朝,校門に立っていると,子ども達が見つけた素敵なものを見せてくれます。セミの抜け殻,赤ちゃんダンゴムシ,などなど。今日は1年生の女の子が「家に咲いていて可愛かったから,校長先生にあげる。」と摘んできた花をくれました。
セミの抜け殻も,ダンゴムシも,今日のお花も,子ども達は大事に大事に手のひらに包んで持ってくるのです。小さな生き物を愛おしむ様子が素敵で,心が晴れやかになります。
教室を回っていると,素敵な場面に必ず出会います。
その中の一つ,2年生の算数「長さ」の学習での場面。4cm5mm+4cmの計算の仕方を考える活動でした。ほとんどの子は,同じ単位どうしを足すから8cm5mmと答えます。でも,それに納得できない子がいます。4と5と4で13。なぜ13cmではいけないのかと言うわけです。2年生で「同じ単位同士を足す意味」を理解することは確かに難しい。そして,双方が言う理由がよく分からず,??という表情の子も数名。この話し合い,どうなるのかなと見ていて楽しくなり,つい「ええなあ,面白いなあ。」と声に出してしまいました。担任も無理にまとめずニコニコと見守っています。
子ども達は,何とかその子に分かってもらおうと必死です。色々な子が友達の意見に付け加えや言い換えをして参加してきます。そうしている内に,どちらが正解か分からなかった子が「分かった!」と手を挙げてきました。そして,全員が理解できたところで授業終了。
自分の言葉で一生懸命説明する子ども達,ここは子どもに任せようと時々軌道修正しながら見守る担任,飛び交う意見を聞いている内に分かった!と目を輝かせる子。「分からへん」ことを大事にしたことで,「分かる」喜びがみんなの中に共有できました。
紫明小が目指す「認め合い学び合う」姿の一つです。どの学級も,それぞれに合ったやり方で学び合いの姿を目指しています。こういう「素敵」も見ることができるので,教室回りは楽しいです。