最新更新日:2014/10/08 | |
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できることを全力で
5月 月輪だより
福島県福島市に、同じ名前の「月輪小学校」があります。偶然のことから、そのことをお互いに知り、昨年度の6年生は、学校を紹介しあうという交流をしてきました。 3月11日に、福島の月輪小学校も強いゆれに襲われました。震度5だということですが、ゆれている最中は死を覚悟したそうです。5分間ものゆれは、とてつもなく長く感じたそうです。ようやく運動場に避難したとき、女の子の多くは泣きじゃくっていたそうです。幸い全員無事で、校舎も大きな損傷はなかったのですが、今度は原子力発電所の問題が起こりました。その影響で、卒業式も延期になり、新学期は違う学校に間借りし、かなり遅れて始めたそうです。 本校からは、保護者の協力もあり、鉛筆を送らせていただきました。 当たり前のように学校が始まり、当たり前のように勉強ができる。このことがこんなにも幸せだとは思いませんでした。 今、われわれにできることは、できることを全力ですることです。子どもたちは勉強を全力で、運動を全力で、仲間とともに活動することを全力で。そのことが、被災地の皆さんを安心させることになるのではと思います。そして、もっともっと素晴らしい日本をつくっていきたいものです。 明治、大正、昭和をたくましく、立派に生き抜いた一人の女性がいます。中村久子さんといいます。久子さんは2歳のとき、とても大きな病気にかかり、何度も何度も手術をして、両手両足のほとんどを失いました。久子さんはあるとき、自分の心境を詩にしました。 ある ある ある さわやかな秋の朝 「タオルとってちょうだい。」 「おーい。」と答える夫がある 「ハーイ。」という娘がいる 顔を洗う 短いけれど 指のない 丸い 強い手が 何でもしてくれる やわらかい腕もある 何でもしてくれる 短い手もある ある ある ある みんなある さわやかな秋の朝 久子さんは、炊事、洗濯、裁縫、身の周りのことなどは全てしてきました。 「ない ない ない」ではなく、「ある ある ある」の久子さんの言葉は、ついないものばかり探して不平不満を言う、私たちへの警鐘です。 物の豊かさや便利さの中で、自分を見失わず、あるものへの感謝の気持ちを忘れず、そしていつも「自分はどうするべきか」を自分で考え、行動していくことが、これからはとても大切だと思います。 学校で学べることを幸せと感じて
お子様のご入学、ご進級、おめでとうございます。
暖かな春。新しい子どもたちや、教職員を迎え、たくさんの出会いと新たな気持ちでスタートいたしました。 この春ほど、こうして当たり前のように学校がスタートできることが、幸福であると感じたことはありません。東日本で被災されました皆様にお見舞いを申し上げます。 さて、今年度、月輪小学校は創立90周年を迎えます。大正11年(1922年)4月1日に本校が創立され、児童数505人、10学級で出発したと記録されています。 一番人数の多かったのは、昭和33年(1958年)の1415人です。今年は、168人でのスタートとなりました。 今年度、月輪小学校は、子どもたちに確かな学力をつけ、豊かな心を育み、健やかな体をつくることを目指して、教育活動に取り組んでいきます。子どもたちが、勉強大好き、友だち大好き、運動大好きと言えるような活動を進めていきます。 さわやかなあいさつのできる子、きちんと話が聞ける子、真剣に学習に取り組む子、くじけずがんばる子、規則正しいくらしができる子、はたらくことを嫌がらない子、友だちと遊ぶのが好きな子、そんな子どもを育てていきます。 地域の力を学校に取り入れ、ご家庭と手をたずさえて、子どもたちを育んでいけるように努力してまいります。 どうか、この1年よろしくお願いします。 |
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