京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2025/07/20
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7月21日(月・祝)オーケストラ定期演奏会に向けて練習中です。また、夏の中学生スクールガイダンス、小学生のためのスクールガイダンス、申込ありがとうございました。実施に向けて準備中です。

【市高PTA】「人権研修会」のご報告

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本日は、1週間ほど前に行われましたPTA行事について、ご報告します。

10月7日(土)
紫野高校を会場に、京都市立高校PTA連絡協議会主催の「人権研修会」が行われ、市立高校9校のPTAの方々と教職員、あわせて約30名(本校からは4名)の参加がありました。
今年は、「ルワンダ・ジェノサイドから考える〜平和な世界の実現のために、普通の人ができること〜」というテーマで、元京都市立高校教諭で、ルワンダの学校を支援する会代表の服部欧右(はっとりおうすけ)先生にご講演いただきました。服部先生は、京都市立高校在職中からルワンダの学校設立支援、ルワンダ人による講演会の企画、ルワンダ虐殺に関する書籍の翻訳などに携わってこられました。

1990年代に起こったルワンダ虐殺では、フツ族が昨日まで普通に一緒に暮らしてきたツチ族の隣人・友人・知人を虐殺しました。
どうしてそんなことが起こったのか。もし自分が当時のルワンダにいたら、どんな行動が取れたのか。――そんな問いを通して、人がお互いの安心・安全を尊重し合える世の中を実現するために、私たちに何ができるかを考える機会となりました。

服部先生は、支援していらっしゃる現地の小学校で顕微鏡を使った授業をなさったときの、子どもたちの目の輝きやのどかな町や村の風景などの写真をもとに、現在の治安がよく平和なルワンダの様子をお話しくださったあと、ルワンダで大虐殺が起こるまでの過程をわかりやすくご説明くださり、ごく普通の人々がなぜ殺人行為を行うに至ったか、その残虐さを示す動画や画像もストレートにお見せになりながら、人権を尊重する意識を持ち続けることの大切さと難しさについてお話しくださいました。

かなり衝撃的な内容で、それらが、ごく普通の、さっきまで仲よくしていた隣人によって引き起こされたということに、どうしてそんなことになるのだろうかという疑問と恐怖、悲しみを深く感じました。

大虐殺が起こった大きな要因として、服部先生は、「レッテル貼り」とプロパガンダを挙げられ、流されず、何が正しいのかを考え続ける精神の自由を堅持すること、相手も自分も同じ人間であることを絶対に忘れないことを訴えられました。

質疑応答では、「子どもは新聞も読まずテレビも見ず、ネットだけしか見ていない。ネットの情報を信じ込んでいる。どうしたらいいか」との問いには、「情報の出所を押さえることが大事。ネットにしても、いろいろなサイトのニュースを見たり、そのニュースに対するコメントを色々見ると参考になる。誰がどういう立場で発信しているのかを押さえるべき。」と話されました。また、「ルワンダで起こったことは、いじめなどの身近な問題にもつながると思う。なにが正解なのかわからないときに、こどもをどう導けばいいのか。」に対しては、子どもに「自分はどう思う?」と問いかけて、まず意見を聞く。すぐに否定しないで、なぜそう思うのかと質問する。そういったやり取りの中に、自分が正しいと思うことが見えてくるかもしれない。」とご示唆くださいました。

ご家庭でも、様々な話題をもとにお子様といろいろなお話しをしていただき、お互いを尊重し合い、お互いに気持ちよく過ごしていける場をつくる大切さについて理解を深めていただければ幸いです。

【写真上】服部先生のご講演
【写真中】質疑応答
【写真下】謝辞

小学生のみなさん!ご来校ありがとうございました。

10月14日(土)午後、小学生対象スクールガイダンスを行いました。

ホールで行った全体会では、本校3年生のヴァイオリン専攻とピアノ専攻の生徒の、それぞれのソロ演奏を聴いていただきました。その後、校長と、演奏生徒2人と3年生ホルン専攻の生徒と1年生チューバ専攻の生徒合わせて4人とで、本校の学校紹介を行いました。堀音で高校生活を過ごすことの魅力や、自身が堀音を目指した理由、小学生の時にどう音楽に関わっていたか、将来の夢などを話してくれました。最後は小学生のみなさんへのメッセージとして、しんどい時もあるだろうが、音楽を続けよう、たくさん音楽を聴こう、また、本校の演奏会や今後のスクールガイダンスなどに何度も足を運んでほしいと伝えていました。

