことを実感していきました。 寝ころんだ状態で、友人に両足のかかとを持ってゆすってもらうと、胴体から頭の先、手の先へと微振動が伝わってゆらゆらゆれる「寝にょろ」、同じく寝ころんだ状態で、片腕を垂直に上げ、友人にその手のひらを両手で包むように持ってもらって、腕の重さに任せて揺らしてもらうと、蛇のようにぐにゃぐにゃと揺れる「腕にょろ」など、様々な動きを体験するなかで、生徒たちは徐々に「脱力」することを体得していき、一番力が抜けているところが一番よく動いていることを発見します。 最後に、内藤先生が「卵が、茹で卵か生卵か、触って分かりますか?これから、私の身体の中が『茹で卵』か『生卵』かの違いがわかるように、2小節ずつ変化させてピアノを弾いてみますので、みなさん、私の肩甲骨やひじのあたりを触って、違いを感じてみてください。では、2人ずつ、どうぞ。」と促してくださり、ピアノを弾きながら、身体に触らせてくださる内藤先生。触って数秒。みな一様に「うわっ」「おぉー」と驚きの声を上げる1年生たち。 楽器を弾くとき、歌うとき、余計な力が入っているとよい音は生まれません。力を抜くと重力の重さを力に変えられます。フォルテッシモやピアニッシモ、高音の発声、速弾き…、演奏には「脱力」が大切であることを学びました。 終了後、「レッスンの前に、体をゆすってほぐすようにしたいと思います」(声楽専攻)、「これまで、あまり体をうごかさずに練習していたので、これからは柔らかくリラックスした状態で吹こうと思いました」(管楽専攻)などと、感想を述べていました。 体がほぐれて、とても気持ちがよかったですね。 今後の演奏に、日々の生活に、ぜひ野口体操を取り入れていきましょう。 板坂先生、内藤先生、楽しく興味深いご指導をありがとうございました! 明日・明後日も、よろしくお願いいたします。 【京都市・乙訓地域公立高校合同説明会】ご来場、ありがとうございました!
6月22日(土)・23日(日)の2日間、京都市勧業館みやこめっせにて、京都市・乙訓地域通学圏の京都府立・京都市立の高等学校が一堂に会し、各校がブースを出して、中学生・保護者の皆さんのご相談をお受けする合同説明会が行われました。本校も、堀音の魅力盛りだくさんの大型パネルやテレビモニター(オーケストラ定期演奏会やヨーロッパ研修旅行の様子のDVD放映)、iPad(京都市図書館とのコラボレーション「0歳からの絵本コンサート」の動画)などを設えて、各種資料をご用意して、中学生とその保護者の皆さんをお迎えしました。
ご相談では、本校のカリキュラムや入試について、また、学校生活の様子や卒業後の進路についてなどのご質問に、教員が丁寧にお答えしました。面談後、8月の中学生対象レッスンへの参加をその場で申し込んでくださる方もありました。 本校のブースを訪れてくださったのは、中学1、2年生が多く、なかには、いっしょにご来場されている中学生のお子さんの、小学生の弟さんや妹さんのご相談に立ち寄ってくださった保護者の方もいらっしゃいました。その方々には10月19日(土)に行う「小学生対象スクールガイダンス」をご紹介しました。できるだけ早い時期から本校のことを知っていただき、憧れをもっていただいたり、必要な準備を始めていただけるのは、とてもありがたいことです。 梅雨空の蒸し暑いなか、岡崎の会場までお運びくださり、本校ブースへお越しくださいました皆様、本当にありがとうございました。今後も本校のさまざまな取組にご参加いただき、堀音の魅力をたくさん知っていただけましたら、幸いです。よろしくお願いいたします。 自由を希求する心。
6月24日(月)3、4時間目
「人とつながる音楽家」シリーズ、今回は人権×キャリアの取組として、ウクライナ・チェルニーヒウフィルハーモニー交響楽団常任指揮者、東京混声合唱団指揮者などとしてご活躍で、関西大学客員教授、大阪芸術大学演奏学科客員准教授などをお務めの、本校46期卒業生 高谷 光信 先生にご講演をいただきました。タイトルは「音楽と世界と平和と」。生徒たちの事前学習の様子は、以前このブログでもお知らせしたとおりです。 ウクライナの過去と現在、そして未来を、音楽家の視点からお話しする、と前置きされ、「チャイコフスキーは好きですか」と問われました。ウクライナでは今チャイコフスキーはじめロシアの作曲家たちの音楽は演奏されない状況であることからお話が始まりました。 堀音時代、当時姉妹校であったルイセンコ音楽院との交流を通して出会った、ウクライナに魅了されて、何の伝手もなくキーウに渡り、文字通り音楽院の「ドアを叩いて」入学試験をお願いなさったお話。師や友、オーケストラとの出会い。スラブ音楽への熱い思い。2014年マイダン革命時に演奏会をなさったときのウクライナの人々と先生の思い。先生ご自身が撮影されたバリケードやキャンプの写真も交えての、その日のドボルジャーク「新世界より」第4楽章の演奏動画。2022年2月、日本にいらした先生がロシアの侵攻を知ったときの感情、そして何をすべきかの葛藤と決意…。SNSで発信を始めたが、メディアの対応の準備がなく、手ひどくバッシングを受けたこと。オーケストラのメンバーが楽器を兵器に持ち替えて戦地に赴いている写真。ウクライナが音楽・芸術と戦争を一緒にしてしまってロシアの音楽を奏でないことへの悲しさともどかしさ。メンバーが揃った状態ではないけれど、人々に癒しや活力を与えるべく開催している演奏会でスメタナのモルダウを演奏しているチェルニーヒウフィルの演奏動画…。そしてロシアにも自分の友がいる。ロシアにも善良な市民がいることを忘れてはならない。最後は以前、高谷先生指揮でチェルニーヒウフィルがラフマニノフの交響曲第2番を演奏している動画で締めくくってくださいました。「自由」という言葉を、重みをもって、何度も何度も使われたことが印象的でした。 生徒たちからのいろいろな質問に答えてくださったご回答は、後輩たちへの愛情にあふれたものでした。「今この恵まれた環境で、音楽への強い気持ちを持って、しっかり基礎を勉強して、“一流”になろう」「自分にとって厳しいと思う先生に講評を求めること」「自分の目で見ること、五感で感じることを信じよ」「わからないこと迷うことのモヤモヤストレスを大事にして考え続けよ」などなど。 生徒代表のお礼の言葉【写真2枚目】、花束贈呈に続いて、校歌3番を3年生ピアノ専攻の生徒の伴奏で高谷先生に届けました【写真3枚目】。記念撮影【写真5枚目】でできた輪の中で、指揮専攻の生徒が、くいさがって質問したこと【写真4枚目】も喜んでくださいました。 高谷先生はもちろん、教職員はじめ、生徒たちを見守る多くの大人が、音楽と生徒たちと未来に、期待と希望を寄せて届けた貴重な時間でした。 |
|