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最新更新日:2025/07/18 |
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山の家の活動より 木はがき h25/7/1
5年生の保護者の皆様の家には山の家からの木はがきが届いていることと思います。その木はがきは以下のようにして児童が書いたものです。
山の家3日目の夜は,木はがき(うすいはがき大の木の板ではがきとして使える〒番号を書く欄などが印刷されたもの)に山の家のことを書くというプログラムでした。 5年生担任は3日目の降雨のため4日目のプログラムが変更となりその準備にはいりましたので,私が指導をすることにしました。 2つの制約がありました。1つめは,木はがきは(一度書くと消しゴムでも跡が残るので)失敗ができないことです。2つめは, (3日目の夜下山する先生にこのはがきを渡して,郵便局にて投函しないと児童が帰宅するまでにはがきが各家庭につかないので)1時間程度で全員が文面を書き終えないといけないということ。 そのため,「失敗を極力減らすこと」「1時間のうちに誰もが書けるようにしてやること」の二つを意識して活動をすすめました。 失敗を極力減らすことは,比較的簡単です。下書きをすればよいのです。木はがきを下書き用の紙(山の家のしおりの空きページを使いました)にのせて,まわりをなぞれば,ちょうど,はがき大の枠ができます。そこに下書きをさせます。 難しいのは,1時間のうちに誰もが書けるようにすることです。何も指導しなくても7割の児童は書けます。しかし3割の児童は何を書いていいのか困ってしまいます。書き方の指導が必要です。 一般の作文と違って,山の家の体験をしている児童は,書くネタはたくさんあります。それをどう表現したら良いのかがわかりません。それを明確にしてやればよいのです。 「誰に対して書くのか決めましょう」これで,少しはっきりしてきます。保護者の方なのか,自分の弟や妹なのか。兄なのか姉なのか。 しおりに誰に書くのかメモさせました。 「山の家の何について伝えたいのか決めましょう。」 3つのことを例示しました。山の家の様子を伝えたいのか,山の家に家族一緒に行きたいことを伝えたいのか,山の家での自分の気持ちを伝えたいのかです。これでさらに書く内容がはっきりしてきます。実は,この3つは書き始めると混ざったものになるのですが,書くための入り口が決まると書きやすくなるものです。 「伝えたい人がしらないことを書きましょう。」このことが,肝心なポイントです。 「山の家に行きましたなどという言葉は不要です。お家の人はみんな知っています。」 「野外炊事中,煙で目が痛くてたまらなかったこと,テントで泊まった時の雨音のこと,お昼ご飯のバイキングで選んだもののこと,朝の眠たさそんな自分が感じたことが知らないことです。そんなことを書きましょう。思いついたことをメモしましょう。」 およそそんなことを説明しメモさせました。 そこまでやって,しおりに書いておいたはがき大の囲みに下書きです。書けない児童にヒントを伝えるため見て回ります。他の先生やボランティアの方にもサポートしていただきました。 下書きのできた児童には木はがきに清書です。 全部できた児童には,しおりに書けなかったことを付け足しておくように伝えておきます。 書けない児童には,ヒントを出して回ります。時には全体に指示もします。 児童「最初になんと書いたらいいのですか」 私「読んでほしい人の名前を書きます。お父さんお母さんへなど」 児童「全部書ききれないのですがどうしたらいいのですか。」 私「続きは家に帰ったら話しますと書けばいいのです。」 児童「失敗したのですが。」 私「失敗をイラストにしたらいい。」 児童「何をかいたらいいかわからないのですが。」 私「今,山の家で思い浮かぶことは何?まずそれを書いてみよう。その次に浮かんだことがあれば,それを書くといい。」 1時間たって,9割の児童が書けました。しかし,1割の児童は書いている途中です。。そこで10分間トイレ休憩。その間に書くように指示。10分後,かけていなかった児童は1名でした。その児童も3日目の振り返りをしている間に書き終わり,全員分を回収し,下山する先生に手渡しました。5年生の担任が行っても同様の指導をしたはずです。 5年生の保護者の皆さんへ届いた木はがきはこのようにして出来上がったのです。 |
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