全体会終了後は、各レッスン室で個人レッスンがスタートするのと並行して、ピアノ、ヴァイオリンそれぞれの公開レッスン、「オーケストラの楽器たち」と題したオケメン生徒たちによる楽器紹介と演奏、個別相談が行われるという、盛りだくさんな1日となりました。どの催しも出入り自由で、自分のレッスン時間ぎりぎりまでホールにいて、レッスンが終わるとまたホールに戻って参加するという熱心な小学生がたくさんでした。

レッスンを終えてホールホワイエに戻ってきた小学生が、頬を紅潮させて「楽しかった!」「講師の先生の言葉で自分の演奏が変わってびっくりした」「この学校に来たくなった」と喜んでくれている姿が嬉しかったです。小学生の皆さん、今日の経験をこれからの練習に活かしてくださることを願っています。保護者の皆さま、本日はお忙しいところご来校いただき本当にありがとうございました。またお目にかかることのできる日を、心待ちにしております。

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「どうする家康」テーマ曲演奏!                                                                                                                            【10/28(土)開催】「第17回京都城巽音楽フェスティバル」のご案内

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来る10月28日(土)の午後,本校音楽ホールにて、「第17回京都城巽音楽フェスティバル」を開催します。

この催しは、地元の城巽(じょうそん)学区のみなさんと本校とがいっしょに創り上げる音楽祭で、今年で17回目となります。今年はまだ、コロナ前の規模まで完全には戻せず、グラウンドでの各種団体の演奏や模擬店は残念ながら実施しませんが、音楽ホールで12時20分から16時30分過ぎまで、たくさんの団体がいろいろな演奏を披露します。
 特に今年の本校オーケストラのステージ(13時5分〜)では、NHK大河ドラマ「どうする家康」のテーマ曲を演奏します。(「どうする家康」の音楽を担当しているのは、本校47期卒業生の稲本響さんなのです!)

本校のオケ・合唱のほか、本校PTA音友会コーラス、本校を拠点に活動する京都市少年合唱団と京都子どもの音楽教室が出演します。

そして、急遽、追加で2組の出演が決定しました!
上のチラシには間に合いませんでしたが、次のとおりステージが追加されます。

開場 12:00に変更

12:20〜 洋楽ポップコーラス隊ブレス
16:05〜 小出 大道 さん(京都市芸大卒 コントラバス)

どうぞお気軽にご来場ください!

「ピアノ特設講座(2)」を行いました!

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10月12日(木)
本日15時より,今年度2回目の「ピアノ特設講座」を開催しました。8月から始まった今年度の専攻別特設講座は,これが最後となります。

本日は、京都市立芸術大学教授の 三舩 優子先生 をお迎えして、3年生の生徒3名が受講しました。今回は全員ベートーヴェンのソナタ(1人目【写真上】:第18番 第1,2楽章、2人目【写真中】:第18番 第1,3,4楽章、3人目【写真下】:第21番「ワルトシュタイン」第1楽章)をご指導いただきました。

「p(ピアノ)で単に小さいだけだとホールの後ろの方に座っているお客さんに届かない。pで響く音にしなければ。指先に針金があるイメージで。」などとご指導いただくと、アドバイスの前後で響きが全然違うのが、受講生にも聴講の生徒たちにも明らかにわかりました。

また、「高音を下から押すように弾く」「下に埋め込まない。花火があがるように(弾く)」など、書き言葉にすると意味の分からない表現になりますが、三舩先生の腕の動きと音の響きによって、生徒たちにはしっかりとその意味が届いていたようです。

休憩の際、聴講の1年生たちが、「実技試験(の講評)で言われていたことだった」「私も(手首の使い方が)硬いって言われた」「円を描くってああいうことなのかぁ」などと語り合っていて、聴講からしっかりと学びを獲得していることに、成長を感じました。

そして、休憩後。
これまでの特設講座では、上級生に遠慮して後方の席に座っていた下級生たちも含め、三舩先生の腕の使い方や手の形をしっかり見るために、みんなが鍵盤がよく見える下手側の前方の席に集結しているではありませんか!
食い入るように見つめる生徒たちの姿は、とても頼もしく見えました。

