5月3日は憲法記念日でした。1947年5月3日に日本国憲法が施行されたことを記念して制定された日です。
みなさんは単なる祝日だと思っていませんか?
そして今日の朝学活で,校長先生からこの憲法記念日に関してのお話がありました。
「今日は憲法月間ということで,みなさんに「日本国憲法」についての話をしますが,憲法にからめて,最近校長先生が見聞きした,話を一つ紹介したいと思います。
先日の朝,校門の前を通っていかれた,近衛の卒業生の方が,校門に立っておられる先生にこんな言葉をかけていかれました。「いつも,工事の警備員さんが毎朝,掃除してくださるので,最近,近衛中の前を歩いていて気持ちがいいんです。」と。
みなさんは,半年ほど前から,みなさんの登校時,校門付近の歩道がきれいになっているのに気づいているでしょうか。校門側の歩道だけでなく,反対の京都大学側まできれいになっています。
実は,現在,体育館の工事をしていますが,その警備員さんが毎朝,掃除してくださっているのです。もちろん,これは警備員さんの本来の仕事ではありませんが,近衛中のみんなが気持ちよく登校出来るようにと,毎朝してくださっているのです。
人は心の余裕がないと,人の親切や優しさに気づきません。校門前を通っていかれる卒業生の方は,その警備員さんの親切に気づいておられたのでしょう。また,その話を聞かれた先生はすぐに警備員さんのところに行き,卒業生の方が感謝されていた,とお伝えしていました。
日本国憲法の第十二条にこんな言葉があります。「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負う。」とあります。つまり,自分の権利ばかり主張するのではなく,みんなのために何が出来るかを考える責任もあるのですよ。という意味です。
みんなのために掃除してくださっている警備員の方,それに気づける人,また,そのことを感謝できる人,そんな近衛中の生徒であって欲しいと思います。近衛中の学校教育目標の小テーマに「社会や人とのつながりを大切にし」とあります。今日を機に,一度,みなさんの家族,先生,友達を改めて見てください。みんなのために何が出来るかを考えてくれている人がいるはずです。そして,みなさんも自分が社会や人とつながっていることを実感して欲しいと思います。」
校長先生のお話は以上でした。
憲法というと難しく思うかもしれませんが,校長先生のお話は,身近な出来事を取りいれた,とても分かりやすいお話でしたね。
「みんなのために何が出来るか」これからの学校生活で,ぜひ一人ひとり考えてみてくださいね。
1年生の教室で,担任の先生が「憲法というのは,この国の中で一番大切なルールです。また一緒に勉強していこう。」と話されていました。
みんなの眼差しは真剣でした。
写真は1年の各クラスの様子です。