京都市立学校・幼稚園
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7月20日(土)、学校説明会を開催しました。多数のご来場、ありがとうございました!         

ワケありちりめんじゃこ

 小さい時からちりめんじゃこが好きでよく食べていた。今もよく食べている。先日、ふと感じたのだが、以前食べていたちりめんじゃこと最近のそれとはかなり違っていることに気づいた。
 子どものころ食べていたちりめんじゃこは、形が不揃いで、大き目なものから小さなものまでさまざまな大きさのじゃこたちだった。さらに赤い小エビが何匹か入っていた。子どものころ、食べるときには、大きなじゃこから小さなじゃこをお皿の上に大きさ順に並べながら、小さい方から順番に食べていた。変わった食べ方をしていた。これが好きだった。そして何よりもうれしかったのが、じゃこではなく、赤い小エビだった。たくさんのちりめんじゃこの中から赤い小さな小エビを見つけ出し、それもお皿の上に並べてから食べていた。赤い小エビを見つけた時のうれしさ、ボーナス感は何物にもたとえようのないものだった。今でも覚えている。
 ところが、最近食べているちりめんじゃこは大きさがほぼ均等になっていて、さらに赤い小エビがほとんど見つけられないのだ。なんでだろうと考えてみたのだが、おそらく意図的にそうしているのではないかと考えた。他のさまざまな商品にしても、「不揃い」は敬遠されがちだ。形を整えてきれいに並べるものが、美しく良い印象を与える。確かに私たちはいつからか「不揃い」を敬遠するようになったようだ。なるほど少しずつ整えられた商品、整然とした見た目がよりよいものという価値観になっていたのだろう。だから、ちりめんじゃこを食べ続けてきたが、私も気がつかないうちにそういう価値観に慣れてしまっていたのだろう。

 そんなことを考えていたある日、スーパーでちりめんじゃこを買おうと棚を探していたら、ちりめんじゃこがたくさん並べてある中に、量がそこそこありながらも他のものより安いちりめんじゃこがあった。お得やなぁ、なんでだろう、と思ってパッケージをよく見たら、「ワケありちりめんじゃこ」と書いてあった。ワケありって、ちりめんじゃこにワケありなんてあるのか、なんだろうと思ってよく見てみると、「不揃いちりめんじゃこ」だったのだ。大き目なものから小さなものまでバラバラだった。だからワケありで安くなっていたのだ。私はお得感よりも求めていたものが予期せず目の前に現れ、「これだ!」と思ってニンマリほくそ笑んだ。それは幼いころ食べていたちりめんじゃこだったからだ。すぐに2パック買い物カゴに入れた。
 家に帰って昔のようにお皿の上に大きさ順に並べてみた。これがきれいに大きい方から小さい方にきれいに大きさ順に並べられるのだ。しかも赤い小エビも入っている。なんとちっちゃなタコちゃんとカワハギちゃんまで見つけた。「不揃い万歳!」幸せな夜だった。


 それからしばらく経ったある日、ちりめんじゃこを買おうと棚を見ていると、びっくりするものがあった。それは「小エビ入りちりめんじゃこ」と書いてあり、見てみると形の整ったちりめんじゃこの中に、「入れました」と主張しているように「赤い小エビ」がまとまって入れられていた。じゃこと混ざっているのではなく、じゃこの中に小エビが注入されているというものだった。自然の流れだったものが、意図されたものに作り上げられていた。現代の商品であればそれは当たり前であり、当然の商品開発だ。なんの責められる点はない。が、ちりめんじゃこの歴史を体感した(自分ではそう思っている)私としては、違和感を覚えるのだ。それはちりめんじゃこを提供していただいている主体の責任ではなく、求める私たちのニーズに沿って、それは変化していったと思う。「きれい」「そろっている」「整えられている」「プラスのお得感」などによって商品は作られていったのだろう。ニーズに沿った商品開発は当たり前だ。興味はあったが、その時は買い物カゴには入れなかった。一度買ってみようとは思っている。

 私たちの生きる社会は、いろんな人で構成されている。もちろん同じ目標達成のために集まったコミュニティはたくさんある。その中で一人ひとりの見方や考え方、価値観がその人数分だけ存在する。「ワケありじゃこ」状態だ。そこでお互いを認め合うことで、多様性のよさが表出してくる。大じゃこ、中じゃこ、小じゃこの主張、さらに小エビ、小タコや小カワハギの主張が化学反応をおこし、より良い方向性が見つかってくる。多様性にはイノベーションを引き起こすエネルギーが内在されていると思う。

