京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/06/11
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ハートフルマーク
北にそびえる 鏡山   西に連なる東山 松のみどりに 包まれて 白くあかるく 照りはえる 希望あらたな 学び舎は 我らの 花山中学校

『東山を西に見て』

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「敗戦のあと」
 昨日(20日)は、夏休み前の授業最終日。1時間目に全校集会をもちましたが、体育館には温かなムードが満ちていました。ほとんどの生徒が、先生や代表生徒の話を期待をもって聴き、その場にいることを楽しんでいるかのようでした。教育には時間がかかります。直ぐに結果が表れず、イライラしたり徒労感を感じたりすることがあったとは思いますが、始業式からの4カ月というスパンで見る限り、確実に子どもが変化しているということを実感しました。
 さて、今日から夏休み。全校集会では、夏季大会に向けての激励の話を中心にしたかったのですが、一昨日までの3連休で、既に試合に負けてしまった生徒がいます。女子バスケット部と野球部の子どもたちです。どちらにも心に残る場面がありました。
 バスケットの試合では、敗色濃厚のなか、涙を流しながらプレーしている子を見つけました。顧問の先生が、ハーフタイムに、控え選手であるその生徒を少しだけでも試合に出してやりたいと、同じ3年生に相談したところ、喜んで賛成してくれたということでした。5分間も出場しなかったかもしれませんが、彼女にとっては、花山のユニフォームを着て同級生と一緒にコートを走ったことは忘れられないに違いありません。
 野球で優勝するのが1番難しいと、以前誰かに聞いたことがあります。確かにそうかもしれないと思える試合でした。初回にとられた3点が重くチームにのしかかります。エースの立ち上がり、やや高めの球を長打されました。その他の場面では互角、いやベンチの応援を含めると互角以上に戦っていただけに悔やまれます。試合後のミーティングには多くの涙がありました。立ち上がれない者もいます。負けてしまったこと、もうこのメンバーで野球ができないということ、あの時この瞬間のプレー等、様々な思いが巡っていたのでしょう。自他共に強いと認められるチームにまで成長してきただけに、その落胆も大きかったと思います。敗戦即引退。今の選手にとっては、絶望感しかないのかもしれません。分からなくもありませんが、だからこそ言ってあげたい。
「これからの人生において、新しい挑戦は何度もあるよ。」と。
 実は、一昨日は我が息子も敗戦を経験しました。あんなに弱かったチームがよくここまで成長したなと思えるほど、立派なゲームだったと思います。そんな言葉をかけたかったのですが、息子は7時を過ぎても帰ってきません。学校へ帰って、3年生全員でグランド整備をしていたのだそうです。「最後にそれぞれが自分のポジションのところを丁寧に整備して、3年間の思いを込めて礼をしたら涙が止まらなかった。」と照れながら話してくれました。先生方も、そんな子どもたちを見守り、したいようにさせて下さったそうです。「僕に対しては特に厳しかったA先生が、『お前もやっとこういうことができるようになったな。』と言いながら泣いてくれはった。」眼を真っ赤にしてそうも言いました。
 負けた生徒も多くのことを学んでいます。技術・体力の向上と共に、心豊かな人に成長していってほしいと願います。まだまだ試合は続きます。今日もこれから応援に行きます。頑張れ、子どもたち!!

