昨日,1月17日,避難訓練を行いました。ただし,このオミクロン株の感染拡大を受け,全員グラウンドに集まっての訓練は回避せざるを得ませんでした。教室で,体を守る訓練だけを行いましたが,みなさんどうだったでしょうか?
その後,校長先生からお話をいただき,さらに,スライドや動画を見ながら防災について考えました。以下に,校長先生のお話を掲載します。なぜ,日頃から防災について考えるのか,訓練に取り組む必要があるのか,改めて考えてみましょう。
「阪神・淡路大震災を通して伝えたいこと」
今日は阪神・淡路大震災が起きて27年目となります。この地震で犠牲になられた方は6434名。尊い命が奪われたとても悲しい日です。
今,地震が起きたという想定で,机の下に身を隠してもらいました。
みなさんはどのような事を考えながら,机の下にいたでしょうか。もちろん訓練なので床は揺れず,周囲に置いてあるものは倒れず,静けさの中にいたと思います。でも実際に大地震が起きたのならば,このようなものではありません。いつおさまるかわからない揺れの中,悲鳴を上げ恐怖におののく時が流れます。そして揺れがおさまり,机の下から出てみると,教室の中はぐちゃぐちゃに。その時に思うことは「何でこんな事が起こったんやろう」「家族はどうしてる?」「家はどうなってる?」そんな時にも大きな余震はやってきます。
今から27年前の1月17日午前5時46分,マグニチュード7.3の巨大地震が起こりました。私もその日の朝は,今まで経験したことがない大きな揺れで目を覚ましました。ただただ恐ろしかったのですが,横で寝ていた3歳と2歳の子どもはスヤスヤと眠ってくれていて「ほっ」としたことを覚えています。一定の揺れが収まったのでテレビをつけると地震速報がひっきりなしに流れています。時間の経過に伴い,画面には被災地の悲惨な状況が映し出され,言葉を失っていました。
1月16日の夜,「おやすみ」と言葉を交わし,明日も当たり前に会えると思っていた家族が家屋の下敷きや火災で命を落としてしまった。二度と会えない悲しさを抱えながら,人生を歩まれている方はたくさんいらっしゃいます。「なぜ救ってあげられなかったのか…」と自分で自分を責め続け,今を生きておられる方もいらっしゃいます。
先日あるテレビで震災を幼い時に経験した方々が,現在語り部として震災の恐ろしさと防災の大切さを伝えておられました。その方々は両親や兄弟を亡くしておられました。悲しみを乗り越え自分達にできることは「伝える」ということ。その方々の行動に頭が下がりました。
災害は人の命を一瞬で奪います。10年前の東日本大震災はみなさんの記憶にも残っている事と思います。昨日も南太平洋・トンガ沖の海底火山が噴火し,日本列島にも津波注意報や警報が発令されました。前回の避難訓練の時にもお話しをしましたが,近い将来南海トラフ地震は起こりうると予測されていて,被害は甚大であると言われています。
いつどこで起こるかわからない自然災害について,日頃から備えておくことはとても大事です。
この寒い時にもし大地震が起こり,電気やガス・水道がストップしたらどうなるか。しかもコロナ渦であり避難場所に大勢の人が集まることはとても心配です。どのように対応をすべきか,今日家に帰って,家族の方々と話しをしてみることも大切な防災です。準備もできることから始めてみてはどうでしょうか。ちなみに私は昨日,カセットボンベを普段使い用+備蓄用の分を購入しました。
私達は生きたくても生きられなかった人達の分まで,そして「生かされている命」を大切にして
これからも毎日を一生懸命に過ごしていきましょう。
最後に震災で犠牲になられた方々のご冥福を静かにお祈りしたいと思います。
席に座ったままで,姿勢を正しましょう。 黙とう。
これで私からの話しを終わります。
→「阪神・淡路大震災を通して伝えたいこと」