植物の発芽には、「水」「空気」「適した温度」が必要なことを実験で確かめました。
予想では、土や日光も必要なのではないかと思うのですが、発芽だけだと土や日光は必要ないのです。いんげん豆の子葉にはでんぷんがふくまれています。これが、発芽の栄養に使われるから土(肥料)は必要ありませんし、これまで種は土の中にまきました。日光は必要ないところで発芽させていたのです。
では、植物の成長に日光や土(肥料)は必要なのでしょうか。教室で話し合いました。
日光についてはほぼ全員が必要と予想しました。その理由として,「適した温度をつくるために日光は必要である。」「光合成するために必要である。」「光合成したら空気も作る。植物には空気が必要。」等の理由が挙がりました。最後に「国語の教科書に『葉は太陽の光をより多く受けるために葉を平たくしている。』と書いてあった。日光が必要だからだ。」という理由を言いました。適した温度を作るためという理由は,これまで習ったことをもとに考えています(温度だけならストーブでもいいのかという反論がありますが,必要かどうかという理由なら間違ってはいません。)光合成は,まだ習ってはいませんが,どこかで誰かに教えてもらったのでしょう。国語の教科書の記述から,考えたのは,情報活用力が育っていると感じます。国語の教科書の「生き物は円柱形」の中から,二行の文章を思い出したのです。理科の学習は,他の教科はもちろんいろいろな生活経験を思い出しながら考えていくことが大切なのだと思います。
次に土(肥料)が必要かどうかについて話し合いました。こちらは意見が分かれました。必要という理由は,「今育てている緑のカーテンもインゲン豆もみんな土に植えているのだから。」「畑に植えるときも,間を空けて植えるのは,それだけ土が必要だということだ。」
必要でない理由は,「脱脂綿だけでこんなに大きくなっているから必要ない。」確かに脱脂綿,水だけで目の前にしっかりと育っているインゲン豆があります。「土は要らないけど,肥料はいると思います。弟が育てているトマトは,水だけで育てて時々肥料をやります。それでできるそうです。」すべての理由が,経験から考えたものでした。
実験で確かめるまえに,しっかりと考えることが大切なのです。