9月8日、大阪大学第16代総長、現在大谷大学文学部教授の鷲田清一氏を講師にお招きし、本校1年生全生徒、2・3年生希望者、保護者・一般の方を対象に講演会を行いました。鷲田先生による本校での講演は5回目で、今回も大盛況、多くの参加者にお越しいただき、質問も多く飛び交いました。
「能力とは何か??できる・できないを仕分ける前に」をテーマに、専門分野である哲学の観点から、大阪大学総長のご経験から、現代社会で私たちが本当に必要な能力は何なのかお話しされました。「できないことを通して初めてできるようになること」「普通とはどういうことか」「自分の存在とは」など抽象的な事柄を、小説やテレビドラマ、芸術などの具体例と結びつけて説明してくださいました。また、東日本大震災の教訓として、「何でも食べられる」「どこでも寝られる」「誰とでも友達になれる」という大切な3つの能力を教えていただきました。
講演会の後に行われた座談会では20数名の生徒が参加し、多角的なものの見方、地域連携のあり方などについて鷲田先生と共に熱く語り合いました。座談会終了後、興奮冷めやらぬ様子で「時間が足りなかった」「また、こういう機会を得たい」等、目を輝かせて話していた生徒たちが非常に印象的でした。
14期生にとって2回目のコミュニティーカレッジ講演会となります。第1回の西先生によるストレスについての理系講演会に引き続き、哲学についての鷲田先生の講演会は、文理選択を控えた14期生にとって、自らの将来について考えるヒントになったことでしょう。今後は、個々の進路希望を胸に生徒たち一人ひとり、高みをめざして高校生活を過ごしていきます。
写真上:講演会
写真中:質疑応答
写真下:座談会