質問コーナーでは、
○(モチーフの特徴やユーモアの表現が足りないと指摘されるのですが…という悩みに)
➡「何かしら物語を自分で描いて、情景を描いてから、音を載せるとよい。物語は具体的に。そうすることで、すべての音に意味を持たせて弾くことができるようになっていく。」
○(イメージをもつために何をしていますか、という問いに)
➡「世界を広げて。好みはあるけどいろいろ雑多に。人との出会いが大切。みんなちがうから。出会うために積極的に世界に出ていくことが大切。」
…といったお答えをいただきました。

とても素晴らしい学びをみんなで共有した3時間でした。

三舩先生、長時間にわたり貴重なご指導をいただきまして、本当にありがとうございました。

「文化芸術探究」として。

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過日このブログでもお伝えしていた1年生対象の長唄講座2023の、生徒たちの探究課題ができあがり、現在ホームルームクラスに全員分掲示をしています。

この授業の準備の段階で、この講座のコーディネーターである、本校非常勤講師 京都市立芸術大学日本音楽研究センター 准教授 武内 恵美子(たけのうち えみこ)先生と音楽科教員が協働して、生徒に「問い」を持って長唄の体験に臨めるよう、ワークシートを作成しました。前期の「総合的な探究の時間」での学びを活かす取組として生徒に提示しました。また、当日一人が実際に楽器に触れて体験できるのは、三味線か小鼓かどちらかになることがわかっていたので、体験していない生徒に自分が体験して学んだことを、iPadを活用した写真を材料に、どうわかりやすく伝えるか、というテーマでのレポートも含みました。授業のあと自分で調べたことを加えたり、絵をかいて示したり、それぞれの生徒の工夫が見られました。着眼点が生徒の専攻と関わっているところも堀音らしいところです。 

このワークシートは、当日の講師の先生方にもお届けしたところ、ありがたいことに、今藤 政雪(いまふじ まさゆき)先生より生徒たちにメッセージをいただきました。
「洋楽を学んでいるからのこその視点で感じてくださったのであろう、いくつかの視点になるほどと納得した。…大学を含め学生さんたちへのレクチャーの際に皆さんの感想や気づきを今後の参考にしたい。」「長唄の一番大事な『かけ声』の話ができなかったが、さすがにその重要性を(演奏から)感じ取ってもらっていてありがたかった。」など、紙面を通じてですが、よい対話が生まれていました。

今回の取組には、音楽科の教員全員で「問い」について議論を深めたり、iPadの活用については学事情報部の教員が事前指導や当日・事後のサポートに入ったりと、これまでにない体制で講座に臨むことができました。

音リピック(体育祭)を開催しました!

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10月10日(火) 午後
体育祭「音リピック」が、城巽アリーナで行われました。
グラウンドで災害用マンホールトイレの工事が行われていることと、9月の段階で残暑が相当厳しかったことから、今年はすべての競技をアリーナで行うことになりました。

開会宣言【写真1枚目上】のあと、堀音恒例のピアノの生演奏による「ラジオ体操第一」【1枚目下】で体をほぐしたあと、学年ごとにアリーナを2周ランニングして、準備万端、競技に入りました。

第1種目は、リクリエーション走を取り入れた「借り物競走」です。学年対抗で、まず段ボールのキャタピラで進み【2枚目上段左】、次に平均台【2枚目上段中】、その先で借り物のお題(「髪の長い人」「水筒」「フルート専攻の人」など)を引いて、お題の物や人とともにゴールします【2枚目上段右】。はじめの種目から、みんなエンジン全開で応援の声が飛び交い、絶好調です。

第2種目は、「大繩」(八の字跳び)です【2枚目中段左】。各学年2チームに分かれて、2分間を2回ずつ実施しました。さすが音楽科、リズム感がいいからか、ほれぼれするほどスムーズに跳んでいきます。

10分休憩のあと、前半戦の得点の中間発表【2枚目中段中】。3年生、2年生、1年生という順位で、下級生は「打倒3年」に燃え、気合を入れ直していました。

第3種目は玉入れ【2枚目中段右】です。地元城巽学区の皆様のご厚意で、10月8日に本校グラウンドで開かれた体育祭のあとに玉入れのかごをお借りすることができ、実現しました。これも、各学年2チームに分かれて、それぞれ2分間ずつの試合でした。3年生Bチームは怒涛のスローを重ねてどんどん玉がなくなっていき、残り1秒でなんと玉があと1個に!みんなの視線が玉の描く放物線に注がれましたが、無情にも籠には入らず…。ため息と悲鳴が洩れました。すごい盛り上がりでした!

