3年生では、社会科公民の授業の中で、“裁判員制度”についての勉強をしています。その一環として、昨日29日には、ロールプレイング(役割演技)の手法を用いて、模擬裁判と評議(裁判官が判決の内容を相談して決めること)を実際に体験しました。
具体的には、今回は「ある放火事件」について、被告人と証人、弁護士、検察官の役をした生徒たちに、裁判のもようを演技してもらいました。その裁判のようすをクラス全員が見て体験し、その後、そのときの被告人への質問や証人尋問、検察官や弁護士の主張などをもとに、各班ごとにそれぞれの意見を交流し、「有罪か無罪か」また「その根拠」を話し合い、発表しました。
この授業は、本校の社会科教員が主導して行いましたが、途中、弁護士の方にも入っていただき、生徒たちが実体験した模擬裁判のやりとりについて、プロの弁護士のお立場で、評価をしていただき、また、アドバイスもいただきました。
日本で“裁判員制度”が始まってから、6年以上が経ちましたが、この制度は、国民の皆さんに裁判員として刑事裁判に参加してもらい、被告人が有罪かどうか、有罪の場合はどのような刑にするかを裁判官と一緒に決めてもらう制度です。現在、選挙権のある20歳以上の人(弁護士や法律の学者、その裁判の被告人の家族などは除く)の中からくじで裁判員の候補者が選ばれ、最終決定していきます。
だから皆さんも、いずれは裁判員をやることになるかもしれません。そのためにも、今回のような学習は必要だと考えています。
今日の授業の感想の中で、「先入観を持たないことが大切である」「1つの物事だけでなく、いろいろなことから判断することが必要である」「その人の人生を決めることなので、慎重に決めなければならない」「偏った感情に流されてはいけない」など、とても大事なことに気がついてくれました。
最後に、弁護士の方もおっしゃっていましたが、感想にもあったように、私たちが「先入観や偏見をもたず判断できる力」や「公平に物事を見れる力」をつけることが、裁判員として、法に基づく公正な裁判を保障できるのだということを忘れずにいたいです。
なお、今回は3年4組での授業となりましたが、来週11月4日までの間に、3年の各クラスで行われます。
下の写真は、その4組での授業のようすです。
弁護士の方の自己紹介と模擬裁判の場面です。
[追記]本日の1年生の“1日福祉体験”順調に進み、無事終了しました。お疲れ様!
また、11月6日(金)5・6限には、「ソフィアがやってきた!」(京都新聞社事業)の講演・取材があります。
これは2年生の“チャレンジ体験”に向けた取組の一環として、「実社会で働く人たちから学ぶ」という目的で行うものです。
ここでは、京都でもっとも古い、老舗の西陣織の会社を経営されている方を講師にお迎えして、お話ししていただくことになっています。
この事業は、「保護者等の参観はご遠慮願います」と言われていますので、ご了承ください。
(後日、このときのようすは、京都新聞日曜版に掲載されますので、そちらをお楽しみに!)