 私たちはふだんのコミュニケーションにおいても「不揃い」を避けているのではないかと思うことがある。特に、SNSなど通信機器を活用したネット上でのコミュニケーションだ。そこではさまざまなコミュニティが形成されていて、「同じ考え」「同じ趣味」「同じ思い」の人たちの集まりとなっている。通信機器でのコミュニケーションも大切ではあるが、よく考えてみるとネットを通じてのコミュニケーションは、「同じ」がベースとなっている人たちとだけつながろうとしている傾向があるのではないか。それはもしかしたら、違った意見を持つことで傷つくことを恐れているからではないか。多様性を認めよう、受け入れようとすることはもちろん大切であるものの、その前に、自分が「違う」ことや「できない」ことで傷つくことを恐れるのだ。他者を認めようとする前に、傷つくことを恐れる若者たち。ネット社会がこれからも大きく複雑に広がっていく中で、私たちはこれまでのフェイス・トゥ・フェイスを大切にしながら、ワケありじゃこ状態をキープしなければならないのではないだろうか。


 学校長 谷内 秀一


花山天文台でのスタッフ活動

 京都市教育委員会が毎年、小学生の体験事業として「京都大学花山天文台小学生体験学習」を実施しています。堀川高校の生徒はこの事業にサポートスタッフとして参加し、協力しています。
 今年も、11月6日と7日の2日間、本校の生徒10名がスタッフとして参加し、天文台見学授業に訪れた小学生の体験学習をサポートしました。15人程度のグループに分かれてもらい、天文台の各施設を案内・誘導をしたり説明をしたりながら体験学習をすすめていきました。今年は本校生が4次元シアター(宇宙を立体視しながら、疑似宇宙旅行を楽しむ装置)の操作と説明も担当し、小学生と体験を通して交流することもできました。堀高生にとっては半日ずつの担当という短い時間でしたが、小学校の児童たちとも仲良くなり、充実した時間だったようです。

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【テニス部】京都府公立校大会団体戦で男女とも第3位!

11月9日(土)に、京都府公立高校テニス選手権大会団体戦の第二次予選(本戦)が、久御山高校テニスコートで行われました。夏季に行われた第一次予選では、本校テニス部が男女両チームともベスト4入りを果たしており、今回はその第一次予選を勝ち抜いた高校が一堂に会し、大変気迫のこもった試合展開となりました。

本校チームはこれまでの練習成果を十分に発揮し、男女とも京都府第3位という素晴らしい結果を残しました! 男女とも入賞を果たしたのは平成12年に本大会が始まって以来初めてのことです。また、女子チームは来年1月に行われる近畿大会への出場権をかけた順位戦において京都府第2位の洛北高校を破り、見事近畿大会への出場が決まりました!

今回も多くの保護者の方々に会場まで応援にかけつけていただきました。数々の励ましのお言葉をいただき、選手達にとって非常に大きな力になったことと思います。心より御礼申し上げます。

今後も堀川テニス部への応援を何卒よろしくお願いします!
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令和2年度 堀川高校 教員公募制度による募集要項

「京都市立堀川高等学校 教員公募制度による募集要項」を掲載しました。
下記のリンクよりご覧ください。

堀川高校 教員公募制度による募集要項

能楽鑑賞会

10月31日(木)17:30より金剛能楽堂で行われた、京都市立高校伝統文化体験 能楽鑑賞会(京都市教育委員会主催、一般社団法人京一商西京同窓会協賛)に希望生徒20名が参加しました。正式な能舞台でプロの狂言師・能楽師の方々のパフォーマンスをたっぷり見ることができました。プログラムは各校代表生徒が能舞台に白ソックスにはきかえて上がり、扇の扱いやすり足を実体験するコーナーに始まり、狂言「柿山伏」、能「黒塚」と続き、2時間あまりがあっという間でした。生徒たちは28日(月)に国語科主催の堀川オリジナル事前学習会で能や狂言の特徴や、“謡”や“笑い”の実際も体験したこともあって、当日の鑑賞の観点がとても良く、十分に楽しんでくれたようでした。自分たちの国の文化について深い理解を持つことが、グローバル社会の中でつよみとなることを、このような体験を通して少しずつ実感していく生徒たちです。
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行事予定
11/14 スクールカウンセラー来校日
11/16 PST(9:30〜16:00)  京大研修(午後)

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