最終種目は、全員参加の学年対抗「ビッグスプーンリレー」【2枚目下段】です。
ラクロスのスティックをバトン代わりにして、風船を運ぶ人24人と風船なしで走る人17人に分け、走順は自由。ただし、スタートは風船あり、アンカーは風船なしでリレーするというものです。風船がふわーっと飛んでしまったり、何度も落としたりして、みんな苦戦しつつ、笑顔がはじけていました。

閉会式ではまず、得点発表。今年はみごと3年生が優勝しました!
表彰式【3枚目上】のあと、閉会の挨拶【3枚目下】と閉会宣言があり、あっという間の2時間半でした。

学年ごとの写真撮影をして、ホームルームへ。音リピックで、よりクラスの絆が深まったことでしょう。お疲れさまでした!

令和5年度 後期を始めます。

10月10日(火)、秋休み明けの今日、令和5年度後期始業式を行いました。SHRで出席確認をした後、アリーナは集合。終業式で予告していたとおり、校歌3番の合唱から式を始めました。

校長の挨拶は、生徒への校歌のお礼から始まり、地元の方々はもとより、堀音を応援して下さる多くの方々に感謝の気持ちを忘れず、真摯に音楽に、学習に向き合おうと激励がありました。場と状況を理解して、自らのふるまいを律していこう、という依頼もありました。

音楽科主任の話も、進路指導主事の話も、生徒たちの可能性を信じて、今後ひと伸びもふた伸びもしてほしいという願いのこもったものでした。

その後、生徒自治会から、午後の体育祭「音(オン)リピック」の集合等についての連絡があり、最後の教務主任からの話は、今後各自の手元に渡る、前期の成績の意味についてでした。評価・評定は「振返りと対話」のためと考えよう。自身の取組を振返り、今の状態を点検する。自分で見えていないところ、今後どう取り組んでいったらよいかを、仲間同士、また担当の先生と対話していこう、と語りかけました。

始業式のあと合唱・合奏の練習があり、午後からは体育祭。後期初日からフルに活動する堀音生たちです。

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第73回 城巽区民体育祭

10月8日(日)、4年ぶりとなる城巽区民体育祭(主催:城巽自治連合会 主管:城巽体育振興会)が、本校グランドにて実施されました。お天気が心配されたので、開会時からプログラムを調整なさったため、なんとか最後まで実施することができました。

グランドのコンディションを整えるため、多くの役員の方々が数日前より除草や整地等を行ってくださいました。前日準備では万国旗も張られ、わくわくするような会場となりました。

校長は、開会式ではご挨拶させていただき、ジャンケンリレーのじゃんけん役をお手伝いさせていただきました。

幅広い年齢層の地域の方々が一同に集い、拍手と歓声の溢れる朗らかな会となりました。開会式後、競技のお手伝いをお願いするアナウンスが入ると、京都御池中学校の生徒さん2名がすぐに応じてくれていました。また、今は遠方にお住いの方も、自分が小さいときから楽しんだ運動会を、ぜひ自分の子どもたちにも楽しませたい、とご実家の町内のTシャツをお召しになって参加されている若い方もいらっしゃいました。

城巽自治連合会の皆さま、日頃よりたいへんお世話になっております。体育祭のご盛会、心よりお喜び申し上げます。

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秋期休業もはや4日目。

随分過ごしやすい気候となりました。今日は、レッスン室貸出が始まる朝9時から、多くの生徒が登校してきました。10時を回って登校した生徒は、レッスン室の埋まり具合にびっくりしている様子でした。家庭で時間を過ごしている生徒たちも、生活ペースを乱さず、午前中を有効に使ってくれていることを願っています。

日頃よりレッスン室の鍵の貸出には、校務支援員の方のご協力をいただいています。現在の校務支援員の方たちは、本校の卒業生でもあり、よく事情をおわかりなので、生徒・教職員のフォローのみならず、新しい提案をいただくことも少なくありません。本校にとって、なくてはならない頼もしいスタッフです。

本校は、明日の秋期休業最終日と7日(土)〜9日(月・祝)の3連休を経て、10日(火)より後期を始めてまいります。

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エレガントに。〜令和5年度前期を終えて〜

4月の着任から半年が経ちました。この間、保護者の皆さま、この校舎に関わる団体等の方々、地元城巽自治連合会関係の皆さま、同窓会・卒業生の皆さまに不行届きをご寛如いただきながら、応援を頂戴いたしましたことに、心より御礼申し上げます。本当にありがとうございます。

