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最新更新日:2025/07/04 |
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筆者の独り言 9![]() この言葉は,プロ野球選手である野村克也氏が,現役を引退するときに言われた言葉だと記憶しています。野村氏は,私と同じ高校の出身で,大先輩でもあります。ただ同じ時代を過ごしたわけではありませんし,高校時代の彼は野球部,私は吹奏楽部でしたので氏は私のことなど知る由もありません。 野村氏は,プロ生活を当時の南海ホークスのテスト生としてスタートします。ドラフトの1位指名を受け,華々しくプロの球界へデビューしたわけではありません。しかし氏は野球の技術以外に優れた才能を持っており,情報収集の力は桁外れだったようです。それは当時「野村のつぶやき」として打者を悩ませたそうです。彼は,バッターボックスに立った選手に,集めてきた情報を駆使し,バッティングに必要なピッチャーや投球への集中力,タイミングを崩して行きました。余談ですが,このつぶやきが通用しなかった選手が2人いたそうです。どちらもジャイアンツの選手で,世界的にも有名な2人です。一人は長島茂雄選手,もう一人は王貞治選手です。王選手はそのずば抜けた集中力で,野村氏のつぶやく声は,一切耳に届いていなかったそうです。また,長島選手は,一種独特な自分の世界を持っていて,野村氏のつぶやきに答える長島選手のそれは,まったく文脈が通っておらずチグハグで,これもまたタイミングをずらす役には立たなかったそうです。 現役を退いたあとも監督としてユニフォームを着続け,阪神タイガースや東北楽天イーグルスなどの監督として活躍をされていました。楽天での野村氏の「ボヤキ」は毎回スポーツ紙の良き材料となりました。「マー君 神の子 不思議の子」などの野村語録は野球ファンならずともついつい興味を持ってしまいます。 その野村氏が言った「生涯一捕手」。氏に直接聞いたわけではありませんので,その真意はわかりません。私なりの解釈になるのをお許しください。氏は監督時代ID野球の言葉ができたほどの情報収集家であり,それは選手時代からの氏の一本の流れです。氏はそのことも含め監督でありながらも「選手目線」を大切にしたかったのではないでしょうか。監督として管理者としての目線も大切にしながらも,選手としての目線も大切にしたのではないかと思うのです。 私は,この仕事について幸か不幸か「野球部」の顧問としてやってきました(本当は吹奏楽がやりたくてこの職を選んだのですが)。ややもすると,野球部の顧問(監督)は,(私だけなのかもしれませんが)自由に動く選手が心地よく感じ,監督の立場にあぐらをかいている自分に気づくことがあります。動くのは選手であり,活動し主役となるのは選手です。その選手(生徒)が生き生きと活躍をし,野球から様々なことを学び,生涯スポーツとしての野球をも大切にしてくれる,野球というスポーツに人生の豊かさを見出してくれることを私は大切だと思うのです。そのことをふと忘れている自分に気づき,この「生涯一捕手」を思い出すのです。選手の目線で見て監督として指示を出す。これが私が心がけてきたことです。私はずっと生徒と一緒にボールを追ってきました。吹奏楽に関わらせていただいている今も,演奏者として有り続け,努力を続けることが大切だと感じています。いつでも「生涯一捕手」「生涯一演奏者」であり続けたいと思うのです。ただ「それでは勝てるチームやバンドが作れないだろう」という批判があるのも事実ですし,そのこと自体,ある意味正解だとも思います。でも私はそうはしたくなかったのです。 今現在,この立場にいても同様のことを感じます。管理職は職員・担任の目線で,担任・職員は生徒や保護者の目線で物を見て,監督者・アドバイザーとして行動する。親の立場もどうでしょう。「親」は「木の上に立って見る」という漢字になぞらえて,子供より上の立場から,一段高い目線で見て,子供を導くのだとよく言われます。