最新更新日:2024/11/05 | |
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『東山を西に見て』
「真剣な顔」
教師になった頃、日本全国の多くの中学校が“荒れ”ていました。私が赴任した学校にもやはりそういう子たちが少なからず在籍していました。教師という職業の理想と現実のギャップに苦しみながらも、子どもたちとの間の距離が詰まっていくことに遣り甲斐を感じながら毎日を送っていました。生徒と揉めたり、学級経営が上手くいかなくて嫌な気持になっても、「先生をしていてよかった!」と思わせてくれることもたくさん起こり、ようやく精神の均衡がとれていたのだろうと思います。 先日の修学旅行から帰った翌日の日曜日。初めて赴任した学校のその年の卒業生が、40歳になるというので同窓会を開催しました。私は当該の学年ではなかったのですが、部活動や生徒会活動を共にした子たち(40歳の人を指して言うのは失礼ですが…)の誘いもあって参加しました。25年の時が一人一人に深く刻まれています。当時激しくやり合ったメンバーも何人か参加していました。今となっては、笑いながら話せることを幸せに思います。 昨日、その学年のある女性の先生の言葉を思い出しました。 「私、テストの時の子どもらの顔を見てるの、好きやわぁー。普段あんなにヤンチャしてる子が、真剣な顔でテストに向かってるのを見てて、イヤーこの子、こんな表情するんや!これがこの子のホンマの顔やわって思たら、可愛いてしょうがなくなるねん!」 昨日から本校でも定期テスト。いつものように見回りに行った私は、最初の教室の様子にこの言葉を思い出さされ、急いで校長室にカメラをとりに戻りました。“真剣な顔”は実にいいです。部活動の試合の場面など、ほかにもこんな表情の見られることはあるでしょうが、皆がそろって静かに“真剣な顔”でいる場面は極めて少ないと思われます。思わず若い先生に言いました。 「テストに向き合ってるときの子どもら一人一人の表情をよく見ときや。新たな発見があるかもしれんで。子どもらが一層可愛らしく見えてくるしな。」 “真剣な顔”は美しくもあります。昨日は他にもこの美しい顔を見つけました。男性の用務員さんが、自転車置き場の屋根を広げる工事をされている際の顔と、校門付近の花の世話をされている女性の用務員さんの顔です。誰かが頼んだ訳ではありません。校内の様子を見て、自主的に活動されているのです。 なるほど学校では子どもが主人公。しかし、養護の先生や事務員さん、給食の配膳員さん、スクールカウンセラー、地域や学生のボランティアさんなど、主人公を支える脇役は、先生の他にもたくさんいます。 因みに担任の先生、明日にでも校門付近のパンジーの花を一輪摘んで教卓に置いてみてほしいと思います。誰かがその花に気づいたら、すかさずこの話をしてやってほしいのです。自分たちを陰で支える“真剣な顔”のあることに気付かせることは、大切な大切な教育だと思うからです。 『東山を西に見て』
「教育実習生の吹かせる風」
今朝、登校した生徒は「おはよう」の声をかける人が多いのに驚いたことだと思います。今日から始まった教育実習の実習生が一緒に校門に立ってくれたのです。「みなさん、本当に“いい笑顔”で挨拶してくれますね。」実習生の一人がそんなことを言いました。「あの笑顔と挨拶に触れられるだけでも、得をした気分やろ!?」日頃から考えていることを返しました。 教育実習。私のとなると30年位前のことになります。小学校の教師を目指していたため、教育実習も小学校へ行きました。当時、その学校では「裸足の教育」が実践されており、初日から裸足で子どもの中に入って行きました。子どもへの言葉づかいと態度・行動に気をつけるよう注意されたことを今でも覚えています。逆に、子どもに接近するのが上手だと褒めて頂いたことは大きな自信になりました。研究授業は「大造じいさんとがん」でやりました。その指導案は今でも大切に持っています。また、「登場人物の心の中を考えさせるときには、挿絵に吹き出しを付ければよい」その時に指導していただいたこの手法は、教師になってからも長い間使っていました。 さて、本校には今年8人の実習生を迎えました。大学も年齢も経歴もまちまちです。共通しているのは「いい先生になりたい」ということ。この共通点は大切です。同じ目標があるからこそ、支え合ったり励まし合ったり、時には批判し合ったりもできます。 本日最初のメニューで、私から実習生に伝えたことは以下の通りです。 ○「なぜ教師になりたいのか。」「どんな教師になりたいのか。」いつ誰から尋ねられても即座に答えられるようにしておくこと。これが教師としての“軸”になります。 子どもや保護者と上手くいかないとき、ぶれないその“軸”があればきっと乗り越えられます。 ○ 自分のキャラを大切にしてほしいこと。子どもに初めから人気のある先生とそうでない先生がいるものですが、焦らず無理をせず、自分らしくじっくりと取り組んでほしいです。子どもに違いがあるように、先生も違っていていいのです。 ○ 先生や子どもたちからたくさん学ぶこと。