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最新更新日:2025/03/07 |
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探究基礎 I 全体会(2011.9.28)![]() ![]() 体育祭(2011.9.23) その1
本校嵯峨野グラウンドにおいて、体育祭が行われました。
台風の影響で一日順延となってしまいましたが、当日は天候にも恵まれ、青空の下に歓声が響き渡りました。 (写真上)地球はまわる(パン食い競争) (写真中)借り物競走 (写真下)二人三脚 ![]() ![]() ![]() 体育祭 その2
(写真上)棒引き
(写真中)騎馬戦 (写真下)学年混合縦割りリレー ![]() ![]() ![]() 体育祭 その3
(写真上)玉入れ
(写真中)ムカデ競走 (写真下)みんなでJUMP(大縄跳び) ![]() ![]() ![]() ソウル![]() ![]() ○右は,10時過ぎに屋上から見た比叡山と雲 (カメラを持たないのでソウルの写真はありません。すみません) 9月21日は,台風15号による暴風警報が発令されたため臨時休校。朝から教育委員会に用事があったので,私は午後から学校に行きました。文字通りガランとした学校に教職員だけが普通にいるというのは妙な感じです。アトリウムに行っても,生徒の声は聞こえないし,当然気配も感じません。なんだか不思議な空間。今年,臨時休校はすでに二度経験しています。しかし,生徒のいない学校もまたオツなものだとうそぶいてはみても,実際にはどうも落ち着きません。 警報が解除されたあと,夕方になって2人の2年生が来ました。翌22日にある京都パレスライオンズクラブでの発表準備です。クラブのご厚意で,生徒にヨーロッパ研修の機会をいただきました。10月にストックホルムとロンドンに行くことになった2人が,翌日のクラブの例会で研修内容の説明をすることになっているので,一緒に行く教頭の指導を受けに来たのでした。どうぞと言われて,私も会議室で発表を聴きました。「それって,本当にそういうことが言えるの?」とか,「話に無理があるように思うなあ」とか,「どこで調べたの?」とか言って邪魔をしているようなものでしたが,2人は誠実に対応してくれます。そうこうしているうちに,PTA役員のみなさんがお見えになって定例の役員会。 夜遅く,22日から2泊3日で韓国へ行くための準備をしました。23日は台風で順延になった体育祭でしたが,私はソウルで会議があって出られません。挨拶は副校長がやってくれました。体育祭にいないのは初めてです。この話を受けた時に,もしも体育祭が順延になったらと思ってためらったのですが,いろいろな方から勧められて引き受けました。予感が的中してしまったことを悔しく思います。 2011 International Forum on Creative School Managementという催しに出席しました。日付のおかしくなった9月15日の19号の「月」で,「少々多忙にしていました」と書いたのは,この会議での発表原稿を用意するのに手間取っていたからです。なかなかのハードスケジュールでしたが,大変刺激的な経験をしました。会議の詳細については,いずれどこかで発表したいと思っています。 主催は,韓国政府の教育科学部とKEDI(韓国教育開発院)。日本で言えば,文部科学省と国立教育政策研究所ということになるでしょうか。会議に招かれた外国人は4人。ロンドン大学の教授,イギリスのロバートクラーク学校とアメリカの「壁のない」学校の校長,そして私です。韓国からはポサン高校という全寮制の高校の校長。さらに,OECDの上席研究員がパリからの同時中継で参加しました。教育活動と学校経営について発表し,そのあとでパネルディスカッション。 発表のはじめに,東日本大震災の被災地に向けた支援に対するお礼を言いました。最初から言おうと思っていたのではありませんでした。ただ,欧米のゲストと会って握手をしたときに,「元気を出してほしい。日本に期待している」と言われたことが強く印象に残っていました。緊張していたのに,自分でも思いがけないくらい自然に言葉が出ました。すると,会場の人たちから大きな拍手が起こりました。驚きました。これをどんなふうにして被災された方に届ければよいのかと戸惑うほどでした。 ソウルの人たちに,とてもよくしてもらいました。日本が好きだと微笑むKEDI院長。23日の朝から夕食会まで一緒だった2人の同時通訳。3日間随行して日程管理をしてくれたKEDIの研究員。休日なのに,金浦空港近くの学校を案内して韓国の高校事情を説明してくれた温和な校長。お昼においしい韓国料理をご馳走になりました。 行かなければわからないことがある,話さなければわからないことがある,という素朴な感動を覚えました。 そんなふうに感じることができたのは,行くにあたってさまざまに力を貸してくれた英語の教員や世界史の教員のおかげです。副校長や教頭も,「留守は大丈夫ですから楽しんできてください」と送り出してくれました。数多くの教職員から「気をつけて行ってらっしゃい」と声をかけてもらいました。いろいろな人に支えられているということを改めて実感した韓国行きです。 明日28日に探究基礎の全体会があります。半年間やってきた第1ステージHOPのまとめの会です。昨日のこと。「探究基礎委員が話したいと言っていますが,いいでしょうか」。担当している1年生の副主任がにこやかに言います。4人の1年生がやって来ました。 「全体会で話していただきたいのですが」 「どんなことを話しましょうか」 「ええっと,モチベーションを上げてもらえるような」 「ほう。だいたい何分くらいですか」 顔を見合わせて相談が始まりました。 「11時20分に終わる予定なので」 「でも時間が押したら」 「11時30分には終了しないと」 「そしたら5分くらいか」 「5分くらいです」 あれあれ。5分でモチベーションの上がる話。そういうことができれば,本が書けそうです。生徒は屈託なく難問を出してくれます。それはそれとして,1年生の講演会に来ていただいた鷲田清一先生の言葉,先輩たちの話,震災のこと,聞いてきたばっかりの韓国の高校生のことを4人に話しました。 「こんな話をしたら30分くらいはかかるね」 学校を出たら門の前で3年生と一緒になりました。台風が来なければ21日の放課後に話すことになっていた数人の生徒たちの一人です。 「今回は流れたから,また日程調整してね」 「はい」 「体育祭はすみませんでした。どうでしたか」 「とってもよかったです。優勝したんですよ」 「そうか,君,5組か」 「はい。球技大会も文化祭も賞をとれなかったので,最後に優勝できて」 「それはよかった」 「先生,質問があるんですが」 「どうぞ」 「韓国へは,どういう用事で行かはったんですか」 「実はね……」 説明しながら堀川通りを歩いて四条堀川で別れるとき, 「3年生のアセンブリに話しに来てくれはるのはいつですか」 卒業式までにもう一度君たちに話したいと言ったのを覚えてくれていました。 ありがとう。たそがれ時に聞く君の言葉が心にしみます。 「月」で,高石ともやさんが紹介された江幡玲子さんのことを書きました。江幡さんはおっしゃったそうです。 「待っていてくれる人がいるから,人は希望を持って生きられるのよ」 22号(2011.09.27)……荒瀬克己
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