確かにそうだとも思います。子供と同じ目線で,同じように感情をぶつけ合っても仕方がありません。ただ,子供の目線で物を見て,大人の立場で支持を出すことが大切だと思うのです。虐待や,体罰等の間違った,また歪んだ立場認識のために,子供たちがうまく育っていないことはないでしょうか。 「生涯一捕手」「生涯一演奏者」「生涯一教師」「生涯一人間」 オリンピック,プロ野球,高校野球とスポーツが華やかなこの時期,ふとこんなことを考えました。またどこかで,何かの話題にしてもらえたらと思います。 トウモロコシの収穫です![]() そんな中,育成学級で育てている夏野菜が実をつけました。今日は,トウモロコシを収穫しました。髭が茶色くなり,収穫の時期がそろそろだと私たちに告げてくれていました。一生懸命に育てたトウモロコシです。きっと,スーパーで買ってきたものより,数倍おいしいとおもいますよ。 ![]() 陸上競技 近畿大会終わる![]() 3m20cmからのスタート。普段なら難なくクリアしていたバーの高さだったそうです。でも,近畿大会というステージ,周りの選手の空気,さまざまな要因が絡み合うのが陸上競技です。彼は,この3m20cmをクリアすることができませんでした。 いいじゃないですか。近畿大会という大舞台に参加し,緊張をし,普段の力が出せなかった。これからもたくさんありますよ。この経験を一つずつ自分の力にしていけばいいのです。同じ高さのバーが,シチュエーションによって明らかに変わってしまう。飲まれてしまった自分。いつもの力の半分も出せなかった自分。いろんな自分が今の自分です。大切に愛しみましょう。 君にとって,この夏はいい夏でしたか。色々な事が宝物になりましたか。記憶に残る夏になりましたか。 今年の夏の記憶が,君にとって,いつまでもいつまでも心に残る,暖かな,甘酸っぱい思いでとなりますように,私は心から祈って止みません。 お疲れ様でした。 吹奏楽コンクール 銀賞を受賞![]() ![]() ![]() そして,本校の吹奏楽部は「銀賞」をいただくことができました。朝早くから,12分のために準備をしてくれていたOGのみなさん。保護者の皆様。ありがとうございました。 吹奏楽部の夏![]() コンクールは,演奏をするだけではなく,決められた時間内で打楽器を運び込み,セッティングをし,演奏が終われば搬出をします。せっかく舞台裏でチューニングをしても,持ち方,運び方が悪いと,舞台にセッティングしたときに音程がくるってしまいます。今朝も,昨年卒業をしたOGがたくさん楽器運びの応援に駆けつけてくれました。舞台の裏のモニターで,後輩の演奏を食い入るように,そして心配そうに見つめていた先輩たち。昨年の自分たちの舞台を重ね合わせていたのでしょうね。たくさんの人たちの支えと思いがあっての演奏ができるのです。感謝です。 緊張からか「お腹が痛い・・・」とトイレに駆け込む生徒や,本番が近づくにつれ,顔が青くなり,笑いが引きつってしまっている生徒。本当にいい経験ですね。3年生はこの舞台が最後です。本当にご苦労さまでした。これからも,音楽をづっとづっと続けて欲しいなと私は心の中で願っています。 今日の結果は,夕方(6時頃)に発表されます。 ![]() 筆者の独り言 8![]() 夏休みに入り,HPの更新間隔が圧倒的に短くなりました。ましてや「筆者の独り言」が数日で更新されている。もしかして他に仕事がないのか? 夏休みは教師は暇なのか? と思わないでください。余裕ができたのだと思っていただけるとありがたいのです。ただ,夏休みに入って,家庭や地域で子供たちと顔を合わしたり,話をしたりする機会が増える(増えて欲しいのですが)と思います。その時に,話題にしてもらったり,一緒に考えてもらったり,あるいは大人同士の会話の種になってもらえたら嬉しいと思い,日頃考えていることや生徒たちを見ていて思うことをこの夏休みの機会に更新しています。そんな風にプラスに使っていただけると嬉しく思います。 