京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2025/07/05
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学校教育目標 「自律・貢献・志」 〜学ぶ楽しさを知り、自ら未来を切り拓く生徒〜

ひとりごと 16

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「無知の知 汝自らを知れ」

 おっと今日の出だしはアカデミックです。「迷っているの」「疲れたの」ではありませんのでご安心を。私はこう見えても(どう見えているのかは知りませんが)高校時代の倫社(倫理社会)という教科が好きでした。成績はよくなかったのですが,先生が話される不思議な世界観がなぜか好きでした。そのときに学んだこの「無知の知 汝自らを知れ」というソクラテスの言葉がずっと頭(心)に残っているのです。
 私はずっと劣等感とつきあってきました。根っからの負けず嫌いで,傍から見れば向上心に姿を変え,おだてられ木に登った口です。私はスペシャリストにめっぽう弱く,野球部の顧問をしていた時も,中学時代しか野球をした事がないことが劣等感となり,「本チャン」と言われる先生に劣等感を覚えていました。だからその先生に負けない分野である「審判」を頑張りました。またスポーツのスペシャリストに憧れ,基礎スキーの資格も取りました。楽器を買い,音楽を再開したときも同様です。負けたくないからできる限りの練習をしました。しかし,どこまで行っても「その道のスペシャリスト」はその先に山ほどいる事を,その都度思い知らされてきました。「この先の目標まで行けば何か見えるかもしれない」と,そこまで行くのですが,そこでまた,まだまだ先がある事を知る。やればやるほど,先にいるスペシャリストは山ほどいるし,行き着く先は遥か彼方であることを知るのです。
 「私にはまだまだできないことがある。足らないことがある。私より凄い人がたくさんいる。」と知る事は「諦めて慰める」事ではないのです。「自信と傲慢」「卑屈と謙遜」紙一重で裏腹な,微妙な,でも確かな違いですよね。「少しでも前進したい。前進する中で,自分の役割や,自分にしかできない事,自分に与えられた役目を見つけたい」と思えるようになったのは,そんなに昔のことではありません。やっぱり悔しいし,情けないし,羨ましいし。隣の芝はやっぱり青いのですよ。でも「無知を知る事」「できない事を知ること」は「これからまだ知ることを知る」「できる事を知る」「自分自身を知る」ことなのだと腑で思えるようになってきました。生徒たちにはずっと言っているのに,自分の腑で思えるまでには経験が必要ですね。
 実りの秋です。運動会,合唱コンクール,文化祭,秋の大会,カップ戦,演奏会,美術展,読書等など,色々な実りの可能性のある季節です。全てがオールマイティーにできる人などありません。自分にできる事とできない事,自分が不得意なことや得意になりたい事,自分がみんなの中で担いたい役割や担わなくてはいけない役割,できた事,できなかった事,やって行きたいこと,向かって行きたい方向などなど。あるがままの自らを知って,自らの可能性を見つけて,次の歩みだす方向を見つけて生きましょう。
「無知の知 汝自らを知れ」 私も自らを見つめてみよう・・。哲学の秋かな・・。

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