『東山を西に見て』

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「行事が育てるやわらかな心」
 7月9日、午前中を使って球技大会が行われました。今回は5月の中頃から取り組んできたバレーボールです。校長室の窓から体育の様子を見て「この子ら、なかなか上手やん」と思っていました。そういえば、花山中学校と言えば、かつては男子バレーボール部も大変強かったと記憶しています。
 どのクラスも一生懸命に競技していました。普段は、50分間の授業に十分に取り組めない子たちも笑顔でコートに立ち、チームを引っ張っていました。仲間のミスに腹を立てることも非難することもありません。当たり前のことですが、とてもよいものを見た気がします。また、競技だから当然勝敗が決まるのですが、どのクラスも勝利にこだわりつつも、負けた方は負戦をきちんと受け入れていました。表彰式の時にも全員が拍手を送っており、見ていてとても気持ちが良かったです。
 競技が終了したのち、3年生の先生方の粋な計らいで、ベストメンバーと先生チームとの対戦がありました。私と教頭先生も先生チームに加わらせてもらったのですが、久しぶりに子どもたちと直に触れ合うことができ、実に楽しかったです。相手チームのメンバーは次々に入れ替わります。私たちと対戦することを心から楽しんでいるように思えました。生徒のチームにも先生チームにもそれぞれチャラける者も真剣にスパイクを打ち込む者もおり、見ている多くの者も十分に楽しめたのではないかと思います。1時間足らずの時間がとても有意義でした。
 今朝、いつものように各教室を見て回ります。3年生の階が、いつになく落ち着いているように感じました。廊下にいた先生方にそのことを伝えると「金曜日のバレーが効いているようです。」と私の考えを先に言いました。
 先日の「収穫祭」に続き今回の「球技大会」。子どもたちの心を豊かにする上で行事は欠かせません。また、その機会に私たちと子どもたちとの距離をグッと近づけることもできます。夏休み明けには体育祭や文化祭があります。行事を通して子どもたちを育て、生徒と教師との関係を強める場面は、今後もたくさん用意されているわけです。
 さて、9日から夏休み前の懇談会が始まっています。4月からの3か月余りを子どもたちが保護者の方と担任と一緒に見直す機会です。学習と部活動のことが話題の中心になるのでしょうが、是非、学年や学校の行事にしっかりと取り組めたかどうかも話し合ってほしいものです。学習や部活動の時の“引き締まった顔”は、中学生にとってもちろん大切です。一方で、行事の時に見せる“やわらかな表情”も中学生にはなくてはならないものだと思うのです。
 校長室の壁に子どもたちのスナップが何枚か張ってあります。どれも、その子たちが普段はあまり見せることのない“やわらかな表情”です。「この子たちにもこんな表情があるのだ」ということを忘れないために選びました。
 毎日、何度も壁に目をやります。そのたびにこちらの表情もやわらかくなるのです。

『東山を西に見て』

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「ビバ!収穫祭!」
 7月1日に行われた「収穫祭」。「ここまでやるか!」というのが率直な感想です。これが本校行事の大切な一つであることがよく分かりました。子どもたちだけでなく、教職員も保護者の方も地域の方も、この日に向けて気持ちを高めているのを感じました。前日準備の何とも言えない高揚感。先の見えない私たち今年赴任してきた者たちは、とにかく、皆に置いて行かれないよう必死でついていったという感じです。材料の買い出し、かまどの準備、テント立て、調理場と炊事場の準備、手際よく動く人たちを見習ってはバッタバタしていました。子どもたちもとても楽しみにしているように見えました。担当の先生の指示でよく動きます。3・2年生が1年生に上手く指示を出し、仕事と段取りを教えています。なるほどこうして伝統が引き継がれていくのだと感心しながら見ていました。
 当日、あいさつでそのことを伝えました。縦割り集団活動については、特に重要性を感じていることも述べました。一昔前、地域で子どもが遊ぶとき、縦割り集団が当たり前でした。上の子が下の子どもに色々なことを教えます。竹でそりを作るとき、蝋燭であぶって曲げるなんてこと、学校の先生にも親にも習ったことはありません。栗のイガの剥き方やクワガタやカブトムシの捕り方もそうです。地域でそういう営みがなくなった以上、ある程度学校が引き受けなければならいと思います。部活動で、上手な先輩が後輩から憧れられるように、こういう活動の中で上級生は下の者から尊敬され「自己有用感」を得るのだろうと思います。この順送りによって、子どもたちも次から次へと成長していくのです。
 また、土に触れることのない子どもが多い昨今、自然の恵に感謝する形で実施しているこの取組には、別の大きな意味もあると思います。野菜を育ててそれを収穫し、調理するという活動の際に子どもたちは、実に多くのことを学び合うのです。
ちょうど昨日、手伝いに来てくれた教育実習生からも手紙をもらいました。

 ―前略― 生徒さん達が楽しそうにしている姿や慣れない手つきで野菜を切っている姿、一生懸命知恵を絞って火を起こそうとする姿、縦割り集団でのチームワークを見て「紙と鉛筆で机の上で学習することだけが勉強ではない」とつくづく感じました。生徒さん達にとって、自然のありがたさと食べ物のありがたさ、チームワークづくり、生きる知恵をつけるのに収穫祭はとてもよい経験だと思いました。 ―後略―

 当日は、教育委員会の先生方も何人か見学に来られました。案内をしながら生徒会長や美化栽培委員長、PTAの方々などにも会っていただきました。「挨拶も受け答えもちゃんとできるし、ええ生徒たちや。保護者も教職員もしっかりしとられるし、澤田先生、ホンマにええ学校やなあ。」帰られる時にはそう言ってもいただきました。
 ビバ!収穫祭。子どもたちのたくさんの笑顔と地域や保護者の方の協力に、教職員一同はまた大きなエネルギーをもらいました。

本日収穫祭実施

本日の収穫祭は予定通り実施します。
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学校行事
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