さて,部活動も代替わりをし,学校では新チームが続々とスタートしています。このHPでもたびたび紹介しているように,陸上部と柔道部は,まだ試合を残していますし,吹奏楽部は8月1日から「吹奏楽コンクール」が始まっています。ちなみに,本校の吹奏楽部は,今週の土曜日(4日)の午前9時45分から,京都コンサートホールでコンクールを戦います。音楽に「戦う」という言葉が似つかわしいのかどうかは別にして,コンクールなのですから,金・銀・銅と勝負が決まり,近畿大会への出場校も選ばれます。多くの中学校の吹奏楽部は,このコンクールか文化祭を最後に3年生が引退をします。本校ではコンクールを最後に3年生は引退をします。 この一球は絶対無二の一球なり されば身心を挙げて一打すべし この一球一打に技を磨き体力を鍛へ 精神力を養ふべきなり この一打に今の自己を発揮すべし これを庭球する心といふ あまりにも有名な名分ですが,これは早稲田大学のテニス部OBの福田雅之助が部に贈ったもので,現在も部室には額にいれた直筆の全文が飾られているそうです。 この言葉は,スポーツのみならず,芸術でも,人との出会いでも,人生においての真理であると思います。私が野球や吹奏楽に没頭していた頃は,この言葉は重みを持って腑に落ちていました。ところが,現代の子供たちを見ていると,この一球やこの一音やこの出会いに「二度とない,二度と戻らない,無二の」重みを感じていないのではないかと思えることがあります。デジタル化が進み,電子機器は子供たちの周りを埋め尽くしています。何かあったらリセットすればいいし再起動するば元に戻せる。今やっているいることは,二度も三度も起こるし,飽きたら新しいものと交換(更新)すればいい。そんな新しい文化が子供たちの一球や一音,一つの出会いへの感覚を変えてしまっているように思えて仕方ないのです。 人には物の背後にある「思い」を感じる力があります。どんなに綺麗な宝石よりも,大切な人に,むかし縁日で買ってもらったビーズの指輪が大切であったり。綺麗で高価なぬいぐるみより,汗や手垢で汚れてしまっているクマのぬいぐるみがとっても大切だったりです。「執着する」ことが物の価値を上げていきます。この執着はある意味で多い方が豊かなのではないかと思うのです。そのために,取っ替え引っ替えできることより,取替がきかないいこの一球,二度と戻らないこの一音,何ものにも変えられないこの出会いに執着してほしいのです。 近畿大会を控えた選手諸君。コンクールを控えた吹奏楽部員。その一本は二度とない一本です。その一音は二度と戻らない一音です。大切に,思いを込めて戦ってください。それは「今この時」の練習も同じです。「今 この時」を大切に生きて欲しいし,私もそうありたいと心の底から思う今日の子頃です。 次の一勝を目指して。
近畿大会の出場を決めた柔道部の部員たち,1年生部員にとっては初めての大きな大会となります。道場では1年生を中心に寝技の稽古に汗を流していました。3年生部員はグラウンドで,鉄棒を使っての筋肉トレーニングに汗を流していました。3年生の2人に話を聞いたところ「目指すは全国大会での優勝です」と力強く答えてくれました。団体でも,1年生と3年生が出場します。2年生がいないため,3年生は1年生の経験の少なさをカバーしながらの戦いです。「1つでも上を目指して,厳しい状況で戦って行く事が,1年生の次の成長に繋がると思います。1年生にとって,近畿大会はいい経験になるとおもいます。」と3年生の選手が力強く答えてくれました。
また,同じグランドでは,これも近畿大会への出場を決めた棒高跳びの選手が,何本も何本も,丁寧にアプローチの練習をしていました。その頑張りを横で見ている後輩たち,府下大会や近畿大会に出場する選手を間近に見て練習する後輩,きっといい刺激になる事でしょう。 自分自身のためにも,後から続く後輩のためにも, 目指せ! 次の1勝!! ![]() ![]() ![]() |
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