今から17年前の1月17日午前5時46分、淡路島北端を震源地とするM7.2の巨大地震が起こりました。洛西地域周辺でもかなり揺れ、家具が倒れ、食器等が激しく割れたり、塀や道路に亀裂が入るなど大きな被害をもたらしました。
そしてご承知の通り、昨年3月11日にはM9.0というこれまでに経験したことのない地震が宮城県沖で発生しました。これにより、東北地方の太平洋側を中心に津波による壊滅的な被害をもたらすとともに、原子力発電所からの放射能漏れ、放射能汚染というあってはならない事故まで引き起こし、多くの命が失われました。本当に痛ましい出来事であり、改めて自然の怖さ、自然の力の前での無力さを感じるとともに、人間のおごりや人間の愚かさについて思い知らされました。
先日1月11日の5限に、「もしも地震が起こったとき、自分の命を守るために私たちはどうすればよいのか」ということを考える1つの機会として、また、避難経路を確認する防災訓練の一環として、避難訓練(地震)を実施しました。
午後1時30分、「ただ今、地震が発生しています。速やかに机の下にもぐるなどして、身の安全を確保してください」という放送での合図により、避難訓練は開始されました。
その後、放送の指示で廊下に整列し、グランドへの避難が始まり、約5分半後には全学年が整列・点呼をすることができました。あいにく全体が集合し、教頭先生からの講評が始まろうとしたとき、それまでの小雨から雨・風が強まってきたため、急きょ教室へもどり、放送での講評に変更しました。
そのときの話の内容を載せておきます。
今日は東日本大震災が起こってちょうど10か月目にあたります。大きな被害とともに,多くの命(君たちと同世代の人たちも)が失われました。未だに行方不明となっている方々もおられます。
この場をお借りして、ご冥福をお祈りしたいと思います。
残念ながら、私たちの力で地震を防ぐことはできません。
でも今回の地震を通して、災害を最小限に防ぐために、自分の命を守るために、私たちが「何をしなければならないのか」、「何をしたらよいのか」ということについて、多くのことを学びました。
その中の1つは、『避難訓練』を真剣(真面目)に、何度も行ったことで、とっさに適切な判断、適切な行動ができ、多くの子どもたちの命を救うことができたということです。
今日の避難訓練は、放送があってからグランドに整列・点呼ができるまで5分30秒ほど(実際には5分27秒)かかりました。時間を考えれば、例年より少し遅いですが、まずまずの出来かなとは思います。
でも、みんなのグランドまでの動きや表情を見ていると「真剣さ」という点では十分ではなかったように感じました。
この「真剣さ」が地震に限らず、災害が起こったときの「生きる」、「死ぬ」の大きな分かれ道につながるのだということを覚えておいてください。
今から17年前の阪神淡路大震災では、ここ洛西周辺も大きな被害を受けました。この近くには過去に大きな地震を引き起こした断層が通っているといわれています。
地震を含め、災害はいつ起こるかわかりません。いつでも災害に備えられるよう、今日の避難訓練で「真剣さが足らなかったな」と感じた人は、もう一度、地震が起こったとき「どんな行動をとらなければならないのか」、「どんな行動をとれば命が守れるのか」を1つ1つ確認しておいてください。
それが、必ず自分のあるいは他人の命を守ることにつながります。
以上で、先生からの話は終わります。
講評を聞いた後、最後に担任の先生と振り返りをして、1時間足らずの避難訓練は終わりました。