そのため、失敗を恐れず積極的に取り組むべきです。消極的な人と積極的な人とでは学びの大きさが違います。 ○ 自分が先生になりたいと思っているその教科の魅力を、子どもたちに熱意を持って存分に伝えてほしいこと。本校の先生は、その後にそれを上手く使います。 ○ 学んだことを細かく記録すること。記録がたくさん残せるほど実習が終わった後の充実感は大きくなります。そして、きっとそのノートは貴重な財産になります。 校長室で話している最中、廊下から肢体育成学級のAが自立活動に励む声が聞こえてきました。話を中断し、その様子を見学させました。私が廊下に腰をおろしたのを見て、皆もしゃがみ込みました。彼らの目にAの姿はどのように映ったのでしょう。 これからの3週間、実習生たちは本当にたくさんのことを学ぶに違いありません。そして、若い彼らから本校の子どもたちだけでなく、私たち教職員も多くのことを学ぶことになるでしょう。楽しみで仕方ありません。 『東山を西に見て』
「修学旅行の力」
校長として参加する初めての修学旅行から帰りました。細かなことは色々ありますが、全体としてみると十分満足できる“いい修学旅行”でした。修学旅行が終わると毎回思います。中学校生活最大ともいえるこの行事には、子どもの集団を変化させる大きな力があります。言うならば、「修学旅行の力」です。今回もそれを感じました。出発式のワクワク感、飛行機離着陸時の歓声、食事のときの様子、観光地でのはしゃぎよう、どれも中学生らしい純粋なものでした。 とりわけ強く思い出に残った場面は、1日目夜のレクリェーションと伊江島のファームステイ先のおっちゃん・おばちゃんとの別れのシーンです。 出発前から何度も事前学習の集会を見てきましたが、子どもたちがあれほどまでに一つになれた場面はありませんでした。係りの子を中心に、子どもたちが、二度とないだろうレクリェーションのその瞬間を精一杯楽しもうとしています。そういう雰囲気が会場に満ちているので何をしても面白いのです。漫才、早押しゲーム大会、ジェスチャーゲームでの大活躍など、普段の学校生活では決して見ることのない子どもたちの生の姿に触れることができました。私はそんな様子を見ながら、この子たちの今後が素晴らしいものになっていくだろうことを予感していたのでした。 最も期待していた伊江島のおっちゃんやおばちゃんとの別れのシーン。正直なところ、過去を知っている先生の言葉も半信半疑だったのですが、完全にしてやられました。やんちゃなAがおっちゃんに「ありがとうございました」と照れ臭そうに頭を下げて言っています。旅行中、カメラを向けてもニヒルを決めてなかなか撮影に応じない彼が、おっちゃんや仲間たちと共に何枚も写真を撮り合っています。また、こちらもやんちゃな女子生徒B。おばちゃんに肩を抱えられながら集合場所にやってきました。後から聞いたところ、眠くてなかなか起きられず、遅刻を心配するおばちゃんを相当困らせたそうです。しかし、そこに現れた姿は、“おばちゃんに大いに甘える可愛らしい娘”のそれでした。 おそらくAもBもかなりの迷惑をかけたのではないかと推察します。それを全面的に受け入れ、とてつもなく大きな愛情でもって包んでくださったに違いありません。1日限りの関係ではない私たちには、到底そのまま真似ることは出来ないけれど、島の人たちの度量の大きさと深さは、大いに見習わなければなりません。 私のカメラには200枚以上の写真が収められています。どれも笑顔で溢れています。この表情を失わせてはならないと思っています。これが本当のうちの子どもたちの姿だからです。 修学旅行は子どもたちの本来の姿を私たちに見せてくれました。伊江島の人たちの大きな心と深い愛情を見習いつつ、レクリェーションの時の予感を膨らませていきたいです。修学旅行の力は、私たち教職員の方に強く働きかけています。 修学旅行全員元気に帰ってきました。
16:45分に到着し解散しました。
ゆっくり休んで各家庭で沖縄のお話を聞いてください。 17日は、代休日です。 18日9:30登校です。 無事関空に到着予定では、4:30すぎに三条御陵、五条MK前に帰ってきます。 3日目 伊江島のみなさんありがとう
お世話になった伊江島のみなさまありがとうございました。
みんな元気に出発し、帰路につきました。 現在、那覇空港に向かって移動中です。 11:55那覇空港発 関西国際空港に14:00ごろ到着の予定です。 2日目 伊江島でのファームステイ
伊江島で元気に活動しています。
今日一日ファームステイを体験し、各家庭の温かいおもてなしを受けています。 明日はいよいよ岐路につきます。 入村式終わり、ファームステイ開始いよいよ各家のファームステイ開始。 いろいろな沖縄生活を体験します。 伊江島 出発いってきま〜す。 きれいな海を見ながら、伊江島のみなさんにお世話になります。 修学旅行2日目
楽しい1日目の夜も終わり、みんな元気にしています。
今日は、待望の伊江島に渡りファームステイの開始です。 |
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