生徒へは、終業式に、プロの意識をもって高みをめざしながら、高校生の今しかできない表現を追究する演奏(それは一回性のかけがえのない一瞬)、をたくさん聴かせてもらったこと、それを支える堀音らしい学びの場面を日常に垣間見させてもらえたことに感謝を伝えました。

また、高校生はやはり可能性のかたまり。堀音生はとびきりの感受性と集中力を持っている、と肌で感じる半年でもありました。入学式の式辞で生徒みなにお願いした、「自分の呼吸のリズムを持ち、そして多様な他者と呼吸をあわせていける力を育んでほしい」ということを、仲間同士いろいろな形で実現している。そういうことを感じる場面も多くあったことも報告しました。それに続けて、私から生徒たちに以下のような1つのお願いをしました。

この秋休み、そして後期の時間、「わかったふうになる」ことをお願いしたい。これは「しったかぶりをする」という意味ではない。「わかろうとする」とイコールだし、もっと言えば「わからないという感覚を拒まない、できれば心地よくたゆたう」とも言い換えたい。

あなた方は、音楽というカテゴリーの中ではこれをうまく実践していると感心している。校外の音楽の高いレベルのプロから直接教えを得る機会がたくさんある。佐渡裕先生はもちろん、特設講座や公開レッスンの先生方のおっしゃることはとても奥深い。マインドのお話の中でも、人生経験の浅いあなた方高校生に対して、音楽を志す未来ある人として、完全に大人扱いしてとても深いことをお伝えになるし、逆説的な表現も容赦なくお使いになる。多分そのすべてを理解することは難しいはず。でもあなた方は、「わかったふうになる」力を持っている。今の自分の音楽に引き寄せて、自分なりに「わかった」と消化できるところは消化するうえで、消化しきれない部分も受け入れつつ、その後の宿題として心と頭と身体のどこかにキープしている、そしてどうも確実に栄養として取り込んでいる。そんなふうに見えている。

では、音楽と少し距離があると感じていることに対してはどうだろう。学校の普通教科でも(3年生は共通テストの勉強でも)、美術鑑賞でも読書でも、映画鑑賞でも、「わかったふうになる」時間、「わからないという感覚を拒まない、できれば心地よくたゆたう」機会を持ってほしいと。

そして、その機会を与えてくれる絶好の機会として、京都市教育委員会と京都大学の連携で、11月11日(土)午後 京都大学にて実施の「京都大学2023」の参加を呼びかけました。京都大学の8人の院生が講師となって分科会を持ち、それぞれ自分の研究テーマのおもしろさや、自分の高校時代についてなどを話したり、対話をしたりという機会です。今年度、2年生と3年生が授業を受けている、本校理科の非常勤講師 古田 悠馬先生も講師のおひとりです。
分科会には、音楽を志す堀音生が自分事としてとらえるべきテーマ−例えば科学技術とヒトは、社会は、どう関係性を持っていくのか など−がいくつもあります。若い研究者のお話は自分の常識や知識をぐんと超えて、難解なところもあるかもしれない。だからこそ「わかったふうになる」ことで世界が広がります。

もう一つこの京大研修の魅力は、京都市立高校の他の学校の生徒たちと触れ合えることです。ぜひ堀音生の人間的な魅力を知ってもらって、この人の演奏を聴きたい、ホリオンの演奏会に行ってみたいというファンを発掘してほしいと思う、ということも伝えました。自分の魅力で演奏会に足をはこんでもらう、クラシック音楽を発信する、このことは京大研修に限らず意識を持っていてほしいところです。

「わかったふうになる」ということを別の面からみると、「自分をひらく」ということかもしれません。かたくなにならない、自分を閉ざさないということともいえるかもしれません。そういう世界への向き合い方も、私は「エレガント」な姿であると考えます。自分を開いていると、むこうからいろんなものが自分に飛び込んできます。今日から始まった秋期休業中、そして後期と、そんな経験をたくさんしてほしいと願っています。そして、私自身もそうあろうと思います。

堀音に関わる全ての皆さまの、生徒たちへの、また本校への応援を、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
                                 校長 中村 陸子   


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